いつか子供に伝えたいお金の話

インデックス投資(投資信託を使った国際分散投資)による資産運用・各種保険・クレジットカード・節約など「お金」に関することを書き綴るブログ

人生の分岐点はどこにあったのか

私のお気に入りの映画の中に『天使のくれた時間』という作品があります。

自分の人生に足りないものなんて何一つない!と思っているウォール街で成功した独身貴族が、ある朝目覚めたら、昔の恋人と結婚して、2人の子供と犬と一緒に平凡に暮らしている「別の人生」を体験することになってしまい……という話。

人生の幸せについて考えるもよし、小難しいことは考えずにサクッと楽しむもよし、なかなかの名作です。

先日久しぶりに鑑賞してみたら、ニコラス・ケイジの「味」が全開に出まくっていたし、ティア・レオーニは奇麗でした。面白くて、感動できて、暖かい気持ちになれました。



◎自分の人生の分岐点はどこにあったのか


さて、その映画の中では、主人公の人生の重要な分岐点が描かれています。それは若い頃にロンドンの銀行の研修に行くか否かというところ。

恋人は行かないでと言うものの、結局はそれに行ったことで、主人公は金融の世界で大成功して大金持ちになります。が、平凡ながら満ち足りた人生は捨てることになるわけです。

もしもそのとき、別の決断をして違う道を選んでいたら……というのがこの映画の大きなテーマでした。

そこでふと考えてしまいました。
自分の人生の重要な分岐点はどこにあったのか。
もしも別の道を選んでいたらどうなっていたのかと。



◎人生の大局的な観点


映画鑑賞後に、自分の人生の分岐点となったであろうポイントを考えてみて、最もそれに近いかもしれないと感じたのは、高校1年の冬の出来事です。

某球技で全国大会ベスト8以上の常連になりつつあり、ゴリゴリのスパルタ練習の厳しさは言うまでもなく、先輩や教員からの暴力も半端じゃなかったヤバい部活(高校)にスポーツ推薦で入学する進路を選んでしまった私は、一度だけ心が折れました。

怪我に悩み、上級生からの凄惨な暴力や屈辱的な扱いに耐えられなくなり、部活を辞める決意をして顧問兼監督の教員に直訴しに行きました。

部活を辞める=退学するというのが当たり前の環境だったので、事前に親からの了承も得ていました。

冗談ではなく、最後に監督から100発くらいは殴られる覚悟で行ったのですが、そのときだけはじっくり話を聞いてくれて、励まされ、もう一度踏ん張る気になり、私は部活と高校を辞めませんでした。

もしもあのとき、顧問がそういう気分じゃなかったり、忙しかったりして、私と向き合ってくれなければ、私は退学し、その後の人生は大きく変わっていたと思います。

私の性格上、あそこで辞めていたら、生涯その「負け」を意識し続けて、コンプレックスの裏返しで、どうしようもない悪人になっていたかもしれません。

心の奥底に自信や余裕がないと、他人にやさしくするのは難しくなるように思います。少なくとも私はそうです。外見上は社会的に成功したり金持ちになることはできたかもしれませんが、家族との幸せな時間を大切にする人間にはなれなかったような気がしています。

人生における分岐点は色々ありましたが、あのとき以外はどの道を選んでも、まあ、ほぼ現在のようなところに落ち着いていたと思います。

【参考記事:エリートから社畜へ…アラフォーサラリーマンの黄昏



◎投資ブロガー的観点


投資ブロガーっぽい、投資関連ネタも考えてみます。

私が投資を始めたきっかけは、保険の営業マンに終身保険を勧められた際、受取額よりも多い支払い額を約束した商品システムに疑問を持って色々と調べた結果、「保険会社の行っているお金の運用は特別なものではない。自分でやったほうが効率は良さそうだ」と考えたことでした(参考:投資を始めたきっかけ)。

もしもあのとき、何も考えずに終身保険の契約を結んでいたら、資産形成のペースはかなり遅くなったはずです。

・・ただ、やはり、自分の性格、仕事、ライフスタイル、投資に対する興味度合いなどを考えると、多少(数年くらい)の回り道はあっても、インデックス投資のことは知ることになり、いずれ実践に至ったような気はしています。

【参考記事:もしもリスク資産への投資をしていなかったら



◎最後に、ちょっと違う観点


人生の分岐点というよりも、もっと直接的な生死の分岐点になってしまいますが、昨年末に死にかけた出来事も考えられずにはいられません(参考:生死の間を彷徨っていました

あの日、近所の循環器内科が休みだったら……
あの日、脳神経外科の診察に安心してそのまま家で寝ていたら……
あの日、緊急手術に対応してくれる病院が近くになかったら……
手術後に容体が急変した際、ドクターがすぐに再手術をするという決断をせずに様子を見ていたら……

