さすがにリーグ戦5連敗(公式戦6連敗)したことで、サポ周辺が騒がしくなってきた。論争が激しくなっており、どうも議論が両極端になりがちだ。一番極端な人は、「今年はチーム作りの年だから、負けるのはしょうがない。モフ監督に文句があるなら、オマエがやってみろ」みたいなことをおっしゃったりもする。
しかし、個人的には、どんな事情があろうと、「負けていい」はずはないと思っている。その理由を、いくつか述べておく。
まず、サッカーというのは、どんなにご立派な戦術があったとしても、最終的に勝負を決めるのは試合運び、気迫、球際だったりする(個人能力は言わずもがな)。仮に今年1年をかけてモフ監督の戦術をチームに落とし込んだとしても、それ以外の上述のような要素を欠いていたら、戦う集団ではなく、単なる戦術ごっこのチームになってしまう。「監督のサッカーを信じて付いて行きさえすればいい」などというのはナンセンスであり、たとえ目指すサッカーが未完成であっても、各人が勝利のために今できることをすべてやるべきである。
今年散々負けグセがついて、負けることで何にも感じなくなったような連中が、多少ご立派な戦術を身に着けたからといって、来年突如として勝てる集団になれるはずがない。もちろん、監督の戦術をチーム全体で体得するのは大事である。しかし、同時に、直近の試合から、勝負にとことんこだわって、戦い抜いて、負ければもう次がないくらいの覚悟で試合に臨む。そんなぎりぎりの戦いの中でしか、真の強靭さは育まれない。
我々は何となく、「今年チーム作りをして、来年勝負」などと考えがちだが、今いる選手たちが、来年もそのままいるとは限らない。今季、連敗に連敗を重ねたら、選手たちは一斉に泥舟から逃げ出すかもしれない。観客は離れ、クラブの収入も減り、来年はさらに貧弱な新規メンバーで戦うはめになるかもしれない。目指すべきサッカーの完成は、さらに遠のく。「敗戦」がもたらす負のスパイラルのエネルギーというものを、見くびってはいけない。
そんなわけで、サポが「今は負けてもいい」などという雰囲気を醸すのは、非常に危険だと、個人的には思うわけだ。
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