51RUfi46azL._SL500_



1: 天之御名無主 2006/01/05(木) 04:47:54
長い歴史をもつ中国の神話スレです。
中国には様々な神話が存在します。かの有名な「西遊記」などは知らない人はいないでしょう。
このスレでは、そんな深く暗い中国神話について語り合いましょう。

しかし私も中国神話にはそれほど詳しくありません。
だからいろいろ勉強していけたらなぁと思いこのスレをたててみました。
ちなみに中国神話で一番最初に知り、興味をもつきっかけとなった神様は【九天応元雷声普化天尊】という神様です。いわゆる″雷帝″です。
単に名前が長くてかっこいいという理由でした^^;
どうぞよろしく。









4: 天之御名無主 2006/01/05(木) 12:51:17
最古の神は混沌(渾沌)、盤古、元始天尊のどれなんだ?

渾沌

渾沌(こんとん)は、中国神話に登場する怪物の一つ。四凶の一つとされる。その名の通り、混沌(カオス)を司る。

犬のような姿で長い毛が生えており、爪の無い脚は熊に似ている。目があるが見えず、耳もあるが聞こえない。脚はあるのだが、いつも自分の尻尾を咥えてグルグル回っているだけで前に進むことは無く、空を見ては笑っていたとされる。善人を忌み嫌い、悪人に媚びるという。


盤古

盤古(ばんこ)は中国神話の神で、宇宙開闢の創世神とされる。道教が発展してくると、盤古の名前は「元始天王」や「盤古真人」とも称されるようになった。古代中国における世界起源神話の一つであり、文献として残っている場合と民間伝承として残っている場合がある。

盤古についての記述が初めて現れる書物は、呉代(3世紀)に成立した神話集『三五歴紀』である。そこでは、天地ができる以前の、卵の中身のように混沌とした状態から盤古が出現したと記されている。また、斉(4世紀後半)のとき書かれた『述異記』によると、天地が形作られたあと盤古は亡くなり、その死体から万物が生成されたと伝えられている。


元始天尊

元始天尊(げんしてんそん)とは、「太元」を神格化した道教神学中の最高神。

『隋書』「経籍志」によると元始天尊は太元、即ち全ての物事よりも先に誕生した常住不滅の存在であり、天地再生の際に人々に道を説いて救済を与えるという(開劫度人)。また『雲笈七籤』の巻二では、万物の始めであり「道」の本質であるとされ、同巻三によると大羅天の玄都にある玉京に住むという。



8: 山野野衾 ◆CXSSL1llHI 2006/01/06(金) 20:07:11
中華街の関帝はさておき、陰陽道で信仰されていた泰山府君、西王母や、牛頭天王と同一視された神農は、日本でも信仰されていた中国の神ですね。
祇園感神院(現在の八坂神社)では、東王父・西王母らが祀られていた。
神仏分離後、一掃されてしまいましたが。
媽祖も近世初期には、商人によって九州に伝えられていますね。
神農

神農(しんのう)は古代中国の伝承に登場する三皇五帝の一人。諸人に医療と農耕の術を教えたという。中国では“神農大帝”と尊称されていて、医薬と農業を司る神とされている。


媽祖

媽祖(まそ)は、航海・漁業の守護神として、中国沿海部を中心に信仰を集める道教の女神。尊号としては、則天武后と同じ天后が付せられ、もっとも地位の高い神ともされる。

台湾・福建省・潮州で特に強い信仰を集め、日本でもオトタチバナヒメ信仰と混淆しつつ広まった。親しみをこめて媽祖婆・阿媽などと呼ぶ場合もある。


9: 天之御名無主 2006/01/06(金) 21:25:02
あの封神演義とかも中国神話に入るの?
元始天尊とかは知ってるけど…

10: 山野野衾 ◆CXSSL1llHI 2006/01/06(金) 22:51:16
日本でいう中世神話の様な形で、巷間で過去の歴史と信じられた「神話」と見る事も可能かもしれません。孫悟空も何時の間にか信仰されている。
それに、古代の神話だと断片的で一貫していない。
伊藤清司先生も、集大成される事も体系化される事も無かったと記しておいでですからね。あまりに早くから怪力乱神が語られすぎた為に、反動というかブレーキがきいたのではないかという事でしたが。

11: 天之御名無主 2006/01/06(金) 23:37:50
ほぉーなんかすげーな。
確かに中国って歴史長すぎて歴史と神話の区別ついてなさそうだよなw
中国にもやっぱり「世界の始まり」とか神話らしい神話はあるんか?

