人を良くする=食
最近、「食」の問題が多すぎる。
商品や品質の偽装だ、薬物や異物の混入だなど、問題が起きることが問題。
そこで、今日は「食」と言うことを考えてみた(たまには私も頭を使うこともあるんだ、と言うことも知ってね~)。
食という字を分けると、人+良になる。
人に良く、人を良くするのが「食」なのだ。
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さて、欧米で“和食”が脚光を浴びていることは、皆様もご承知だろう。
日本型食生活の原型は、良質で、淡白で、デリケート・・・健康食そのものだからだ。
“和食”の「和」はヤマタイ国の記録『魏志倭人伝』以来、日本を指す。
「食」の意味は、上記の通りだから、「和食」は“日本(の食べ物)は人を良くする”と・・・。
米を中心に、肉類や魚介類、野菜などがバランスよく組み合わされているのが日本型食生活。
バランスの良さは『PFC比率』が指標となるが、つまり蛋白質、脂肪、炭水化物の比率が(P)12~13%:(F)20~30%:(C)57~68%を理想的としている。
米を中心にした日本型食生活は、ほぼこの範囲におさまるのだ。
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伝統和食の基本は、米・豆・芋を三要素とし、『土産土法』(その土地で生産されたものを、その土地の料理法でたべること)を基本にした食生活だ。
米・豆・芋で構成される和食は、日本人にとってはかなり科学的に構成されている。
日本人は“旨味”に関してうるさい・・・旨いに敏感な舌を持つ。
米は、炊くと甘味が出るが、これが米の旨みでもあるのだ。
ただ、白米ご飯には塩気のあるおかずが合う、米の美味しさを塩分が引き立てる。
だから、ご飯には味噌汁(大豆アミノ酸=旨み)が合うのだが、塩分の摂り過ぎは困る。
そこで、芋をたくさん使おう・・・芋のカリウムが塩分を中和するのだ。
大豆は米や芋の澱粉代謝に欠かせないビタミンB1の宝庫でもある。
しかも、米や芋には無い蛋白質も豊富、大豆脂肪(リノール酸)も摂れる。
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米・芋に加えて、栄養豊富な大豆と、多くの野菜、海藻類、青背の小魚・・・長寿の基。
BEST食の和食だが、さらに見直すといくつかの大きな特徴がある。
➀、省資源=いまや見過ごして通れない言葉だが、和食はとっくにそれを実践している。
具沢山の味噌汁、おでん、混ぜご飯、鍋物、煮しめ、雑煮・・・などなどは、栄養も旨味も混じり合って、一品で美味しい。
少ない食器で、煮炊きの手間もわずか・・・。
➁、活資源=資源を有効にも、和食にはしっかり活かされていた。
たとえば大根も葉(菜飯・浅漬け・炒り煮など)、皮(きんぴら・炒めものなど)、尻尾(味噌汁の具など)と使う。
➂、掛け算=原料を発酵させたりして、栄養も旨味も倍増させる。
納豆や漬物、干物や塩辛など多くの加工品がそうだ。
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「食」に関わる問題が多い昨今、「食」を真剣に考える時が来ているのじゃないかなぁ。
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富士通Azbyclub「プラチナブログ」殿堂(08・5)入り
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改訂《ば~ばの食べ物事典》を作りました。ご参考になれば幸甚。
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