428(日) 1400~ Pikaraスタジアム

                  

天気:晴れ 気温:26℃ 風:弱風 動員:1,692

 

J3リーグ 第11節 讃岐x八戸(11

 

・讃岐の最近の5試合

 

奈良 ▲11H) ※最後の謎PKで追いつく

 

相模原 ●12A) ※惜敗

 

YS横浜 ●02H) ※負けるべくして負けた

 

北九州 △11A) ※この試合から残留争いモード

 

松本 ●12A) ※惜敗

 

ここまでの成績 第20位 勝ち点 6 得失点 ‐5

 

・対戦相手(八戸)の最近の5試合

 

鳥取 △00A

 

琉球 ▲11H

 

F大阪 ●02A

 

今治 ●01H

 

北九州 ▲0-0H

 

ここまでの成績 第19位 勝ち点 7 得失点 ‐6

 

雑感

 

 今日は引き分けであった。試合の内容としては乏しかった訳だが、終盤に追いつけたので最悪の気持ちという程ではない。今季の讃岐は悪くない内容の割に結果が付いて来なかった。そして恐れていた通り、最近は試合の内容まで悪くなってきた。救いのない言い方になってしまうが、今の讃岐は「これは時間がかかるな」という状態である。特効薬は無いので、本来やりたいサッカーを捨てて昨季のような守備重視のサッカーに立ち返ってほしい。

 スタメンについては3枚の変更があった。まず深港に代えて田尾が起用された。深港は今や讃岐に不可欠な存在である。それがベンチにも入っていないという事で怪我であろう。以前もベンチスタートの試合があった。おそらく騙しだましプレーしていたのであろう。他に良いSBがいないので非常に痛い。しかし完治してからプレーした方が、結果的には多くの試合に出場できるだろう。田尾に関しては、期待のアカデミー卒という事で楽しみである。練習で良いアピールができたという事であろう。次に下川に代えて森が起用された。下川は前節悪いプレーをした。スタメン落ちは当然であろう。ベンチにもいないという事で怪我であるのかも知れない。もちろん一気に序列を落とした可能性もある。森に関しては余りにもミスが多い。豊富な運動量を評価しての起用であろうが、今季のミスの多さは目に余る。昨季の様なシンプルな戦術の方が彼には合致しているのだろう。そういう意味では監督が現実的なサッカーを選択すれば、再び重要な選手になる可能性はある。最後に大野に代えて冨永が起用された。大野に関しては怪我の多い選手であろうから、定期的に放牧期間が必要なのであろう。また元気になって戻ってきてほしい。冨永については意外に早い復帰となった。数か月規模の大怪我を覚悟していただけに、この早期復帰は大朗報である。それほどまでに讃岐はこの若者に依存していた。ただ突貫工事での復帰であろうから再発しないようにプレータイムを管理してほしい。システムについては、3バックであるのか4バックであるのか微妙である。八戸が3バックであるので、3バックでズレの無いようにするのも良いだろう。田尾起用は3バックであれば親和的である。またベンチに目を移すと奈良坂と赤星が入っている。奈良坂は最近レンタルで讃岐に復帰している。昨季はレギュラーであったので大きな補強である。私が所望する守備的サッカーに合致したタイプのCBであり、監督が妥協を決断する材料となるだろう。赤星は久々のベンチ入りである。半ば戦力外のような扱いであったが、この選手も縦ポン要員の電柱という事で、退屈サッカーでは活きる戦力となる。またベンチ外選手としては江口が重要である。昨季のサッカーに戻す上で、江口の優先順位は最上位に位置する。これが怪我という事で、監督はとりあえず川西前川のパスサッカーコンビをボランチに置いている。以上のように色々チグハグな讃岐なのであった。

 試合内容については残念ながら低調であった。ただ選手達は一生懸命やっていたとは思う。前からプレスに行き、遅攻となれば練習通り相手を押し込もうとしていた。ただそのプレスは、最終ラインでパスを回す八戸の前では非効率的であり空転していた。讃岐は4バックだった訳だが、これが失敗であった。讃岐の攻撃時は中盤で数的優位になるので、讃岐は正確に裏へとパスを出す事が可能である。ただ守備時には逆に相手のビルドアップを助ける形になっていた。以上のようにお互い攻撃時に楽に前進できるはずだったのだ。実際には八戸が上回った訳だが、この原因は最終ラインからのパスの正確性に尽きる。八戸のビルドアップはスムーズで、外でも中でもボールは前進していた。対して讃岐のビルドアップは遅くミスが目立った。この点選手の質というよりも、監督の質に差があったように思う。特に田尾を起用した点に問題があった。明らかに実力不足であり足を引っ張っていた。遅攻をするのであれば、拘るべきポイントで外してしまっていたのだ。前半から防戦一方で見ていて辛かったが、八戸に先制点が後半まで入らなかった事が不思議な展開であった。この先制点もそれまでに何度もあった、讃岐の自陣での凡ミスから相手にクロスを複数入れられての物である。当時のスタジアムの雰囲気は本当に最悪であった。私の様なチームに理解のあるファンでも呆れてしまう内容である。サポーターの苛立ちは最高潮であったのだろう。

