メニューを読んで料理を想像・(Ⅱ)
さて、今日は難関のフランス料理・・・昨日は中国料理とイタリア料理だったが、少しは「ン~」と言っていただけただろうか。
今日は、私も完全にはメニューを読みきれない(そんな、自信の無いことを書くな!、ご尤もなれど・・・)世界一メニューが難しいフランス料理に、少しでも踏み込んでみたいと敢えて挑戦。
フランス料理には、イタリア料理以上に、“~風”と言うのが使われる。
この“~風”は、職業名だったり、地方名だったり、時には人名だったり・・・、これって勝手に付けているのだろうか・・・。
この“~風”が分かれば、料理法や味付けの見当が付き、楽し“味”が広がると思うでしょ。
メニューでは、 a' la ~と続くが、この~部分が料理の特徴になる。
❤地方名が付く場合
- allemande(アルマンド)=ドイツ風、マッシュポテトを添えたり、サワークリームを使った肉のローストが多い。
- alsacieme(アルザシェンヌ)=アルザス風、キャベツの酢漬けを添えたり、料理に使っていることが多い。フォアグラを使うこともある。
- americaine(アメリケーヌ)=アメリカ風、煮崩したトマトにニンニク・エシャロット・玉葱で風味付けをして、オマール海老のミソでトロミを出したソースを使う。
- anglaise(アングレーズ)=イギリス風、主としてカスタードソースを使っている。
- basguaise(バスケーズ)=バスク地方風、トマトやピーマン、米などを使う。セップ茸やジャガ芋を使うこともある。
- bayonnaise(バヨネーズ)=バイヨンヌ地方風、バイヨンヌ名物のハムを使っている。
- bordelaise(ボルドレーズ)=ボルドー地方風、ぶどう酒を使う料理。
- bourguignonne(ブルギニョーヌ)=ブルゴーニュ地方風、赤ワインを使いキノコや玉葱、ベーコンを入れることが多い。
- bressane(ブレッサンヌ)=ブレス地方風、マディラ酒とオレンジジュース、鶏レバーで作ったソースを使う。主材料は鶏がほとんど。
- bretonne(ブルトンヌ)=ブルターニュ地方風、白隠元豆を主に使う。
- cancalaise(カンカレーズ)=カンカル地方風、牡蠣や海老と白ワイン・クリームで作ったソースを使う。
- charentaise(シャランテーズ)=シャラント地方風、ピノー・デ・シャラントと言うワインか、ベルモット酒を使ったソースをかける。
- dieppoise(ディエポワーズ)=ノルマンディ地方のディエップ風、主として舌平目などの料理。海老や貝を添えてクリームソースをかける。
- dijonnaise(ディジョネーズ)=ディジョン風、マスタード料理。
- e'cossaise(エコセーズ)=スコットランド風、羊肉や鮭、豆や粒大麦を使った料理。
- espagnole(エスパニョル)=スペイン風、トマト・ピーマン・玉葱・ニンニクを使う。
- flamande(フラマンド)=フランドル地方風、キャベツ・ビーツ・ジャガ芋などの野菜とベーコンを使った、田舎っぽさが身上の料理。
- genevoise(ジュヌヴォワーズ)=ジュネーブ地方風、魚の出汁と赤ワインで作ったソースを使う。鮭などの料理が多い。
- grecgue(グレック)=ギリシャ風、オリーブ油を使った野菜料理が主。
- hongroise(オングロワーズ)=ハンガリー風、パプリカ・玉葱・トマトを使う。
- indieme(アンディエンヌ)=インド風、米やカレーを使う。
- japonaise(ジャポネーズ)=日本風、チョロギを使った肉料理など。
- landaise(ランデーズ)=ランド地方風、バンヨンヌハムやガチョウの脂、アルマニャックを使った料理。
- lyonnaise(リヨネーズ)=リヨン地方風、最大特徴は玉葱を使う。
- marseillaise(マルセイエーズ)=マルセイユ地方風、トマト・ニンニク・玉葱・オリーブなどやアンチョビを使う。
- milanaise(ミラネーズ)=ミラノ風、パスタ類を付け合せる。主としてトマト味。
- moscovite(モスコヴィット)=モスクワ風、木の実やスグリとワインを使ったソースが多く、主として鹿肉料理。
- nantaise(ナンテーズ)=ナント地方風、蕪やグリンピース、ジャガ芋を付け合せた料理。またエシャロットとプチ胡瓜のピクルス、白ワインとバターで作ったソースの場合も。
- nicoise(ニソワーズ)=ニース地方風、基本的には南仏料理。
- normande(ノルマンド)=ノルマンディー風、リンゴやリンゴ酒を使った料理。ソースの場合は魚介やキノコの煮汁に卵黄と生クリームを使ったもの。
- orientale(オリエンタル)=東洋風、米や胡麻、オクラ、カレー粉を使った料理。
- pe'rigourdine(ペリグルディンヌ)=ペリゴール地方風、トリュフとフォアグラの料理で、マディラ酒で風味を付けたソース。
- pie'montaise(ピエモンテーズ)=ピエモント地方風、白トリュフを使い、トマトソースとパルメザンチーズで味付け。
- provencale(プロバンサル)=プロヴァンス地方風、トマト・ナス・オリーブ・玉葱・ニンニクなどとアンチョビを使う。
- russe(リュス)=ロシア風、ロシア宮廷料理のような豪華なもの。
- sarladaise(サルラディーズ)=ペリゴール地方のサルラ風、トリュフを使う。
- savoyarde(サヴォワイヤルド)=サヴォワ地方風、チーズとジャガ芋を使う。
- viennoise(ヴィエノワーズ)=ウィーン風、卵に漬けパン粉を塗した肉をフライパンでバター焼きする。日本のカツレツの源?。
このように、地方名のほかに良く使われるのは、職業や身分を表す言葉。例えば皇帝風、銀行家風、店主風、漁師風・・・etc。
調理法を表す言葉も使われるが、ひとひねり考えてみると「ナルホド」と頷けることが多い。
そんな面白い“~風”については、また明日にして、さて今夜のディナーは何処の地方名ソース味を選ぼうか・・・美味しくお楽しみ(味)を。
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