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1: 世界@名無史さん 2020/02/25(火) 10:51:22.31 0
中世から近現代にいたるまでのイタリアの歴史を語るスレです。








387: 世界@名無史さん 2020/06/02(火) 18:31:13.03 0
イタリア史が盛り上がるのは、ローマ帝国を別にすれば、フリードリヒ1世・2世の頃と、15世紀後半のロレンツォ・デ・メディチその他のルネサンス時代だな

388: 世界@名無史さん 2020/06/04(木) 10:00:12.43 0
皇帝フリードリヒ1世は教皇に味方する諸王を「小王」と見下すと同時に、ボローニャ大学のローマ法学者たちによって理論化された帝国論を武器に、使者や書簡を通じて、西ヨーロッパの諸王に対して皇帝の上位性、帝国への奉仕を強く要求した。
しかし、北イタリア都市同盟軍との戦いに敗れ、彼のイタリア政策は失敗する。

389: 世界@名無史さん 2020/06/06(土) 16:28:11.87 0
イタリアは皇帝派を優遇して程々にしておき、東方に生活圏を広げるべきだった

390: 世界@名無史さん 2020/06/09(火) 10:07:38.02 0
教皇が毎度皇帝の足引っ張るからな

393: 世界@名無史さん 2020/06/11(木) 23:13:50.05 0
言語的には完全にイタリアなコルシカの人間って、第二次大戦中はフランス国内で肩身の狭い思いをしてたのかな

394: 世界@名無史さん 2020/06/11(木) 23:57:09.14 0
ってか、中世以来イタリアはローマ以北(厳密にいうならトスカーナ以北)が欧州でも筆頭クラスに繁栄し、両シチリア王国は常になんらかの犠牲になってきたのよね
そして、そのまま近代から現代まで続いてる

この辺地政的な研究あるのかな

465: 世界@名無史さん 2020/09/13(日) 09:52:50.77 0
>>394
にもかかわらず、分離独立の主張が北部からばかり出る不思議(北部同盟しかり、ベネチア独立運動しかり)

逆に、南部からは独立の主張ほとんど聞かない(シチリア島は別として)
両シチリア運動っていうのがあるらしいが、ウルトラマイナーなもののようだし

466: 世界@名無史さん 2020/09/13(日) 09:58:18.91 0
>>465
そりゃそういうもんだろ

ユーゴスラビア分裂のときも、真っ先に独立したのは最先進国のスロベニアだった。
中国だって、独立したがっているのは上海人や広東人

467: 世界@名無史さん 2020/09/14(月) 09:53:41.71 0
独立というよりも足手まとい地域を切り離したいみたいな感じか

468: 世界@名無史さん 2020/09/14(月) 12:22:14.67 0
カタルーニャもスペインの経済先進地域だからな

469: 世界@名無史さん 2020/09/15(火) 09:29:07.37 0
ミラノ、トリノ、ジェノヴァを結ぶ工業の三角地帯は、アルプスの水力とポー川周辺の天然ガスで発達した
北東部から中部で皮革・服飾業が発展
トリノは自動車・航空機・エレクトロニクス産業、ジェノヴァは鉄鋼・造船業、ヴェネツィアは化学・アルミニウム工業

470: 世界@名無史さん 2020/09/15(火) 12:05:19.88 0
北イタリアが独立したら「パダニア」という国になるらしいんだが、「イタリア」のほうがブランド価値が高いんじゃないのかな?

472: 世界@名無史さん 2020/09/15(火) 12:43:50.39 0
南イタリアはメッツォジョールノという俗称があるらしい
だけど正式な国名つけるとしたらナポリ・シチリア国とかになるかな

473: 世界@名無史さん 2020/09/15(火) 12:53:54.95 0
>>472
両シチリアでいいよ、もう

476: 世界@名無史さん 2020/09/16(水) 18:46:02.78 0
南イタリアから北イタリアに働きに行く人も多いよね
南北が分裂したらそれもできなくなる

481: 世界@名無史さん 2020/09/18(金) 01:06:07.84 0
>>476
マフィアも、拠点は南部で、北部にも進出ってパターンが多いよなw

484: 世界@名無史さん 2020/09/23(水) 09:14:02.55 0
イタリアは、統一された歴史が非常に浅いという背景もあり、郷土愛が非常に強い一方で、イタリア人という意識が弱く、ナショナルアイデンティティは希薄だなんて言われることがあるが実際、どうなのだろう

490: 世界@名無史さん 2020/09/30(水) 23:24:26.49 0
>>484
政治的には色々分裂してても、少なくともサルデーニャとシチリアを除いた半島部に関しては、同じ言葉と文化を共有する「イタリア人」って認識が多かれ少なかれあった事は、ダンテやペトラルカの作品読めばわかる

