快適だから、箱の中で与えられた快適さを求め、気持ちいいと思えているしそこでけっこう十分な量の満足を得ている。快適だから居続け、居続けるがゆえに与えられた箱からとうとう脱出できない。脱出の機会を逃す。
箱から出たいのだが、どうしても出るんだというには快適さがあまりに大きすぎる。箱から出られないがゆえに時間を潰し、そこに居続け、気がつけば膨大な時間が消し飛んでしまったことにいつか気づくも、そこからやり直すにはもう箱の外の世界の方がお断りである。それに箱の中でぬくぬくと育ってきてしまった自分を果たして世界は受け入れるだろうかという強い不安もある。
そういう意味で、その快適な環境から出ないとダメだという強い気持ちがある反面、しかし今更出たところで一体どうなるものかということもあり、つまりは葛藤があり、まごつき、強い不安が残り、結局出られない、そうした中で示された強い向上心の歪んだ形でありながら本人の満足いく形が、折衷案が自殺だったとも考えられる。強い向上心ととてつもなく強い不安が一体化したと。まあ向上心なんてものは今のダメで不甲斐ない自分を叩き直したいという気持ちなわけで、基本はそのダメな自分を叩き直してやる、なんならぶっ殺してやるという気持ちが根っこにあるわけだが、かと言って本当に殺してしまっては身も蓋もない。ただそうした現象が時折見受けられるのはここだけの話ではないだろう。スパルタ教室でスパルタのあまりに死んだり殺したりなんてのは枚挙に暇がない。強い向上心には犠牲が付き物だと考えているらしい風潮があるということ。
じゃあどうしたら箱から脱出できるのか。というかその問題はそんなに簡単だったら誰も苦労していないだろうが、敢えて考えてみる。
①身体を鍛える習慣をもつこと
これはよく言われるやつ。腕立て伏せ5回でも毎日やってれば10回に、20回になる。そういうのをきちんとつけておいて変化を楽しむと。記録をとっていれば目に見えて変化が現れてくるので非常に良い。この延長で、例えば自衛隊に入るというのは個人的にオススメである。向上心の塊のような場所だし、半年間も教育隊があるので辞めたければいつでももうムリだダメですと駄々こねて辞めればいい。もう二度と来ないんだから盛大に迷惑をかければいい。給料も入ってくるし、やめた後再加入制度も最近では充実しているそうだからいつでも入り直すこともできる。人不足は深刻なのだ。
これはよく言われるやつ。腕立て伏せ5回でも毎日やってれば10回に、20回になる。そういうのをきちんとつけておいて変化を楽しむと。記録をとっていれば目に見えて変化が現れてくるので非常に良い。この延長で、例えば自衛隊に入るというのは個人的にオススメである。向上心の塊のような場所だし、半年間も教育隊があるので辞めたければいつでももうムリだダメですと駄々こねて辞めればいい。もう二度と来ないんだから盛大に迷惑をかければいい。給料も入ってくるし、やめた後再加入制度も最近では充実しているそうだからいつでも入り直すこともできる。人不足は深刻なのだ。
②読書。
これはオススメ。本屋で立ち読みするのも非常にいいし、全棚を眺めて歩いているだけでもこれはというものがあるはずである。おっと思ったらメモしておく、というのを繰り返して10冊くらいこれはというものに触れてみると自分の興味関心があるものが分かるということはある。困ったり行き詰まったら本屋に行けと。棚を眺めるだけもよし、開いてパラパラでもいいし、買って放置しておくだけの積読でもいいし、そうしたことが人生のきっかけになることはよくある。
特に読書を習慣や趣味にしている人というのは、既にある自分の世界というものを破壊するのが当たり前になっている。世界は広げて当然だし、世界が広がっていないと不安になる。そして単にそれは新しい世界を開拓するというだけにとどまらない。すでにある既知の世界を掘り下げることにもつながる。つまり、既に親しんだ世界においても発見がある可能性がある。そういうわけだから読書が趣味というよりは本屋歩きが趣味だと人生行き詰まりにくいような気はする。詰み感というものを感じにくいようになる気がするし、これだけの本がまだ未読状態なのかと思えば、全能なんてほど遠い。世界に比べて自分はちっぽけだと謙虚な気持ちにもなる。しかも難しそうな本を開いてみれば全く理解もできない。
逆に読書が趣味になっていないと、既知の世界がすべてだと思い込み、尊大になりがちな傾向があるようにも思える。触れた世界がすべてなのだから、当然オレすげえに陥りがちだし、そこには謙虚さが生まれる余地がない。
そういうわけだから、社会人になって敢えて本を読むということは非常に難しいことではあるが、本屋を時々ぶらぶらしてみるってのはなかなかいいのではないかなあと思ってみる。
この記事へのコメント
斉藤タミヤ
きんた
私が書いた内容がというよりは、例の人の考えや陥った環境、状況、そして悩み、それらに一定の普遍性があり、誰にも本来当てはまることをたまたまこうして指摘できたということなんだろうなと思いました。
> 斉藤タミヤさん
>
> 自分の図星をつかれたみたいでドキッとしました。