新型コロナ第11波が急拡大 背景に変異株や感染対策の緩み
毎日新聞
2024/7/19 19:49(最終更新 7/19 19:50)
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新型コロナウイルスの感染が7月から全国で急拡大し、第11波となっている。厚生労働省によると、8~14日の1定点医療機関当たりの患者数は11・18人で、前週から1・39倍になった。とくに九州など西日本で広がっており、鹿児島31・75人▽佐賀29・46人▽宮崎29・34人――と続いた。大都市圏では、東京7・56人、大阪9・65人、愛知15・62人などとなっている。
単純な比較は難しいが、新型コロナと同じ感染症法上の5類に分類される季節性インフルエンザでは、定点当たり10人超が「注意報」の基準となる。
「多摩ファミリークリニック」(川崎市)には、7月の3連休明けから、喉の痛みや発熱を訴える人が1日40~50人訪れている。その3~4割がコロナ陽性で、陽性率は増えつつある。感染者は20~40代が中心で、発熱外来は午前中の枠がいっぱいになり、午後に改めて来院を促すこともある。
大橋博樹院長は「感染者数は大型連休明けから上下を繰り返しながら微増していたが、この2週間ほどで勢いが出てきた」と語る。
「獲得抗体が効かない可能性も」
背景の一つが、ウイルスの変異だ。
2021年に登場したオミクロン株は、小さな変異を繰り返しながら毎年流行を起こしている。東京大医科学研究所の佐藤佳教授(システムウイルス学)が主宰する研究グループによると、国内では、今冬に第10波を起こした変異株(JN・1)がさらに変異し、感染力と免疫から逃れる能力を高めたものが今春に出現し、今回の流行の原因になっているという。
その一つ「KP・3」は、…
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