13: 山野野衾 ◆CXSSL1llHI 2006/01/07(土) 02:07:12
>>11
短い文章ですが、『淮南子』に混沌から陰陽が分かれたという下りがあり、『日本書紀』の冒頭の記述もこれの影響を受けている様です。

>>11
>歴史と神話の区別ついてなさそうだよなw

いえ、過去の神話時代との区別をつけないという意味ではなくて。
正確な歴史的経緯よりも、途中で成立した説が広く信じられる様になるという事は、どこの国でもありそうな事だと思います。
寧ろ、記紀の内容に簡単に直接触れられる現代の方が異常とも言える訳で、我が国でも『神道集』に出て来る「神話」を読んでみると、中世人が信仰していた、記紀とは別な世界観を知る事が出来ます。

12: 天之御名無主 2006/01/07(土) 00:04:46
中国神話といえば

青龍
白虎
朱雀
玄武

でしょ。ほかにも例えば閻魔大王などは実は意外にも中国の話なんだ。

13: 山野野衾 ◆CXSSL1llHI 2006/01/07(土) 02:07:12
>>12
炎摩天(閻魔天)の起源は、天という事から分かる様にインドのヤマでは。
『西遊記』にも登場する事ですし、よく知られていそうです。
四神説成立は、漢代でしょうか。しかし、信仰はあっても神話は無い筈。
現代では、東に川で青竜などと言われていますが、実はこうした説が成立したのは宋代以降の事で、「相応の地」というのは、単に山に囲まれた盆地を指していました。
四神というのは、天から守護してくれる神獣であり、それを四つに分割した二十八宿に配当したものです。それが下りてくるのが山とされていました。

18: 天之御名無主 2006/01/07(土) 05:04:56
何度も異民族にのっとられたくせに神話は変わらないの?
女真やモンゴルも黄帝を信仰したりしたの?

19: 天之御名無主 2006/01/07(土) 19:14:23
神話は政治的支配層だけのものじゃないからね。
それに中国の場合、異民族の文化が乏しく、もとからあった文化を取り入れた例は多い。

20: 天之御名無主 2006/01/07(土) 21:00:07
中国は一貫性のある神話はないよね。全部中途半端って言うのかな

21: 天之御名無主 2006/01/07(土) 22:11:32
一貫性のある神話はある程度以上に人の手が加わってまとめられたもの。
伝承としては日本だと記紀神話より風土記の神話のようなまとまってないもののが古い。

23: 天之御名無主 2006/01/08(日) 02:36:06
山海経を読むと、無数の山の神川の神それぞれに固有の説話があったようではあるね。
ずいぶん簡略にダイジェストされてしまって、復元は難しそうだけど。

24: 天之御名無主 2006/01/13(金) 23:23:48
中国神話は日本の古事記みたいに神話を集大成されることがなかったから細切れになってるふしがあるね。

25: 李音 2006/02/09(木) 23:22:06
中国神話は断片的なものが多い、というよりも記述されたものがほとんど消失して原型が残っていないそうです。
俗に言う有名な三大小説‥? みたいな名前でよばれている『水滸伝』『西遊記』『封神演義』は、原型の神話に出てきた神や仙人(?)などを後の小説家が使って作り上げた作品だとか。
そのせいもあって時代背景がよくわかる作品のようです。
特に『水滸伝』は征圧の強い時代にうまれたもので、その鬱憤晴らしに出された作品だとか。

…すみません、うろ覚えの知識なのでよく憶えていないです。

26: 李音 2006/02/09(木) 23:27:10
ちなみに『西遊記』に出てきた玄奘三蔵は、実在する歴史上の人物で有名ですね。あれは元々紀行を元に直した小説のようですが。

33: sage 2006/03/10(金) 21:38:34
今、「中国の神話伝説」袁珂著:鈴木博訳(青土社)を読んでます。
上巻は、天地開闢から五帝の辺りまで、下巻は夏・殷から始皇帝まで、色々な伝説が盛沢山、興味の有る方はどうぞ。