・・細かいことを言えばキリがないのものの、奇跡的に命がつながったのは、いくつもの分岐点で幸運が重なったからです。

色々と不自由になってしまった今の生活に絶望しかけることもありますが、生か死かの分岐点で「生」の道に残れたことに思いを馳せれば、今は最高のボーナスステージのようなものだとも思えてくるから不思議です。

【参考記事:長生きする可能性が低くなってしまった現実とどう向き合うか


にほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
↑記事を気に入っていただけたら、ランキングに1票をお願いします。

関連記事

プロフィール

虫とり小僧

Author:虫とり小僧


X(Twitter):@mushitori
Facebook:Facebookページ

子供の頃は、一日に800匹以上のバッタを捕まえるような虫とり少年でした。また、歩行中にはすべての家の「ピンポン」を必ず押すようないたずら小僧でもありました。今はただのザコです。

※好きなものは、歴史・格闘技(実践も観戦も)・筋トレ・秘湯めぐりなど



自分の全資産を「円」のみで保有していること(何もしないこと)は、それなりのリスクを伴う集中投資に近いものだと解釈して、私は購買力維持や資産形成を目的に、世界中の株式や債券なども保有しています。

約19年前から、なるべく手間とコストをかけずに実践している投資方法を、いつか我が子に伝えるかもしれないので、そのための備忘録を書いておくことにしました。

投資の実践といっても、ひと月に一度の自動積立と、たまにやるリバランスくらいですが…



※当ブログのエッセンスをまとめた記事はこちら

我が子に伝えたい5つの大切なお金のこと


※主なメディア掲載・出演履歴
NewsPicks:2024年7月16日
BSテレ東マネーの学び:2022年10月13日
投資信託完全ガイド:2021-22年版
日経新聞広告:2021年2月12日
東証マネ部!:2020年8月
JBpress:2020年7月7日
ダイヤモンドZAi:2020年5月号
Yen SPA!:2020年夏号
トウシル(楽天証券):2020年4月
日経ヴェリタス:2019年9月15日
FOUND:2019年8月
週刊エコノミスト:2019年4月23日号
金融庁コラム:2018-19年
ITmedia:2018年1月29日
モノクロ ザ・マネー:2018年12月号
トウシル(楽天証券):2018年10月
ほったらかし投資完全ガイド:2018年1月
日経電子版:2017年12月25日
ニューヨークタイムズ:2017年7月11日
REUTERS・ロイター:2017年7月7日
東証マネ部!・R25:2017年3月
Yen SPA!:2016年冬号
BIG tomorrow:2016年1月号
ザイ・オンライン:2015年9月18日
日経ヴェリタス:2015年7月26日
某大手テレビ局:2014年夏?
日経マネー:2013年10月号
日経新聞:2013年7月3日
NHK特報首都圏:2011年3月

このエントリーをはてなブックマークに追加

読みやすくてオススメの本

金融のプロが実はやっている 最もシンプルで賢い投資の結論
投資理論の基礎から実践まで学べる最高の教科書。→参考記事


改訂版 一番やさしい!一番くわしい!はじめての「投資信託」入門
投資信託とは何なのかをやさしく解説してくれる本。→参考記事


改訂版 お金は寝かせて増やしなさい
投資を始める前の自分に1冊だけ読ますならコレ。→参考記事


半値になっても儲かる「つみたて投資」
積立投資そのものを分析・解説している興味深い本。→参考記事


生命保険の罠
生命保険の販売現場のウラ話が満載の強烈な一冊。→参考記事

オススメのネット証券

楽天証券
管理人は個人型確定拠出年金(イデコ)でもここを利用。投信積立や残高で楽天ポイントがザクザク。キャッシュバックたっぷりの口座開設キャンペーンも多し。→参考記事

SBI証券
管理人もメインで利用中の最大手。低コストの商品が豊富で、月々100円からの積み立て投資に対応。投信保有ポイントサービスも高還元。個人型確定拠出年金(イデコ)も充実!

月別アーカイブ

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:


お返事できない場合もあります。また(ドコモ・auなどの)キャリアメールだと返信が届かないことがあります(参考解説記事)。

メッセージ内容はブログ記事に取り上げさせていただく場合があることもご了承ください。

注意事項等

当ブログでは個人的見解を述べているだけなので、他人の判断について責任は負えません。投資などを行う際は、あくまでも各自の責任においてお願いいたします。

リンクや引用なら問題ありませんが、無断転載はご遠慮ください。私は著作権を放棄しておりません。



アクセスカウンター

にほんブログ村 投資ブログ 資産運用(投資)へ 
  翻译: