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「もうやめろ」と言われた元阪神・北條史也が社会人で野球を続ける理由

社会人野球チームに移籍した心境を語る三菱重工Westの北條史也選手=兵庫県明石市で2024年5月14日、吉川雄飛撮影
社会人野球チームに移籍した心境を語る三菱重工Westの北條史也選手=兵庫県明石市で2024年5月14日、吉川雄飛撮影

 「お前、もう野球やめろ」。プロ野球・阪神で11年目のシーズンが終わろうとしていた昨年10月、球団から「戦力外」を通告された北條史也選手(29)はその夜、恩師にそう告げられた。だが今、社会人野球の三菱重工Westで現役を続けている。プレーすると決めた理由は何だったのか。

 「(プロの)他球団でやりたい思いも捨てろ。お前には家族もいるから、残れるなら(スタッフとして)球団に残った方がいい」。電話越しに伝えてきたのは、2016年から3シーズン、阪神で監督を務めた金本知憲さん(56)だ。

 冷酷にも聞こえる言葉だが、戦力外の選手が他のプロ球団に移籍し、長く活躍するケースはまれだ。「プロ野球選手・北條」を見いだした恩師の言葉は腑(ふ)に落ちた。

 堺市出身で青森・光星学院(現八戸学院光星)から阪神に入った北條選手は、金本監督就任時はプロ4年目だった。それまで1軍出場はわずか1試合だったが、若手を積極的に起用した「アニキ」こと金本監督の下、遊撃手の定位置をつかみ取り、自身最多122試合に出場した。だが、翌17年は開幕スタメンに名を連ねながら攻守に精彩を欠き、18年の左肩脱臼以来、けがにも悩まされた。自身の後に入団した木浪聖也選手(29)や中野拓夢選手(27)らの台頭もあり、23年は1軍出場がなかった。

 10月初旬に携帯電話が鳴り、球団職員から「明日、スーツを着てこちらに面会に来てほしい」…

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