平日の昼休み。
俺は昼飯を食べるために会社から少々離れた所にいく。
そのあたりでは、散歩をしている高齢者や主婦らしき人を見かけるだけで、あまり人影のない静かな場所だ。
だが、先週あたりから大勢の人だかりができている。
彼らや彼女らは、なぜ集まってきたのだろうか。
満開の桜を見に来たのだ。
以前から、ソメイヨシノの木が多いところだな…とは思っていた。
しかし、一昨年も昨年も、桜が満開になる時期には、この場所に来たことがなかったのだ。
桜が咲くと、こんなにたくさんの人が集まる場所だったんだな…と気づいてウンザリしている。
彼らや彼女らは、決して一人ではない。
年配の夫婦、子どもづれの若い夫婦、赤ん坊をベビーカーに乗せた主婦らしい人…
そういうグループが何組もいて、狭い歩道に立ち止まり、桜を眺めて写真を撮っている。
そうだ。
彼らや彼女らは、道を塞いでいるのだ。
彼らや彼女らは、「俺たち」の障害物なのだ。
俺にとっては邪魔でしかない。
俺にはウザったくて仕方がない。
そして俺は、自分が惨めで仕方がないのだ。
かみさんがいたならば、俺たち夫婦も大勢の人だかりの中にいたのだろう。
そして、二人で一緒に満開の桜を見上げたのだろう。
だが、俺は“ひとりぼっち”だ。
一緒に桜を見に行く家族はいない。
まったく…
自分が惨めになってくる。
俺はたぶん、彼らや彼女らが妬ましいだけなのかもしれない。
歩道にたむろして、俺の行く手を阻むからウザいのではない。
家族のいない俺から見ると、一緒に行動する家族のいることが羨ましいだけなのかもしれない。
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だが、
彼らや彼女らは、
満開の桜を見に来たのだ。
桜が咲くと、
彼らや彼女らは、
年配の夫婦、子どもづれの若い夫婦、
そうだ。
彼らや彼女らは、
彼らや彼女らは、「俺たち」
俺にとっては邪魔でしかない。
そして俺は、
かみさんがいたならば、
そして、
だが、俺は“
一緒に桜を見に行く家族はいない。
まったく…
俺はたぶん、
歩道にたむろして、俺の行く手を阻むからウザいのではない。
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