川崎ミューザのサマーフェスタで井上道義が急性腎盂胃炎で降板、代演にジョナサン・ノットがマーラーの交響曲第7番を振るというので昨日からネットチェック。

ミューザのチケットセンタはWebでみると残券ありの表示ですがログインすると完売。マァ仕方ないかと諦め、念のため今朝、何度かお世話になっているオケピチケット救済サイトを見たらリセールが出ていてどうにか聞けることに。

井上ミッキーの代演でジョナサン・ノット。井上のマーラーも期待大ですがノットのはそれ以上。代演はこうじゃないといけません。N響の単純な急場しのぎで練習指揮者を充てたりとっておきの代打の尾高忠明を使うという安易かつファンを舐めたような姿勢はもっと糾弾されるべき大スキャンダルだと思いますがね。(10月のブロムシュテットにはそれなりのアンダーを用意しているんでしょうね!)

東京交響楽団の多大なるご理解とご協力を賜り・・・と公演プログラムに謝辞が出ていました。

ところでノットは新日本フィルを振ったことがあるのかな?

コンマスの崔文洙がノットとの間を取り持ち、またソロにリードにと大活躍。正に成功の立役者的働きをしていました。

ノットのやや前傾姿勢でオケに流れを吹き込むような指揮、それに応える新日本フィル。一期一会の至福の時を満員の聴衆に振りまいていた80分間でした。

前半はやや遅いテンポで互いに探るような感じ、音の厚みがイマイチで濃厚さが欲しいところ。これがマーラーのいくらか支離滅裂さか!

次第に音が明瞭になってきて4楽章の柔らかな弦の響きにホッと一息。Amoroso、ギターとハープとヴァイオリンソロ。ここにこれほど感じたことは初めて。素晴らしいです。

そして終楽章はテンポアップ、濃厚なマーラーの音を堪能。鐘のタイミングも決まって壮大なフィナーレ。

オケと指揮者のコラボ。先日の若い女の指揮者と読響のいくらか空回りした音楽に比べるとベテラン指揮者はオケを惹きつけるオーラがあるのでしょうね。