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今から10年ほど前に、 『35歳からの妊娠スタイル』 という本を出しました。 この本の中で私は、 「体内インフラ」 「体外インフラ」 という言葉を使っています。 今にして思えば 「体内インフラ」はその後発展して、 「卵巣セラピー」になりました。 現在の「不妊ルーム」のフォローアップは、 「卵巣セラピー」なしに、 ありえないのではないかと思うほどです。 それは結婚年齢の高齢化、 妊活開始年齢もあがってきておりますので、 卵巣を大切にすることが 本当に大切になってきているからです。 また『35歳からの妊娠スタイル』の中では、 当院で最高齢の47歳で妊娠されて、 48歳で出産された
発売中の『週刊女性』最新号に 「不妊ルーム」が掲載されています。 「体外受精だけが妊娠に至る道ではない」 「卵巣ケアの大切さ」 など、 私の主張を取り上げていただきました。 WEB版『週刊女性プライム』でも公開しています。 この記事を多くの皆さん方に読んでほしいと思っています。 2100組以上を妊娠に導いた内科医が語る不妊治療の違和感「高度生殖医療だけがすべてではない」(週刊女性PRIME) - Yahoo!ニュース 日々、新しい技術が開発され、日進月歩の不妊治療。しかし、「高度生殖医療だけがすべてではない」と、放生先生は警鐘を鳴らす。 news.yahoo.
昨年11月に新刊 『令和版 ポジティブ妊娠レッスン』を 出版しました。 私の予想以上に 好意的に受け止められており、 ほっとしています。 中には、 「妊活のバイブル本です」 などというコメントもあり、 大変嬉しく思っています。 今回の執筆の動機は、 不妊治療の保険適用拡大が案内され、 人工授精はもとより、体外受精を含めた 高度生殖医療も保険診療になることが わかっていました。 そして2022年4月より 実施されたわけですが、 時間とともに、いろいろな 問題も見えてきました。 私はこうした事情を踏まえ、 妊娠を望むカップル全員に、 新しい情報を提供する必要性を 感じていた
カルテの整理をしていると、 ひょっこりMさんのカルテが出てきました。 10年前に「不妊ルーム」で、 47歳で妊娠、48歳出産の最高齢の方です。 カルテを振り返ってみてあらためて驚いたのは、 彼女は当院に来る前に4年間の不妊治療歴があり、 タイミング法の後、 人工授精を実に16回も行い、 その後体外受精を6回行うも、 移植に至ったのは1回のみでした。 当院の初診時のデータですが、FSHが35.6。 これは、閉経していてもおかしくない数字です。 さらに驚いたのはDHEAの値が279で、 これは60代後半の数字です。 長期間の不妊治療により、 年齢以上に卵巣が老化してい
「不妊ルーム」で 43歳の女性が妊娠されました。 この方の経過は大変興味深いものです。 彼女は当院を訪れる前に、 不妊治療のクリニックで 体外受精を経験されていました。 4回採卵するも、 移植できたのは1回のみで、 妊娠には至りませんでした。 それで当院に相談に見えたわけです。 彼女のお話しを聞いたのちに、 「とりあえず、頭も、心も、 身体も休めましょう」 とアドバイスしました。 「不妊ルーム」は、 自然妊娠と不妊治療の間に位置する ベースキャンプです。 リセットを勧めたわけです。 ベースキャンプというのは、 登山で言えば、そこから頂上を 目指すため
私が『ポジティブ 妊娠レッスン』を出版したのは、 ある種の危機感からでもありました。 ご存知のように、 結婚年齢、妊活開始年齢が高齢化しています。 そして2022年4月から体外受精も保険適用となりました。 そのことによって、 女性がますます大変なことになるのではないか と私は思ったのです。 体外受精は、卵巣を強く刺激して、 たくさん卵を取るというのが世界的に見ても、 一般的な採卵のメインストリームの考え方です。 しかし、その卵巣は「女性性」の源でもあります。 そこに強い刺激を与えることは、 女性らしさを失ってしまうことにもなりかねないのです。 卵巣をケアすること。 そ
「ニワトリが先か、卵が先か?」という、 結論の出ない議論があります。 では、妊活に関して、 「卵子が先か、卵巣が先か?」と問われれば、 私は迷うことなく「卵巣が先」と答えます。 ところが現実の不妊治療では、 卵巣は見向きもされず、 卵胞、そして卵子にのみ 目がいっているのが現実です。 私はこうした現状に警鐘を鳴らしたいと思いました。 「卵巣」と「卵子」をそれぞれ、 「水槽」と「金魚」に例えて、 金魚が元気で泳ぐためには、 水槽のコンディショニングが大切だと、 通院される皆さん方によく話します。 妊活における水槽のコンディショニングとは 「卵巣ケア」のことをいいます。 「卵