現在は無所属となっているニコラ・ペペ [写真]=Getty Images
2023-24シーズン限りでトラブゾンスポルを退団したコートジボワール代表FWニコラ・ペペがアーセナル時代の苦悩を語った。18日、イギリス紙『イブニング・スタンダード』が伝えている。
現在29歳のペペはアンジェやオルレアンを経て2017年夏にリールへ加入すると、在籍2年目の2018-19シーズンにリーグ・アンで22ゴール11アシストをマーク。この活躍が高く評価され、2019年夏に当時のクラブ史上最高額となる7200万ポンド(約146億円)でアーセナルへ移籍した。しかし、ウナイ・エメリ監督(現:アストン・ヴィラ)就任2年目のチームは成績が低迷。ペペ自身も期待されたパフォーマンスを発揮することができなかった。
翌2020-21シーズンは公式戦47試合の出場で16ゴール5アシストというまずまずの成績を残したペペ。しかし、2019年冬に就任したミケル・アルテタ監督の改革が進むにつれてイングランド代表FWブカヨ・サカやブラジル代表FWガブリエウ・マルティネッリの台頭もあり、次第に序列が低下していく。2022年夏にはリールへレンタルで放出されると、翌年には契約解除が発表され、フリーでトラブゾンスポルへ活躍の場を移した。
所属時期がクラブの低迷期と重なったこともあり、『エミレーツ・スタジアム』で目立った成績を残すことができなかったペペ。7200万ポンド(約146億円)で加入したことによる期待値の高さも相まって、多くの批判に晒されていたことを認めつつ、次のようにアーセナルでの時間を振り返っている。
「アーセナルではまるで情熱を奪われたかのようにトラウマに抱え、サッカーが好きではなくなった。もはやプレーしていないのに、なぜこの仕事をしているのか疑念を抱いた。すべてを辞めてしまおうかとも考えるほど、自分に自信が持てなくなったんだよ。どうしてそこまで攻撃されるのかが不思議だったんだ。プレミアリーグ史上最大の失敗作とも言われたんだよ。でも、7200万ポンドを自分に使って欲しいとは言っていないんだ」
「移籍してきてすぐに25ゴールを決める選手は少ないし、僕は『9番』の選手でもないんだ。プレミアリーグでそのようにプレーするつもりはなかったんだが、それが批判を浴びる原因になったと思う。それはほとんど嫌がらせに近かった。そのことが精神や家族に影響を与え、パフォーマンスに影響を及ぼしかねないことを理解していないんだ。僕を常にサポートしてくれたのはアーセナルのファンだけだったよ」
なお、ペペは契約満了に伴い2023-24シーズン限りでトラブゾンスポルを退団。現在は無所属となっている。
By サッカーキング編集部
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