492: 世界@名無史さん 2020/10/01(木) 05:14:34.77 0
>>490
確かに同意する
ただ、書き言葉を共有しているだけだったので、庶民レベルではイタリア人意識がなかなか浸透しなかったということか

498: 世界@名無史さん 2020/10/20(火) 08:13:19.57 0
>>490
古代のギリシア人が、ポリスの枠組みを超えて「ヘレネス」という意識を持っていたようなものか
ルネサンス時代のイタリア人は、アルプス以北の諸民族のことを「バールバリ」と呼んでいたそうだが

501: 世界@名無史さん 2020/11/08(日) 17:07:39.31 0
ボク達は現代人だから、このイタリアにしても、イタリアという現代統一国家を起点に時代をさかのぼる。たとえば1860-70年代。日本でいう幕末から明治維新。。
イタリアは地方小国があちこちで安逸をむさぼっていた。
つまり当時、イタリアという概念はあったのか?どうもあったようだ。
ナポレオン戦争で国民国家、国民軍という概念を知り、イタリアでもやろうという運動だという。だが誰が・どの国がイニシアティブをとるか?未定だった。

1870年ごろ突然辺境のサルディニア王国がガリバルディーと提携をしイタリア王国を成立させる。
イタリア統一戦争だ。王はヴィットーリオ・エマヌエレ2世だ。

これは当時のイタリアに割拠する小国の住人(イタリア人というには早すぎる?)にとって、どんな位置づけなんだ。ナポリやシチリアの人々にとってはサルディニア主導はイヤだったんじゃないか?
取り留めなくこういうことを考えると、自分の興味がドイツにも飛び火する。

ナポレオン戦争に対峙したのはオーストリア(のメッテルニヒ)だ。ドイツ諸国のオヤブンだ。
だが50年後、ドイツはプロイセン(のビスマルク)により統一される。オーストリアは蚊帳の外。
直前にプロイセンは対オーストリア、対フランスと戦争をして勝利している。モルトケだ。

イタリアもドイツもプロットはとても似ている。今から見たら、よくまあ、青写真を描き統一したものだ。
下手したら、トルコやオーストリアやフランスの一部だったかもしれない。

503: 世界@名無史さん 2020/11/09(月) 23:00:37.69 0
>>501
イタリアの小国の住人と言ってもサルディーニャがオーストリアと戦争して解放した地域
フランスとの取引でニースやサヴォイア手放す見返りとして得た地域
普仏戦争で駐留軍がフランス引き上げた隙突いて併合したローマ
ガリバルディの義勇軍が解放したシチリア等実体は色々
ほぼ共通しているのは殆ど外国勢力の軛の下にあった事でそこがドイツとは大きく異なる
寄せ集めの赤シャツ隊が装備で上回る正規軍を短期間で制圧したこと見ても、やはり地元の人間にとっては解放者だったのだろう

505: 世界@名無史さん 2020/11/10(火) 22:27:20.00 0
イタリア統一時の非識字率は総人口の78%、全土で最も教育の普及した北部のロンバルディアでも67%、最も遅れた南部のバジリカータでは98%にも達していた

ひょっとしたらこの時期、イタリアよりも日本のほうが識字率が高かったんじゃね?

507: 世界@名無史さん 2020/11/11(水) 07:21:22.18 0
よくイタリア南部が後進地域だといわれるけど、サルデーニャ島も後進地域なんだよな
一時、サルデーニャの羊飼いが本土の富裕層を誘拐して身代金を取るのが流行った
ちなみに、アントニオ・グラムシはサルデーニャの生まれ

509: 世界@名無史さん 2020/11/12(木) 07:31:53.84 0
文学・音楽・美術など芸術の世界では、ドイツではロマン主義の影響が強かったけれど、イタリアは逆に古典主義の伝統が強すぎて、アルプス以北から入ってきたロマン主義がなかなか受け入れられない、という現象があったんだよな

527: 世界@名無史さん 2021/06/14(月) 14:30:12.78 0
統一が遅れたのはイタリア人の間でも諸説。
再掲のモンタネッリだけど「教皇がいる限りイタリア統一は困難だった」と書いている。新書レベルの内容かもしれないが当のイタリア人の見解だけに尊重している。ピウス9世は最後までイタリア統一を妨害したしね

ピウス9世は評判が最悪に近い教皇だが(葬儀の際にデモ隊により棺がテヴェレ川に投げられそうになった)、日本とは縁があり、26聖人の列聖、幕末の浦上山里村信徒との接触による「日本信徒発見」の報告には落涙したという

530: 世界@名無史さん 2021/06/15(火) 06:39:50.39 0
BSの『小さな村・イタリア』だったかを見てるとコムーネごとの強い個性を感じる
チロル方面とカラブリア地方じゃ顔付きまで違う
シチリア人はベルベル人の血が入ってそう、って言ったら偏見になるのかな