34: 天之御名無主 2006/03/10(金) 22:07:55
アレは眉に唾つけながら読まないとな。

40: 天之御名無主 2006/12/25(月) 18:54:39
中国の神話伝説は荒唐無稽な神話も史実もごっちゃにして時系列順に並べただけってどっかのスレでかいてたよ。

46: 天之御名無主 2007/08/27(月) 01:02:00
>>40
>荒唐無稽な神話も史実もごっちゃにして
それは日本も一緒。
高天原系、出雲系など、大国主の命、天孫降臨など様々な系統の神話がぐちゃぐちゃで、史実も少は混じっているだろうがかなり脚色されていてそのままではありえない。
中国神話というよりも、神話そのものの宿命だろうな。

日本の神話もかなり中国の神話や思想が入って来ているというね。
日本は古来から神仏習合で元が日本の神なのか中国やインドや他の国から来た神なのか分からなくなってるが。

49: 天之御名無主 2007/10/21(日) 02:27:55
>>46
昔の人が編纂した本なら、それもまあ理解できるけど、現代人が、それも学者が同じことやっちゃ意味ないでしょ。

まあ袁珂「中国の神話伝説」はちゃんと出典も明記してあるからいいけど。でもあれ引きにくいんだよな。

43: 天之御名無主 2007/01/20(土) 01:58:49
袁珂は、それなりにいい仕事していると思うよ。
ただ「中国の神話伝説」は、諸説あるものを一続きの歴史と言うか物語として読めるように編集してあるから、あれを原典そのものと混同しちゃったりするといろいろとまずいだろう。

59: 天之御名無主 2009/07/08(水) 20:50:03
ゲイはもともと神だったけど天帝によって神籍を剥奪された所為で人間になって、嫦娥は薬を持ち逃げしたのは、二人で分けたら薬効が弱くなるから・・・

・・・って話はいろんな本で見るんだけど、アレって袁珂の創作(つーか想像)?

淮南子や楚辞見る限りゲイが神だったとか薬を二人で分けるとどーのってのは載ってないんだけど。

41: 天之御名無主 2006/12/25(月) 19:51:16
道教神は長々と綴られた尊名がカッコイイよな。

・上合虚道君応号元始天尊(元始天尊)
・三界医王太上道君(霊宝天尊)
・玉皇大天尊玄霊高上帝(玉皇上帝)
・九霊太妙亀山金母(西王母)
・天仙聖母碧霞玄君(天仙娘々)
など

雷帝や関帝は長い尊名も結構メジャーになってるよね。

中国の神話はフランクな部分がやっぱり一番の魅力を感じるな。
大衆小説の封神演義では最高神「三清」の元始天尊と霊宝天尊(通天教主)が互いを敵として本気になって戦うシーンまであるし。
他の神話じゃ見られない柔軟さだよ。
それでいて、上手く最高神の偉大さを強大な強さとして表現されてるため庶民にも分かりやすく伝わったんじゃないかな~。
封神演義を見ると、少なくとも三清の強さと威厳は途方もないものだということが良くわかったよ。


52: sage 2007/11/04(日) 15:01:28
>>41
通天教主って霊宝天尊だったの?
てっきり霊宝大法師が天尊になったんだとおもってたよ。

51: 天之御名無主 2007/10/23(火) 16:27:18
ナタの話も、どこかの伝承だったのかな?
ハスの花が仏教っぽい気がします。
ナタ (中国神話)

哪吒(なた)は、道教で崇められている少年神、もしくは中国仏教もしくはヒンドゥー教の民話・説話の登場人物である。
托塔天王(毘沙門天)の三男である事から哪吒太子、あるいは哪吒三太子とも呼ばれる。

蓮の花や葉の形の衣服を身に着け、乾坤圏や混天綾、火尖鎗などの武器を持ち、風火二輪乗って戦う姿は『封神演義』『西遊記』などの民間説話や小説などでなじみ深く、道教寺院でもこのような姿で表される。

54: 天之御名無主 2007/12/23(日) 22:37:26
>>51
仏教っぽいどころかもともとナタじたいインド由来の仏教神
父の毘沙門天をいったいなんだと思ってる?

引用元: ・神秘の国・中国神話