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この記事は私個人の主観で書いています。事実の解釈はもちろん、基礎となる事実そのものにおいても正しくない可能性があります。ご了承の上、お読み下さい。

韓国の文大統領の従北ぶりが話題になる中、いよいよ米朝首脳会談の日時が決まったとNHKが報じている。( http://bit.ly/2JQd9qO )

この会談がもし本当に行われるものならば、北朝鮮に対して究極の選択を迫るものとの見方もある。

すなわちアメリカの求める「完全、検証可能かつ不可逆的な核・弾道ミサイルの廃棄」か、それとも戦争かだ。まず後の方の可能性を考えてみよう。

戦争になれば3代続いた金王朝は終わる。韓国や日本の犠牲がどれ程になろうが、アメリカという国家は殴り始めたら止まらないからだ。

ことに、殴り返されたらなおのこと、アメリカは相手を捻り潰すまで絨毯爆撃を繰り返すだろう。

その過程でどれ程の病院や学校を誤爆したとしても。思い起こせばアメリカは、そんなことなら今までも何度となくやってきた。

国際的な非難ならこれまでも何度となく浴びている。一旦始めたら最後、それくらい気にしないことは金正恩も理解できる。つまるところこうだろう。

「戦争が、金王朝の終焉と同じ意味を持つゆえに北朝鮮は戦争に踏み切ることはできない」

戦争になると判断したら、金正恩はそれを避ける為に全てを譲るということだ。

私は、戦争になる可能性は(何らかの突発的な出来事をきっかけにする以外は)無いだろうと考えている。

では最初の可能性、「完全、検証可能かつ…」はどうだろう? もちろんトランプ大統領はそれを譲る気はないだろうが、金正恩はそこを誤魔化し得ると考えていると私は想像している。

北朝鮮は、どこまでアメリカの要求を誤魔化せるだろうか? 結局、ここに疑問は行き着く。

その誤魔化しに最も協力的な存在が、韓国であり、文大統領だろう。

もともと、ずいぶん前からそうだったが、今やはっきりと韓国のことを公式には「たぶん味方」として、そうして心の中では「質の悪い敵国」だと認識して行動しなければならない時が来ているのだと私は考えている。

前述したように私は極端な偶発的事態を除けば朝鮮半島の軍事的な緊張は柔らぐものと考えている。

いっそ日本とアメリカによる外交交渉が最もうまくいくと仮定しよう。

こちら側の要求がほぼ通り、北朝鮮の非核化がアメリカによって充分になされるとしよう。

その最も良い結果となった場合でも、考えてみれば恐ろしいことだ。

平和が訪れ、より親しみやすい金正恩と、彼につき従う文大統領のペアに、日本は対峙しなければならない。

もちろん、その背後にいるのは習近平国家主席であろう。朝鮮半島に念願の平和が訪れた時、日本にかけられる最初の言葉はこんな感じになるだろう。

「さて、とりあえず日本さんよぉ、カネいくら出せる?」

この言葉をもっと柔らかく外交的に言い直して発するのは、習近平でも金正恩でもなく、文大統領だろう。



●昨日深夜に頂いた投稿です。自分以外が書いた記事は初♪ ありがとうございます。投稿者はelsewhere様です。

6月の米朝会談は、上手くいく可能性も上手くいかない可能性もある。

半島有事に至るシナリオもあるし、『今は至らないがいずれ』という火種に終わる事もある。

ただ米朝会談で全てが上手く収まるという事は、前例を考えてまずない。

今の韓国は北朝鮮に完全に寄り添ってる。日中韓会談の議題に対して、チョンワデが『完全で検証可能かつ不可逆的な非核化』の文言を入れる事に反対してるのもその一つ。

上手く行く行かないも、言葉の定義づけの曖昧さが導きかねない状態で、韓朝の非核化の定義は『新しく核開発せず、今までに開発した核武装は凍結し、廃棄はしない』というもの。

これは実質的に核保有国として承認されるに近い。核武装を持ったまま、国連制裁の解除を求め、韓国は最大限の援助を北朝鮮に行う。

ムン・ジェインがこれを狙っているのはほぼ確実で、核保有国として黙認された北朝鮮と連邦制に進み、連邦議会で多数派を取り、統一韓国のかじ取りを北に任せる方針。

その過程で公約である在韓米軍を撤退させるか、撤退させるように仕向けるか、それとも米朝正常化・平和条約にまでこぎつけて、中露に対する手札にするか。

対して日米の考える非核化は、当然ながら国連やIAEAの査察を伴う衆人環視の上での即時完全核廃棄。

非核化とは何か・・という定義づけを避けて進めば、合意は可能。但しいずれ破綻する。

非核化の定義づけから入れば、米朝交渉は破綻の可能性が高い。が、それにしてもアメリカもイランとの核交渉や、シリア、南シナ海・中東を抱えていて、中間選挙も近い。

有事を想定していたとしても、両陣営飽和攻撃での先手を考えるから、戦力を集中させるのに数か月かかる。

ムン・ジェインも6月の地方選挙で、現在の統一ムードとマスコミの援護射撃で圧勝すれば、憲法改正しての2期8年制も視野に入る。

玉虫色の合意で先に進めば、半島に核保有の統一国家が生まれ、中露も基本的には歓迎するだろうし、その圧力を受けるのは日本。

北朝鮮の政策を若年のキム・ジョンウン、ヨジョン兄弟が立案しているとも思えないから、キム・イルソンから連綿と続く労働党の対策チームがあるはずで、先送りプランも有事プランも両面考えているはず。

北の将軍が山本五十六よろしく『1年なら暴れてみせましょう』と乾坤一擲の日本上陸のテロ作戦・日本人人質原発攻撃・スーツケース核爆弾などを考えて、その上での有利な講和を目指しても不思議ではない。

北朝鮮の目的は勝つ事ではなくて、生き残る事ですから。人命の軽い北朝鮮にとって、70年間戦死者を出さず人命の重い日本はうってつけの相手。

そうなると核保有の半島国家と将来ぶつかるのがいいか、体制的に西側の形が残り同盟が残っているうちに、覚悟の上で北だけ叩くのがいいか、どちらがトータルの損害が小さいかの決断ですが、日本は恐らくその決断が出来ない。

決められないという事自体が、大きなリスクになり、覚悟を持てない事もリスクになる。

そういう意味で、これからの半島情勢で日本人は『命を重んじる正義は揺らぐが、悪は決して揺るがない』という現実を目にする可能性は高いと思います。


※編集後記

もしもですけど、北から潜入船は増えてると言いますし、東京・横須賀・佐世保なんかにスーツケース核爆弾を既に日本国内に持ち込まれていても、意外とは言えないと思います。

日本だけとも限らないでしょうし。

日本は脱走した非武装の囚人にてんてこ舞いさせられてますし、北からの浸透を受けた以前の韓国軍も同じ。

見つけられるような体制も無く、強硬策の法整備もない。

会談流れました、空母集結しました、ミサイル迎撃態勢万全です・・ってなった時に、在日米軍基地が突然前触れもなくスーツケース核爆弾で一つ消し飛び、『次は東京。在日・在韓米軍は撤退せよ』と言われた時は、『たとえ東京を失っても』と日本人が腹を括れるかどうか。

冷戦時代のソ連がやれることを、21世紀の北朝鮮がやれない事はないでしょうからね。

生き残ればいいのなら正々堂々やる必要ないですし、ルールに縛られる日本だけが負けるなんてケースも無くはないでしょう。