532: 世界@名無史さん 2021/06/15(火) 07:51:02.90 0
南イタリア人って、どうしてもアルバート・アナスタシアとエンリコ・カルーソーの顔を連想してしまうんだよね

533: 世界@名無史さん 2021/06/15(火) 08:20:13.77 0
学生の頃、2週間イタリアを旅した。南の方へ行くほど顕著にトマト味が増え、ワインがどんどん安くなり終いにはビールよりも安くなった

アマルフィでメニューが読めないので一番安いパスタを頼んだら、ニンニクスライスだけ載ったのが出てきてガッカリしたが実に美味かった。かすかに瓶詰めアンチョビみたいな匂いがしたのでアンチョビ味だと思い、いろいろ試したが味を再現できない

ある日イタリアの魚醤というのを見つけて試したら当たりだった。値が張るけどもう手離せない

535: 世界@名無史さん 2021/06/15(火) 09:45:55.00 0
関係ないけど、ニューヨークギャングの歴史が趣味。5大マフィアが形成されていく前史のシチリアマフィアとカモッラの抗争は凄まじい。結果は後者の壊滅。残党は荒稼ぎしたドルを土産にカラブリアに帰郷したという
イタリア人の場合は移民組と出稼ぎ組が混在。命が危なくなると暫く故郷に高飛び

539: 世界@名無史さん 2021/06/15(火) 13:08:42.22 0
昨日 NHKで{パットン大戦車軍団」を観たが、史実かどうか知らんが連合軍がシチリアを占領すると、住民が町をあげて連合軍を大歓迎する場面がある。あのシーンを見るたびにつくづく「イタリアって 本当に糞だな。」と思う
ちょっとウィキで調べると、シチリアのマフィアが反ファシスト(痛めつけられたからなあw)で連合国軍のシチリア侵攻に協力した、とあった。

もうシチリアはイタリアをやめてくれよと言いたいが、これこそイタリアなんかね?

540: 世界@名無史さん 2021/06/15(火) 14:15:33.51 0
ムソリーニの功罪の「功」の部分としてはマフィアやカモッラを弾圧して沈黙させたこと。私的暴力よりは国家暴力の方が強かったから
きっかけはいくつかあるがシチリアで演説会場に望んだムソリーニ。聴衆は僅かで身体障害者の方ばかり。マフィアの嫌がらせだった。ムソリーニは激怒しマフィアを締め上げた

マフィアの復活は連合軍のシチリア上陸作戦に際してのマフィアの活用にある。地情・地縁の情報が不可欠だった。つまり米軍がマフィア復活に手を貸したことになる

541: 世界@名無史さん 2021/06/15(火) 14:27:30.31 0
南イタリア人は歴史に関しては好き勝手のスタンス。
ムソリーニを批判しつつ
「あと10年ムソリーニがいたならばマフィアやカモッラは滅ぼされ、ナポリは清潔な都市になっていたろうに」
美味しいところだけ採るなよ矛盾が生じるだろ、と思うが、南イタリア人の習性だよね

543: 世界@名無史さん 2021/06/15(火) 14:48:38.98 0
シチリアのイメージ回復

映画『ゴッドファーザー』シリーズで「コルレオーネ村」を含むシチリアのイメージが悪化
 ⬇
コルレオーネ・マフィアが、ファルコーネ検事(治安判事)を科学的手法を駆使して爆殺し世界が驚愕
 ⬇
タンジェントポリ摘発事件で汚染の除去が進むも「怖いところ」のイメージは消せず

映画『ニューシネマパラダイス』が浄化作用
2つの版があるけど、個人的には恋人たちが再会しない方のが好み

546: 世界@名無史さん 2021/06/15(火) 23:18:38.63 0
フェデリーコ王(フリードリッッヒ2世)とマンフレート王の頃が黄金時代だったようですね

547: 世界@名無史さん 2021/06/15(火) 23:27:22.91 0
『ニューシネマパラダイス』の中で、アルフレートがトット(主人公)にしつこく「ここ(シチリア)には返ってくるな」と諭すシーンがあるけど、シチリア人にとってはそういうことなんだろうね。監督じたいがシチリア人だし

548: 世界@名無史さん 2021/06/15(火) 23:44:24.96 0
映画の中でアルフレートが「碧い眼の女はやっかいだぞ」って言うセリフに、南イタリア人のゲルマン起源系女性への憧れが反映されている
一方で、エスニックジョークの世界ではドイツ女は「ベーコンと馬鈴薯と酢漬けキャベツにネクラ男ばかりでウンザリ。アルプスの南に拐ってくれる情熱的なイタリア男と出逢いたい」

