「送金が奇妙だった」同時爆発のポケベル、イスラエルが供給網侵入か

　レバノン各地で17日、親イランのイスラム教シーア派組織ヒズボラの戦闘員ら約2800人が「ポケットベル」（ポケベル）と呼ばれる小型の無線通信機の爆発により死傷した事件では、イスラエルが事前にポケベルに爆発物を仕掛けていた可能性が高まっている。爆発したポケベルは台湾企業からブランド使用許可を得たハンガリーの企業が製造した製品だった。イスラエルの情報機関がサプライチェーン（供給網）に侵入し、周到に計画したうえで実行したとみられる。

　ロイター通信や米ニュースサイト「アクシオス」などの報道を総合すると、爆発したのは台湾メーカー「ゴールド・アポロ」の「AR－924」を中心とする3種類のポケベルで、少なくとも3000個に上るとされる。ただ、実際に製造したのは、ブランドの使用許可を得ていたハンガリーの首都ブダペストにある「BACコンサルティング」という会社だった。

　ゴールド・アポロ社の社長は、約3年前からBAC社と取引をしていたとしている。だが、「送金が奇妙だった」とも語り、…