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 PS5本体の販売(出荷)に関しては期初予想に届かずもPS4のピークを上回る結果を出しており、ゲーム事業の業績は順調ですね。

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[ソニーグループ: 2024年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結) / 決算説明会資料 / 補足資料](pdf)

 ソニーグループの2024年3月期決算は、売上高が前期比18.6%増の13兆207.68億円、営業利益が7.2%減の1兆2088.31億円、純利益が3.1%減の9804.94億円と増収するもやや減益。

 今期の通期業績予想については売上高が12.31兆円、営業利益が1.275兆円とやや減収、やや増益の予想に。

 分野別の説明でも筆頭になっているゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野については、

ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野

【2023年度の業績】
 売上高は、前年度比6,231億円(17%)増加し、4兆2,677億円となりました(前年度の為替レートを適用した場合、9%の増収)。この大幅な増収は、主にアドオンコンテンツを含む自社制作以外のゲームソフトウェア販売増加及び為替の影響によるものです。
 営業利益は、前年度比402億円増加し、2,902億円となりました。この増益は、プロモーション等によるハードウェアの損失拡大や自社制作のゲームソフトウェア販売減少の影響があったものの、主に前述の自社制作以外のゲームソフトウェア販売増加の影響及び為替の好影響によるものです。なお、当年度の為替の好影響は386億円でした。
 調整後OIBDAは、営業利益と同様の増減要因により、前年度比709億円と大幅増の4,079億円となりました。

【2024年度の見通し】
 売上高については、アドオンコンテンツを含む自社制作以外のゲームソフトウェアの販売増加などを見込むものの、主に販売台数減少によるハードウェアの減収により、分野全体で減収を見込んでいます。営業利益及び調整後OIBDAについては、自社制作のゲームソフトウェア販売減少の影響などを見込むものの、主に前述の販売台数減少によるハードウェアの損失縮小及びプレイステーション®プラスを中心としたネットワークサービスの増収の影響により、増益を見込んでいます。

 …と順調ですね、これについては後でも触れますが。


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 セグメント別の業績は…何かちょっと注意書きがはみ出してません?
 というのはともかく、G&NS分野が増収増益、音楽分野も増収増益を達成する一方、映画分野はやや増収も横這い、ET&S分野はやや増益、I&SS分野はやや増収もやや減益…といった具合ですね。


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 G&NS分野…SIEが管掌するPlayStationビジネスについては売上高4兆2677億円の営業利益2902億円、調整後OIBDA4079億円と前述の通り増収増益を達成。
 営業増益分は概ね為替影響ではありますが。
 今期は売上高4.2兆円、営業利益3100億円と売上高は微減も増益を見込む。
 ただ、自社制作ソフトの販売減が見込まれている事から、Spidy2等が出た前期よりはファーストのタイトル発売予定が薄めになりそうですが。

 ちなみにこの数字ですが、タイトルで触れた通り任天堂のゲーム専用機売上高1兆5678億円と比べると2.7兆円差、2.7倍差になりますね。

 ついでに第4四半期限定だとG&NS分野は売上高1兆973億円の営業利益1060億円。
 任天堂決算記事で書きましたが、任天堂の第4四半期単独ゲーム専用機売上高はおよそ2569億円となるので実に4倍差がついています。
 MS+ABの54.47億ドル程度も大きく上回っていますね。

 なお音楽分野に関してはゲーム関連(アニプレックス)の言及はありませんが、音楽分野内のビジュアルメディア&プラットフォーム売上高は横這いみたいですね。


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 G&NS分野の研究開発費は2815.82億円と前期より更に増加。


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 G&NS分野のセグメント別棚卸資産は第2四半期時点の1兆円弱から5209億円と、前年同時期と同程度の水準まで落ち着いています。


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 G&NS分野の細かなデータはこのようになっており…

 ハードウェア売上高は1兆2114.51億円、ソフトウェア売上高は2兆2201.93億円、ネットワークサービス売上高は5455.37億円、その他周辺機器等は2905.54億円と何れも前期を上回り、特にソフトは大幅増。

 デジタル売上高比率は任天堂基準(ソフト+サービス)で考えると実に93.5%に達しています。
 ネットワークサービス抜きでも91.9%となるので、どのみち任天堂とは懸絶したデジタル比率な訳ですが。

 PS5の販売(出荷)台数は通期で2080万台。
 これは期初の目標だった2500万台には届きませんでしたが、PS4のピークだった2000万台を上回る結果となっています。
 これによりPS5の累計販売(出荷)台数は5930万台に達しており、既に6000万台は超えているのではないでしょうか。

 ソフトに関しては2億8640万本を販売(フィジカル版は出荷)しておりこれも前期を上回る結果に。
 自社ソフトに関しては3970万本と前期をやや下回っていますが。
 デジタル本数比率に関しては前期から3%上げて70%と遂に七割に達する。
 PS5の普及が進むにつれ更にデジタルシフトが進行しそうですね。

 月間アクティブユーザ数(MAU)に関しては第4四半期で1.18億人と、前年同期を1000万人上回る活況ぶり。

 といった所ですね、為替の恩恵を受けた部分はあるようですが、PSビジネスは極めて順調であると言えるでしょう。

 ニシ団もいい加減PS5は失敗した設定は無理があると気付ければ良いのですが…
 これでBloombergのゴミカップル辺りが前四半期比で500万人減ったからソニーはお終いなんだガーとか言い出したらちょっと面白いかもしれません。

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