2010年05月04日
「シャッターアイランド」みました
clubmanです。
「シャッター アイランド」を観ました。
劇場、字幕で。
「超吹き替え版」も話題になっていたが、先に「超吹き替え版」で観られたジェットさんから「別にどちらでもそれほど問題ないと思うよ」と聞いていたのと、そもそも最寄の劇場では字幕版しかなかったので字幕版で。
もちろん比べたわけではないが、字幕に慣れてさえいれば、特段問題ないと思われた。
「二度見キャンペーン」なるものも行われていたが、わざわざ劇場に足を運んでお金を払ってまで二度見したいとは思わなかった。正直。
とはいっても、面白くなかったわけではない。
それほど悪くないとは思う。
ただ、「衝撃のラスト」「謎が解けるか?」というような宣伝や、二度見するほどの作品と煽られた上、「この映画のラストはまだ見ていない人にはけっして話さないでください」や、「登場人物の目線や仕草にも注目しましょう」などの注意が上映前にわざわざ流されると、いやが上にも期待値は上がろうというもの。
ましてや、ミステリー好きとしてはなおさらである。
さて、ここからはネタバレ注意。
結論から書くと、比較的早い段階で予想はついた。
「ああ、あれだな。叙述だな」と。
「叙述トリック」というのは、ミステリーの形式の一つ。
有名な映画でいうと「シックスセンス」あたりもその形式といえようか。
実際、観ている途中で「シックスセンス」のことを思い出したくらいである。
あえてラストをここで書くことはしないが、ある程度予想通りの結末だった。
なのでむしろ、それからもう一展開、二展開を期待したのだが。
それがなく残念。
ならばむしろ、よくよく考えないとどちらかわからないという結末にして欲しかったとも思った。
(岡嶋二人の大傑作「クラインの壺」のような)
ラストは叙述。
となれば、全体を通じては自ずと「ミスリーディング」という手法が用いられることとなるわけだが、「現実」と「幻覚」を入り混じらせるのはルール違反だと思う。
だって、幻覚だったら何だってありだもの。
論理的に破綻している部分は「だって幻覚だもの」で片付けられてしまうし。
映像はそれほど悪くなかった。
暴力的・残虐的な描写や、ミステリーというよりホラーチックというか怖がらせようとする表現もあって、そこは好き嫌いが分かれるところだと思う。
作品全体を通して少々おどろおどろしい感じだし、それらの映像もまた「ミスリーディング」の一つだと思うので、その点にはそれほど悪い印象を感じなかった。
ラストまではそれほど悪くないし、それなりに楽しめるので、やはり問題は結末だと思う。
もう一捻り、欲をいえば二捻りくらいしてくれれば、傑作になり得たかもと思う。
ミスリーディングという名の伏線が随所に張られているようなので、もう一度観ても楽しいかもというのは思わなくもないが、冒頭で書いたように、わざわざ劇場で観る必要はないかな。
というわけで、評価の結論を書くと、「衝撃のラスト」や「この映画のラストは……」の煽り文句のないフラットな状態で観ることができるのであれば、結構楽しめるのではと思う。(あなたがもし仮に観賞前だとしても、このレビューをここまで読まれている時点で手遅れだけど)
まあ、その煽りがあったらか観たくなって劇場に足を運んだわけで、商業的にはそれで成功なのかもしれないけど。
本日の一言
「無垢で純心な状態で観たかった。。。」
5段階評価
★★★★☆[3.5点]
※clubman評価備考
5点:数年に一度あるかないかの傑作、名作。
4点:Very good! オススメできる作品。
3点:普通。まあ楽しめる。観て損はないのでは。
2点:平均点以下。
1点:駄作。
「シャッター アイランド」を観ました。
劇場、字幕で。
「超吹き替え版」も話題になっていたが、先に「超吹き替え版」で観られたジェットさんから「別にどちらでもそれほど問題ないと思うよ」と聞いていたのと、そもそも最寄の劇場では字幕版しかなかったので字幕版で。
もちろん比べたわけではないが、字幕に慣れてさえいれば、特段問題ないと思われた。
「二度見キャンペーン」なるものも行われていたが、わざわざ劇場に足を運んでお金を払ってまで二度見したいとは思わなかった。正直。
とはいっても、面白くなかったわけではない。
それほど悪くないとは思う。
ただ、「衝撃のラスト」「謎が解けるか?」というような宣伝や、二度見するほどの作品と煽られた上、「この映画のラストはまだ見ていない人にはけっして話さないでください」や、「登場人物の目線や仕草にも注目しましょう」などの注意が上映前にわざわざ流されると、いやが上にも期待値は上がろうというもの。
ましてや、ミステリー好きとしてはなおさらである。
さて、ここからはネタバレ注意。
結論から書くと、比較的早い段階で予想はついた。
「ああ、あれだな。叙述だな」と。
「叙述トリック」というのは、ミステリーの形式の一つ。
有名な映画でいうと「シックスセンス」あたりもその形式といえようか。
実際、観ている途中で「シックスセンス」のことを思い出したくらいである。
あえてラストをここで書くことはしないが、ある程度予想通りの結末だった。
なのでむしろ、それからもう一展開、二展開を期待したのだが。
それがなく残念。
ならばむしろ、よくよく考えないとどちらかわからないという結末にして欲しかったとも思った。
(岡嶋二人の大傑作「クラインの壺」のような)
ラストは叙述。
となれば、全体を通じては自ずと「ミスリーディング」という手法が用いられることとなるわけだが、「現実」と「幻覚」を入り混じらせるのはルール違反だと思う。
だって、幻覚だったら何だってありだもの。
論理的に破綻している部分は「だって幻覚だもの」で片付けられてしまうし。
映像はそれほど悪くなかった。
暴力的・残虐的な描写や、ミステリーというよりホラーチックというか怖がらせようとする表現もあって、そこは好き嫌いが分かれるところだと思う。
作品全体を通して少々おどろおどろしい感じだし、それらの映像もまた「ミスリーディング」の一つだと思うので、その点にはそれほど悪い印象を感じなかった。
ラストまではそれほど悪くないし、それなりに楽しめるので、やはり問題は結末だと思う。
もう一捻り、欲をいえば二捻りくらいしてくれれば、傑作になり得たかもと思う。
ミスリーディングという名の伏線が随所に張られているようなので、もう一度観ても楽しいかもというのは思わなくもないが、冒頭で書いたように、わざわざ劇場で観る必要はないかな。
というわけで、評価の結論を書くと、「衝撃のラスト」や「この映画のラストは……」の煽り文句のないフラットな状態で観ることができるのであれば、結構楽しめるのではと思う。(あなたがもし仮に観賞前だとしても、このレビューをここまで読まれている時点で手遅れだけど)
まあ、その煽りがあったらか観たくなって劇場に足を運んだわけで、商業的にはそれで成功なのかもしれないけど。
本日の一言
「無垢で純心な状態で観たかった。。。」
5段階評価
★★★★☆[3.5点]
※clubman評価備考
5点:数年に一度あるかないかの傑作、名作。
4点:Very good! オススメできる作品。
3点:普通。まあ楽しめる。観て損はないのでは。
2点:平均点以下。
1点:駄作。