黒豆で煮豆とおこわ
昨年末に、正月用として義兄が畑で育て送ってくれた黒豆が残っていた。
黒豆(くろまめ)は、大豆の品種のひとつで、黒大豆(くろだいず)ともいわれる。
黒豆の色は、種皮にアントシアニン系の色素を含むためで、栄養成分的には通常のダイズと同じ。
ただ、このアントシアニンは、話題のポリフェノールの一種で、活性酵素の働きを抑制する「抗酸化作用」がある。
結果、血液さらさらになり体脂肪がつき難いといわれ、動脈硬化や高血圧の予防になるそうだから嬉しい。
また、大豆と同等に胚芽部分にイソフラボンが豊富。
イソフラボンは、女性ホルモンと同じような働きをするので、更年期の諸症状の緩和に役立つ。
生活習慣病を予防し、健康と美容を保つ嬉しい食品=黒豆。
黒豆の代表的な品種としては、兵庫県篠山市が原産の「丹波黒」、京都府京丹波町の「和知黒」、京都府亀岡市や南丹市等の「紫ずきん」、北海道の「早成光黒」「中成光黒」「晩成光黒」などがある。
黒豆の煮かたには関西風に 甘くふっくらと煮たもの。
関東風に「 しわのよるまで長生きを」と、 表面にしわが寄り、甘みも控えめなものがある。
正月料理(おせち料理)には欠かせない黒豆の煮豆だが、これは一年をマメ(健康・安泰)に過ごせるようにという験担ぎである。
黒豆を簡単に煮上げるには、鉄鍋(無ければ、鍋に錆釘を入れる)に洗った黒豆を入れ、少量の重曹と、豆の3倍量の熱湯を注ぐ。
このまま5~6時間置いて、この浸け汁のまま煮立て、弱火にして丁寧にアクを取りながら、豆が指で潰せる程度まで煮ていく。
(途中で汁が少なくなったら、常にヒタヒタ状態になるように水を注す)。
火を止め、粗熱が取れたら、微温湯を注ぎながら元の重曹入りの汁を流す。
ここまでが、黒豆の下拵え。
- 戻す前の黒豆と同量の砂糖を、砂糖の2/3量の水で煮溶かし、人肌程度に冷ます。
- やわらかく煮戻した黒豆の水気を切って、1の鍋に入れ、紙蓋をして3~4分煮る。
- あとは煮汁に浸けたまま一晩置く。
- うるち米と餅米を半々にして、少な目の水加減で、煮戻した黒豆加え、昆布を乗せて炊く。
- 調味は塩少々だけ、そのほうがが黒豆の香ばしさが活きる。
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《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。
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