549: 世界@名無史さん 2021/06/15(火) 23:53:25.25 0
ドイツからスイスを経てイタリアに入ったときゲーテの『イタリア紀行』が実感できた
南イタリアに至って癒されるという紀行文。ナポリを見てから死ね、はゲーテじゃないけど誰だっけ

553: 世界@名無史さん 2021/06/16(水) 07:05:23.92 0
ローマ建国神話だと、質実剛健・堅忍不抜・謹厳実直・忠勇無比・玉砕殉国・国士無双みたいだったのが、カリギュラ、サチュリコンの宴会になっちゃうのはいつ頃からなんだろうか

555: 世界@名無史さん 2021/06/16(水) 07:24:41.95 0
フラミンゴの舌が最高の珍味だったらしい(プリニウス『博物誌』)

556: 世界@名無史さん 2021/06/16(水) 07:31:05.80 0
『食卓の賢人たち』(岩波文庫)、『アピーキウス(アピシウス)』(三省堂)に当時の料理情報が書かれています。魚醤もでてくる

557: 世界@名無史さん 2021/06/16(水) 07:35:59.79 0
豚に乾燥イチジク食べさせると美味いとかが載ってる本だね。今も使われているスパイス類は当時から使われていた

558: 世界@名無史さん 2021/06/16(水) 07:59:04.30 0
出典忘れたけど、カルタゴの使節が元老院議員たちから接待されるが、どこの議員宅でも同じ銀の皿が出てくるので「同じ皿を借りて使い回してるんだ」と気づき、ローマ人の質素さに白けるというエピソードがあった

559: 世界@名無史さん 2021/06/16(水) 09:52:32.74 0
大カトーは日ごとに奢侈に走るローマ市民の現状を憂いていた
ギリシア都市を陥落させると、そこからの戦利品がローマに流入するようになったから

560: 世界@名無史さん 2021/06/16(水) 10:18:25.74 0
『ルネサンス 料理の饗宴』という本によれば、トマト・トウガラシ以外ほとんどの食材が出揃っており、レシピも残っている

パスタの種類も、スパゲティ、マカロニのほかにニョッキ、ラヴィオリ、ラザーニャ、粒状パスタも

561: 世界@名無史さん 2021/06/16(水) 12:26:21.86 0
キャビア(ベルーガ卵)もルネサンス期には食されており、エステ家の料理人のレシピが残る
イタリアではポー川がベルーガの産地だった

ヨーロッパ河川のベルーガが絶滅したのは1970年代頃とされれいる
現在のヨーロッパ産はシロチョウザメ(北米太平洋側原産)かシベリアチョウザメ(レナ川原産)の養殖

563: 世界@名無史さん 2021/06/16(水) 15:55:14.52 0
ヴェネツィア、エジプトから聖マルコの不朽体を強奪
コプト教会は文句言わんの?

565: 世界@名無史さん 2021/06/16(水) 16:41:41.86 0
イスラム世界から奪還みたいな位置付けになってる。マラモッコという武人・商人が一隊を率いてアレクサンドリアにあった墓を暴くというか開いて持ち出し、ムスリムが嫌う豚のなかに隠して海路凱旋という物語。一応、一隊の構成員の名前も記録されている

567: 世界@名無史さん 2021/06/16(水) 17:28:10.85 0
>>565
強奪も何も、キリスト教の聖人の聖遺物とか、当時のイスラム勢力にとっては破壊の対象じゃん

566: 世界@名無史さん 2021/06/16(水) 17:21:04.20 0
イタリア諸都市やギルドの守護聖人についてモンタネッリは「一種の多神教的雰囲気」ということを書いてる。自治体の合併がはかどらず連帯方式みたいになるのは合併後にどちらの聖人を仰ぐかで悶着になるから(笑)
聖マルコは福音書記者だからかなり格上の聖人

プロテスタントはルター派が消極的な聖人容認だが、カルヴァン派は完全否定。祭礼とかの賑やかしにもなるとは思うんだけど、そういう性質の話ではないとのこと

568: 世界@名無史さん 2021/06/16(水) 18:12:11.22 0
アレクサンドリアにあった聖マルコの墓がイスラムからの破壊対象であったかどうか、破壊される前の秘密奪還作戦?だったかどうか?ですが、ヴェネチア側の歴史書からは読みとれません。読みとれない以上は言及不可能です

569: 世界@名無史さん 2021/06/16(水) 18:29:18.08 0
推測・想像しちゃいかんのでしょうが、どっちかと言うと、ヴェネチア側が「他都市よりも格上の聖人がほしい」と望み、(真贋はともかくとして当時世評の高かった)掘り出し物?の聖マルコ墓の遺体を狙ったという説の方に親しみを感じますね
聖マルコの実態についてはカトリック内部でも議論があったし

引用元: ・イタリアの歴史