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はやぶさ2

探査機「はやぶさ2」がリュウグウで試料を採取して持ち帰る6年の旅を完遂。分析や次のミッションを解説。

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生命物質の材料は小惑星から? リュウグウ試料に有機酸65種類

小惑星リュウグウから採取された試料=海洋研究開発機構提供
小惑星リュウグウから採取された試料=海洋研究開発機構提供

 日本の無人探査機「はやぶさ2」が2020年に小惑星リュウグウから持ち帰った試料から、アミノ酸や核酸塩基など生命に欠かせない物質の材料になる65種類もの有機酸を見つけたと、海洋研究開発機構などのチームが10日付の英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ電子版に発表した。

 リュウグウのような小惑星が太古の地球に水や生命の材料となる物質をもたらしたとする説がある。今回の発見は、生命誕生へとつながる可能性のある多種多様な有機化合物が小惑星で育まれていたことを示す成果という。

 研究チームは、試料の含有成分を熱水で抽出して分析した。試料からはこれまでアミノ酸や核酸塩基が見つかっているが、今回さらに、アミノ酸の材料になる「ピルビン酸」▽核酸塩基の材料になる「リンゴ酸」▽細胞壁のもとになる「メバロン酸」▽エネルギー代謝に必須の「クエン酸」――など65種類の有機酸と、19種類の窒素分子が見つかったという。

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