Mac用Logic Proユーザガイド
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Mac用Logic Proでのドルビーアトモスを使用した空間オーディオの概要
Mac用Logic Proでは、内蔵のドルビーアトモスツールを使用して、臨場感あふれる空間オーディオミックスを作成できます。ドルビーアトモス機能は、「Logic Pro」>「設定」>「詳細」で「すべての機能を有効にする」が選択されている場合に使用できます。
ドルビーアトモスはオブジェクトベースのフォーマットで、これはステレオや従来のサラウンドフォーマット(5.1、7.1)のようなチャンネルベースのフォーマットとは根本的に異なります。
チャンネルベースのフォーマット
標準のステレオやサラウンドミックスは、チャンネルベースのフォーマットです。ミックス内のすべてのトラックはステレオまたはマルチチャンネル出力にルーティングされます。例えば、5.1サラウンドのミックスには、6つの出力チャンネルがあります。6つのスピーカー(チャンネルごとに1つずつ)でミックスを聴くことになり、最終的にはこれら6つのオーディオチャンネルが含まれるオーディオファイルにミックスをバウンスします。再生デバイスでサラウンドミックスを再生するには、ミキシングされたときとまったく同じスピーカーフォーマット(この例では5.1)のスピーカー設定が必要になります。
オブジェクトベースのフォーマット
ドルビーアトモスなどのオブジェクトベースのフォーマットでは、ミックス内のトラックを特定の出力チャンネルにルーティングしたり、パンを行ったりしません。代わりに、各トラック(オブジェクトトラックと呼ばれます)では、仮想的な3D空間内で信号を自由に移動させて配置できます。ドルビーアトモスのプロジェクトのベッドトラックは例外で、これは従来のサラウンドトラックのように、特定のチャンネルベースのサラウンドベッドにルーティングしたり、パンを行ったりします。
ドルビーアトモスプラグイン
ドルビーアトモスプラグインは、ドルビーアトモスミックスの中核を担います。ドルビーアトモスプラグインでは、ベッドトラックとオブジェクトトラックの両方のオーディオ出力信号と、オブジェクトトラックの配置および移動のオートメーションがリアルタイムにレンダリングされます。ドルビーアトモスプラグインは、「オーディオ」プロジェクト設定でドルビーアトモスを選択したときに、サラウンドマスターチャンネルストリップに自動的に挿入されます。ドルビーアトモスプラグインを使用すると、ヘッドフォンでのミキシングやモニタリングを目的としたバイノーラルオプションなど、さまざまなサラウンドスピーカーのフォーマットでミックスをモニタリングすることができます。
スピーカーに依存しない
ドルビーアトモスミックスは、5.1、7.1、7.1.4などの特定のサラウンドスピーカーシステムに制限されません。ドルビーアトモスミックスでは各オブジェクトの3次元でのパン位置のデータが別に保存されるため、ドルビーアトモスミックスの再生に対応した再生デバイスはどのようなスピーカーシステムでもミックスを再現できます。例えば、再生システムにオーバーヘッドスピーカーがない場合、ハイトチャンネルに配置されたオーディオ信号は最も近いサラウンドチャンネルにフォールドダウンされます。このプロセスはレンダリングと呼ばれ、オブジェクトベースのドルビーアトモスフォーマットには必要不可欠なものです。
ADM BWFファイルに書き出す
最終的なドルビーアトモスミックスを、そのフォーマットのチャンネル番号(5.1など)に応じてオーディオファイルにバウンスする代わりに、ドルビーアトモスのマスターファイルであるADM BWFファイルに書き出します。これはインターリーブオーディオファイルで、個々のオブジェクトトラック(最大118)のオーディオ信号と、ベッドトラックがルーティングされる7.1.2サラウンドベッドのオーディオチャンネル(最大10)が含まれています。構成データに加えて、ミックス内のすべてのオブジェクトのパン情報も別個のメタデータとしてファイルに保存されます。