611(日) 1600Pikaraスタジアム

                  

天気:曇り 気温:26℃ 風:弱風 動員:1,877

 

J3リーグ 第13節 讃岐x岩手(10

 

・讃岐の最近の5試合

 

八戸 ●03H) ※

 

福島 △00A) ※内容は良かったが決定力不足

 

岐阜 ●02A) ※完敗

 

奈良 ▲11H) ※狙い通りのサッカー

 

富山 ●03A) ※完敗

 

ここまでの成績 第17位 勝ち点 13 得失点 ‐11

 

・対戦相手(岩手)の最近の5試合

 

鹿児島 ●02H

 

長野 ●14H

 

八戸 〇32A

 

宮崎 ●01A

 

今治 〇21H

 

ここまでの成績 第8位 勝ち点 17 得失点 +3

 

雑感

 

 今日は久々の勝利であった。内容も手応えのある物であり完勝と言って良いだろう。今季の讃岐はホームゲームでは内容結果ともに満足のいく物となっている。昨季まではピカラスタジアムが鬼門のようになってしまっていた。今季の讃岐は様々な事が好転している訳であるが、ホームスタジアムにおけるサッカーの改善が最も喜ばしい事なのかも知れない。

 スタメンに関しては5枚の変更という事で大幅な変更となった。ミッドウィークに磐田でのゲームがあったので、その点も加味したのであろう。まずキーパーが高橋から今村へと変更された。高橋はこの所ミスが続いていた。チームの空気を変える意味でも変え時であったように思う。加えて磐田戦では今村が好パフォーマンスを披露したような事も耳にした。今村はこのチャンスをモノにしてほしい。続いて小松に代えて宗近が起用された。小松は可もなく不可もなくという今季の出来である訳だが、それではレギュラー奪取とはならないだろう。理由は簡単で、昨季までよりも良い選手がライバルとして立ちはだかるからだ。ここまで大きな怪我なくプレーしている点は進歩であるが、課題の足もとを改善して持ち味である空中戦を活かす事が求められる。宗近に関してはここまで天皇杯でしかプレーしていないのでリーグ戦では初見となる。実績はあるようなので実力を発揮すればレギュラーでもおかしくはない。ここまで出遅れた原因はおそらく怪我であろう。ようやく出場可能なコンディションになったようなのでお手並み拝見である。そして武下に代えて福井が起用された。武下はまだお試し起用中の選手であるので、徐々に出場機会を増やしていけば良いだろう。福井はSBではなく右SHでの起用である。そして右SBには川崎が入っている。この所SBの人選に苦しんでいる。遂に川崎を試す事になったようだ。442SBがいかに難しいポジションであるのか、改めて痛感する。ここがハマると讃岐の成績ももっと安定するだろう。福井についてはドリブルが持ち味であるのでサイドでの起用は正解である。ただ現状の彼は勝負する事すらできていない。オフザボールでの動きに課題があるのだろうが、周囲と呼吸が合っていないので相応しいタイミングでボールが貰えていない。監督には期待されているようなので伸びてほしい。また鳥飼に代えて後藤が起用されている。鳥飼はチームを助ける選手であり必要である。今日はベンチ外となっている。また怪我をしたのではと不安になる。後藤については鳥飼とは対極的な選手である。香川真司選手が出現して以来日本に大量発生しているタイプの選手である。このタイプは2トップでは使いづらく守備に難がある。攻撃で圧倒的な存在感を持ってペナの中に侵入していかないと難しい。違いを作る義務がある訳である。最後に赤星に代えて森本が起用された。これは電柱の交換という事になる。この所チームの戦績が思わしくない。従ってサブの森本にもチャンスを与えたのであろう。今日のシステムについては当初3バックが予想された。理由は公式Twitter3バックと表示したからである。私は米山監督であるから4バックであるだろうと予想した。蓋を開けると川崎がSB4231である。後藤は中盤で守る事が多かったように思う。

 試合内容としては序盤から讃岐ペースであった。理由は幾つかあろうかと思うが、主に岩手側に求められると思う。岩手のやり方は丁寧にビルドアップしてくる物で、攻撃を完結されると讃岐は防戦一方となっていた。逆に途中で失敗した場合、岩手のカウンタープレスは弱いので、讃岐は余裕を持ってビルドアップできていた。そして讃岐の基本戦術である森本への縦ポンが活きており、陣地回復に役立っていた。この点は讃岐の長所が活きていた。またこの点は岩手の弱点なのであろうが、中盤がスカスカであり讃岐の最終ラインから縦のクサビが多数入っていた。これを今日出色の出来であった後藤が前に運ぶ事に成功していた。このパターンから森本に2本裏抜けからのキーパーとの11があった訳だが、これらを止められた事は重要な事象であったように思う。あり得ない事である。そしてこのタイミングで奥田に負傷があり試合が中断する。この出来事でそれまでの讃岐の流れが失われ、以後岩手ペースとなる。この試合で最も讃岐が危うい時間帯であったので、前半をスコアレスで乗り切れた事はラッキーであった。

