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法廷に「レインボー柄の持ち込み禁止」なぜ? 地裁要求に、ある伏線

横浜地裁=横浜市中区で2020年3月16日午前9時57分、宮間俊樹撮影
横浜地裁=横浜市中区で2020年3月16日午前9時57分、宮間俊樹撮影

 「レインボーの柄は持ち込んではいけない」。今年4月、裁判の傍聴のために横浜地裁を訪れた女性は法廷に入ろうとすると、地裁職員からそう言われた。職員が注意したのは女性が身に着けていた、LGBTQなど性的少数者を象徴する大きさ数センチのレインボーカラーのピンバッジ。なぜ裁判所は傍聴人にそのようなことを求めたのか――。

 裁判は、「性自認」について議論の必要性を訴えるとする市民団体「女性スペースを守る会」と、団体がトランスジェンダーを差別していると批判した大学教員との間で争われている。2022年に団体が大学教員に損害賠償を請求したことに対し、教員は債務がないことの確認を求めて提訴。それを受けて団体は批判により名誉を傷つけられたとして反訴した。

 裁判は4月23日に開かれた口頭弁論で結審したが、この日の裁判を傍聴した女性によると、複数の警備員が配置され、傍聴人は法廷に入る際に手荷物を預けるように指示された。女性はその際に地裁職員から身に着けていた2種類のピンバッジとネックレスを外すように言われた。

「アイデンティティー踏みにじられるよ…

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