陣が峯城 (17)
所在地:福島県河沼郡会津坂下町五目
縄  張:単郭式平山城
城  主:藤原氏、城氏
遺  構:郭、土塁、堀
文化財:国史跡
探訪日:令和3年(2021年)4月25日

概要
平安末期に築かれた城。この城のある一帯は摂関家の藤原忠実が領していた場所だが、実際には城長茂によって築かれたという伝承があり、一方、別の資料では長茂が攻め取ったともある。いずれにせよ城氏が実効支配していたと考えられている。
以後、廃城の年代等も不明だが、現在でも遺構が良好に残り、平成後期に国の史跡に登録されている。


上記の通り珍しい平安時代の城ですが、深い二重堀等中世以降の城にも劣らない規模を誇っています。

縄張り図
陣が峯城 (13)
台地上に築かれており、台地側は二重の堀で囲まれている単郭式の縄張り。
当時は主殿や馬場等があったようです。

大手虎口
陣が峯城 (18)
城の西側に設けられた大手。

主郭
陣が峯城 (3)

陣が峯城 (4)
大部分は畑となっていますが、南側には公民館(廃公民館?)が建っています。

二重堀・土塁
陣が峯城 (30)

陣が峯城 (6)
城の東側以外を取り囲む二重の空堀。
堀幅、深さともに規模が大きく、平安末期のものかと疑ってしまうくらい。


これだけの規模の城なので中世に改修されて再利用された可能性も捨てきれませんね。
ただ、同じ平安末期の遺構である岩手の奥州藤原氏の館(柳之御所)もかなりの規模の堀が残っているため、平安時代のままとも考えられます。
いずれにせよ、二重の空堀は一見の価値ありです。


マップ

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