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歌川広重の「名所江戸百景」の十六景、千駄木団子坂花屋敷。元の絵はこちらです。 これはもう先に言い訳しておくとですね、現代の東京に幸い千駄木という街も団子坂も現存しますが、肝心の花屋敷は影も形もありません。広重の絵が団子坂のどのあたりからどち
千駄木の団子坂を上りきると、左手に「森鷗外記念館」(旧・鴎外記念本郷図書館)があります。 森鷗外(文久2.1.19(陰暦)~大正11.7.9 小説家・医師)が、明治25年から大正11年に亡くなるまで、30年に渡って居住した「観潮楼」跡地です。 「観潮楼」とは、潮を観る楼(建物)。 昔はここ千駄木から、品川沖を臨むことができたそうです。 確かに団子坂を上り切った高台。団子坂にも汐見坂という別名がありますが、遮る物がなければ、ここから海が見えるのでしょう。 現在は遮る物だらけで、残念ながら海は見えません。 藪下通り側の入り口には、「観潮楼址」のプレートが。 津和野藩(現・島根県鹿足群津和野)典医の…
東京メトロ千代田線千駄木駅を出ると、すぐ西に上がる坂が「団子坂」。 名前の由来は、昔、坂の下に団子屋があったからとか、急な坂なので雨降りのとき、転ぶと泥団子のようになるから等々、いわれのある坂道です。 他にも「潮見坂」「千駄木坂」「七面坂」という異名もあります。 団子坂はこれまで、数多くの文学作品の舞台となってきました。 有名どころでは、江戸川乱歩(明治27.10.21~昭和40.7.28 小説家)の「D坂の殺人事件」(大正14.1 『新青年』)。 (江戸川乱歩) 「D坂」とはもちろん団子坂のこと。D坂の古本屋で起きた密室殺人事件を、素人探偵明智小五郎が解き明かす推理小説です。乱歩が生み出した…