「ギフテッド」特化のフリースクール開設 才能と成長支える伴走者に

フリースクール「Lagoon(ラグーン)」代表で、自身もギフテッド当事者の村松麻衣さん=東京都千代田区で2024年8月21日午後0時11分、近藤綾加撮影
フリースクール「Lagoon(ラグーン)」代表で、自身もギフテッド当事者の村松麻衣さん=東京都千代田区で2024年8月21日午後0時11分、近藤綾加撮影

 生まれつき知的能力が高く、ある分野で突出した才能を発揮することもある「ギフテッド」。一方で、強いこだわりや繊細さを併せ持ち、周囲の偏見や無理解から不登校に陥るケースも少なくない。

 そんな子どもたちの居場所を作ろうと、ギフテッドに特化したフリースクール「Lagoon(ラグーン)」が3日、東京・飯田橋にオープンした。代表の村松麻衣さん(28)もギフテッド特性を持つ当事者。だからこそ「その子の特性をしっかり見て、成長を支える伴走者でありたい」と話す。

 <主な内容> 
 日本の支援は始まったばかり 
 当事者が抱える「困り感」 
 「頑張りすぎて」不登校に 
 「3本柱」で包括的に支援 

日本の支援は始まったばかり

 ギフテッドは、贈り物を意味する英語「ギフト」が語源。特定の学問だけでなく、芸術性や運動能力など複数の領域で優れた先天的に授かった才能を発揮する。

 海外では飛び級や早期入学などギフテッドに対応したさまざまな教育プログラムが実施されている。一方、日本では、ギフテッドを念頭に置いた支援はまだ十分とは言えない。

 文部科学省は2021年に有識者会議を設置し、「特定分野に特異な才能のある児童生徒」への指導・支援のあり方について検討をスタート。教員向けの研修パッケージの作成や指導・支援に関する実証研究を本格化させている。

当事者が抱える「困り感」

 ギフテッドは高い知性や飛び抜けた才能面に注目されがちだが、「“困り感”を抱えているケースも多い」と村松さんは言う。

 自身も学習面では、小5の時に中3で学ぶ数学の…

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