 後半になるとよく試合が止まるようになる。お互いファウルが多く守備が相手の攻撃を上回っていた。こうなると前半の讃岐ペースの時間帯に先制しておかなかった事が悔やまれる。ただ危なげなく守れていた点は心強かった。そんな折センターサークルで受けた後藤がドリブルを開始する。岩手の選手達は後藤がいつスルーパスを出すかを見極めながらズルズルと下がっていた。後藤がシュートを撃つというアタマは無かったようだ。この点は私も同様の考えであるので、仕方が無い事であろう。そしてあのミドルが隅に刺さった。後藤の体格からしてペナの外であればシュートブロックに行かなくて良いという方針が岩手にとっては仇となった訳だ。その前に岩手のボランチはあそこを通された事が負けであったのかも知れない。その後岩手の反撃が怖かった訳だが、今日の試合の讃岐の守備は安定していたので危なげなく逃げ切れた。

 ウノゼロの勝利であるから当然守備の勝利である。今季の讃岐の勝ちパターンはこれしかない。あれだけ前半に決定機があったのでもっと楽に勝ちたい所であるが、妥当な勝利だと思う。岩手が遅攻ベースの攻撃を志向するチームであった事もあるが、今日の讃岐はベタ引きで耐える時間が目立った。当然ミスが命取りとなるが無難にクリアを繰り返せていた。特に両CBは素晴らしかった。制空権を握り、足もとでも状況に応じた判断が出来ていた。ただこれまでも讃岐はこのような良い試合をたくさんしてきた訳である。そしてその割には勝利に繋がる事が少ない印象である。理由としては、どうしても個人のミスは出てしまうのでクリーンシートが毎試合保障される訳ではない点。そして得点力が低すぎる点。この辺りであろう。このままでは勝てる内容の試合でもドローに終わる試合が増えて行くだろう。これから連勝できるやり方ではない。やはり決定力のあるストライカーが欲しい。無いものねだりではあるが、それ以外が整備されてきただけに勿体なく感じる。

 対戦相手の岩手に関しては印象がだいぶ変わった。昨季までの守備的なチームから若い選手達によるパスサッカーへと変貌を遂げようとしている。まだまだ不安定な部分は目に付くが、未来志向のチームである。課題は守備である。もっと奪われたボールを素早く奪い返す事が必要である。そこの徹底が甘いが故に無防備な状態で攻撃を受けてしまう。勝てない場合に我慢できずに手っ取り早く外国人に縦ポンするような事を避けて、若手中心にサッカーを積み上げると将来は良いチームになるだろう。

 

選手個人について

 

・今村 結果的には無失点であったが不安定なプレーだった。特にパンチをミスしたシーンは致命傷になってもおかしくなかった。まだ経験不足であるのでしばらく腰を据えて起用してほしい。それでも改善が見られなければ高橋に戻せば良いだろう。

 

・宗近 リーグ戦のスタメンは初めてであった訳だが素晴らしい活躍であった。これくらい当たり前にできる選手なのであろう。奥田が2人いるような感じであった。

 

・臼井 今日は酷かった。途中から川崎とポジションチェンジしていたがそれ以後もダメであった。攻撃的なSBであるが攻撃に絡む事はほぼ無かった。そして守備では相手にパスをしてしまったり、軽い守備や軽い判断が多かった。確かにチームは勝ったしクリーンシートでもある。だが他の選手に変える事もありうる出来であった。

 

・後藤 ナイスゴールであった。今日は彼の良さがふんだんに発揮されていた。身体のキレが凄まじかった。これぐらい違いを作ってくれれば守備の強度不足も問題とはならない。

 

・森本 決定機逸はダメであるが、それを補って余りあるほどのポストプレーであった事も事実である。J3のレベルでの得点感覚が覚醒すれば讃岐の問題点は大幅に解決するのだが。

 

監督について

 

 今日は完勝であった。選手が決めていればもっと大差がついていてもおかしくなかった。特に相手の弱点を突く攻撃が良かった。守備が安定しているからこそ攻撃でアクセントを付ける事ができる。これからも守備重視で戦ってほしい。

 

次節について

 

 次節はAの松本戦である。今季の松本の事はよく分からないが、普通に考えれば選手の質ではJ3随一であろう。防戦一方になるだろうが耐える事が大事である。そしてワンチャンスをモノにするような決定力があれば面白い。松本にも今日の岩手のように何か弱点があるだろう。それを突いて攻撃して、讃岐の弱点である自陣でのミスが起きないような守備が求められる。

 

コメント歓迎です。

 

以上

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