 暑さもあって選手の中には諦めたように動けない者のいたように思う。ただ実際に諦めていたら観客には分かるものである。それがサッカーであり人間である。ここからの讃岐は割り切って途中から入った赤星へと放り込むようになる。これにより八戸のラインが下がり、讃岐が攻撃をする時間が増えた。決して有効な攻撃ではなかったが、現状の讃岐にできる唯一の攻撃でもあった事だろう。これによりスタジアムも選手達と共に戦うようになったような気がする。讃岐に不利な判定には怒号が飛び、讃岐のファインプレーには拍手があった。今季で最高の雰囲気であったと思う。そしてあの同点Gが生まれたのだ。これはまずサイドチェンジからの分かりきったクロスを森が上げる。それを岩岸が右上隅にヘッドで決めたGである。それまでの鬱憤が一気に晴れたような気がした。確かに現在の讃岐の状態は最悪である。しかし苦しみながらも気持ちを切らさずに戦っている事は確認できた。自信を持って作っていた物が通用しない事にはさぞかしショックであろう。しかしサッカーが好きで、仲間が好きであれば勝利の為に走れるはずである。この点が苦しい期間の長い讃岐のクラブの文化である。それは監督が変わっても息づいているように思う。私もそんな讃岐であればこれからも応援できるだろう。この後讃岐も八戸も勝ち点3の為にお互い攻撃したのだが、得点は無かった。

 これで開幕から11試合勝ち無しである。この原因は監督の攻撃的なサッカーがリーグに通用しなかったという点に求められる。しかし不運であった事も確かである。サッカーでは運の要素が非常に大きい。運の要素からは誰も逃れられないので受け入れるしかない。ここからは昨季のような、割り切って前に蹴るサッカーをしてほしい。怪我人の関係で難しくともそうすべきである。パスをつなぐ丁寧なサッカーは、今日のような破綻したサッカーにしかならない。

 対戦相手の八戸については、低迷している原因が讃岐と似通っている印象を受けた。悪くないサッカーであり、実際讃岐を圧倒していたと思う。ただシュートが少なく縦に遅い。讃岐のかつて状態が良かった頃が、このような姿であったと思う。ここから讃岐のように内容まで悪くなるのか、結果が付いてきて波に乗るのか、運次第である。今日のようにワンチャンスを決められてドローという事が続くと、内容まで悪くなっていくだろう。

 

選手個人について

 

・田尾 最低のプレーであった。ここまで露骨に悪目立ちすると邪魔でしかない。自信が無いような所作であったので、試合に出る準備ができていなかった。このような選手を起用してしまう監督には本当に失望する。

 

・吉田陣 この選手は実戦では役に立たない選手である。確かに狭いスペースで失わずにプレーできる点は素晴らしい。ただそれは曲芸でありサッカーというスポーツの1部分でしかない。それよりも守備でサボる点や、チームメイトの状態の見極めが悪い点が目に付いた。パスを足もとに欲しがる事が異常に多い訳だが、いかにも古いタイプのトップ下である。動きながらパスを繋がなければボールは前進しない。それはJ3であろうがJ1であろうが欧州であろうが共通した現代サッカーの常識である。まだ若いのでその才能を腐らせないように、走るサッカーに合わせていけばまだ間に合うだろう。

 

・冨永 久々のプレーであったが今日も素晴らしいプレーであった。讃岐の中では抜きん出た選手である。ただ前半だけのプレーとなった点が気がかりである。これが計画された物であれば良いのだが、怪我の再発であれば最悪である。その場合は起用した側の責任となる。

 

・奥田 後半から左SBでの起用となった。昨季も担当していたので田尾を起用するぐらいなら、最初から奥田を起用すれば良かったのだ。全くの謎起用である。奥田が今日無難にプレーした事は朗報である。本人はCBで勝負したいのだろうが、チーム事情でしばらくは我慢してほしい。それにしても監督の奥田評価が低い点が気になる。

 

・赤星 久々のプレーであったが、持ち味の空中戦は錆びついていなかった。ほぼ全てのハイボールに勝っていた。ただ足もとが下手過ぎてビビったので、そこは徐々に上げていってほしい。よく走る選手であり、こういうタイプの選手を冷遇した事が現在の惨状を招いたのではないか。確かに川西や前川は上手い。だが赤星のように献身的にはプレーできない。双方を組み合わせて讃岐のサッカーを再構築する必要がある。

 

・岩岸 同点弾は見事であった。得点力やシュートについては潜在能力のある選手である。今日の得点がマグレであるのかどうか、試されている。まずはもっと長い時間ピッチに立つ必要がある。その為の献身的なプレーは既にしていると思う。あとは監督の判断である。このまま続けて行けば良い。

 

監督について

 

 今日は最悪の采配であった。無為無策に見えた。これまでのような1試合1試合ごとの対策が見られなかった。ただ11人選手を並べただけである。途中交代は当たった訳だが、これは選手達の頑張りであり、彼らを最初から起用すべきであった。守備の考え方は現状でも大きく間違っていない。コンパクトにプレッシングできている。ただ攻撃については拘(こだわ)りが強いように思う。もっと縦に速く攻撃しないと、讃岐の選手達の質では得点できない。それどころか相手のカウンターの起点でしかない。

 

次節について

 

 次節は中4日でのA琉球戦である。4日あれば疲労は言い訳にはならないだろう。琉球はパスサッカーであろうから、縦ポンがハマる可能性が高い。灼熱地獄で走力を維持する事は不可能であろうから、ある程度ラインを下げる事も必要である。また3バックでなければ守れないと判断したならば果断に判断してほしい。この点奈良坂の加入は心強い。

 

コメント歓迎です。

 

以上

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