年末年始の営業から垣間見るパチンコ業界の人間模様
年末年始を始めとしてパチ屋の繁忙期の営業については今まで沢山書いてきたので、今回はそれ以外のスタッフ側の立場の話をしようと思います。
ちなみに、営業に関してざっくりいうと
Aタイプが1or2
ATがオール1
以上。
サービス業の宿命
まずサービス業の宿命として年末年始に休むことができない。
私も現場で働いていた時にはこれはけっこう辛かった。
友達は大晦日に紅白を見て家でまったり過ごしたり、初詣やカラオケに行ったりして遊んでいる時に、働かなければならないわけだ。
しかも年末年始は書き入れ時で激務が続くので、休日になったとしても実家に顔を出す気力すらなくなる。
まあ、これはパチンコ業界に限った話ではなく、ほとんどのサービス業に当てはまることだろう。
とにかく日本企業は年末年始も躍起になって利潤を追い求めるので、従業員は堪ったものではない。
この不幸な状況を改善するのであれば、もはや法律でどうにかするしかない。
過去にあった大晦日や元旦での勤務中の思い出
とりあえず記憶に残っているものを箇条書きで挙げようと思う。
閉店までビックシオをぶん回す
大晦日の日に遅番でスロットコーナーで働いているときに、その時は通常営業だったのだが、閉店の延長遊技の時間帯までビックシオを回している沖スロ打ちが4人くらいいたのにはウケた。
流石に、大晦日なのでホール内にはほとんど客がいなかったのだが、なぜかビックシオに4人くらいの客がいて閉店まで打っていたというw
大晦日の夜に閉店までビックシオを回すというのも、なんともシュールな雰囲気が漂っていました。
▽4号機時代のAタイプストック機「ビッグシオ」
年末にアルバイトがごっそり辞めてしまい2部制勤務
あとは年末にスタッフが足りなくなってしまい、2部制で働かされたということがあった。
2部制というのは、まあ早番・遅番を通しで働くようなもので、あれはキツかった。
とにかく、年末年始・ゴールデンウィーク・お盆というものが、最悪の時期になってくるのがサービス業に携わる人間に課せられた宿命である。
まあ、万事そのような感じなのだが、奇跡的に大晦日が休みになったり、元旦が休みになった時は、地元の友達とカラオケやボウリングに行ったことがある。
これは20年間の中でもかなり稀なことであるわけだが、その時は心底うれしかった。
ただ、考えてみるとサービス業ではなく一般企業からしたら、それは珍しいことではなくて、ごく当たり前のことなのである。
戦慄の労働讃歌のCM
恐ろしいことに、大晦日に働きづくめになっている労働者を賛歌させるようなCMがこの世には存在する。
子供や親や友達に会えない状況下で大晦日に働いている労働者を「すばらしき世界」だなんて表現している。
このCMを作った奴は本当にアホだ。
いや、世の中を統率するなどの目的で、サラリーマン社会を植え付ける為のプロパガンダとしてこのCMを作ったのであれば賞賛に値するが、そうでない場合にはほんとどうしようもねえなって思う。
年末年始に企業の奴隷とされて働かされている労働者を賞賛してしまうから、これが美徳だって勘違いする奴が出てくる。
その一方で、そこの企業の使用者側の人間は年末年始を、長期休暇でエンジョイしているというのに。
▽年末年始だというのに子供のそばにいれずに運送業で働く母親の現状が“すばらしき世界”なのか?
繁忙期の代わりの長期休暇はあるのか?
例えば、サービス業の宿命として、年末年始・ゴールデンウィーク・お盆に働かなければならない状況には理解できる。
政府が法律などで制限しない限り、必ず企業の利潤を追求して周囲の企業が休んでいる時にこそ、従業員に無理をさせて働かせようとする奴が出てくるので、どうしようもない。
以上の理由から、現状では繁忙期に休みが一切なくてもそれは仕方がない。
これはもうサービス業に携わった時点で覚悟を決めるべきことなのである。
となると、年末年始・ゴールデンウィーク・お盆に働いた見返りとして、それ以外の閑散期に長期休暇が果たしてあるのかということろが重要となってくるのだが、それすらも一切ないところが私が気に食わないと思う点である。
例えば、工場員であれば「年末年始・ゴールデンウィーク・お盆」といった節目に休暇が存在するのだが、それが一生ないというのはけっこう辛い。
特に私が現場で働いていた時は、3連休すら数年取れないという時期があったほどだ。
本当に何が楽しくて生きているのかと思えてくるのだが、その状況下では不思議と慣れてしまうもので、特にそれが辛いとは思わなかった。
ただ、これこそがそれが当たり前の環境に身を置くことによってなされていく洗脳である。
今年の年末年始
昼前に起きた後に、子供と公園に行って遊び、その後1人でスポーツジムに行って1kmほど泳いできた。
夜は家族で食事をして、部屋でごろ寝しながら「RIZIN」(ライジン)を見て、ラウンドガールのエロいコスチュームをつまみにビールを飲んでいた。
途中、チャンネルをガキの使いに回して、家内と笑いながら0時過ぎまで起きていた。
そして、翌日の正月は実家に挨拶にいって、義理の親に子供を見せて喜んでもらい、その幸せそうな笑顔を見て私も嬉しかった。
その後は、初詣にいって後は自宅でテレビを付けながらブログを書いていた。
私は現在、エリア長として現場から離れているのでこのように自由な時間を過ごすことができたのだが、現場の人間は大変だと思う。
そういうこともあって、エリア長や課長クラスの人間が正月に各店舗を回ることが多い。
私も現場にいた頃に、正月に営業部の課長がホールを見にきたもんだから
「正月休みなのに大変ですね」と言ったら
「正月から現場で働いているお前らの方が大変じゃねえか」と言われた。
要は、上層部だけ年末年始に休むのは心苦しいから、正月から各店舗を視察したってことだ。
ほんとくだらねえことだと思う。
それをやっていったい何になるんだって。
とりあえず日本という国でサービス業に携わるのは本当に大変なことだなって思う。
現在、日本のサービス業は世界最高峰とか言われて、介護とか海外に輸出されてるみたいだけど、それは多くの従業員の犠牲によって成り立っている部分が大きく、何かが違うって思うことが多い。
今は上層部側の人間となって時間的自由を手に入れたけど、私も約20年は現場でサービス業に携わってきたので、その大変さがよく分かる。
このブログを見てるパチンコ店員も多いみたいだし、その辺は皆さんどのように考えているのかも気になるところだ。