瑶子さまが明かした「感音性難聴」 どんな病気?専門家に聞きました
故・寛仁さまの次女瑶子さまが、「感音性難聴(感音難聴)」であることを3月に出席した講演会などで明かしました。いったい、どんな病気なのでしょうか。北里大学医療衛生学部の佐野肇教授(聴覚療法学)に聞きました。
音を感じる仕組み
まず、私たちが音を感じる仕組みはどうなっているのか。
耳は外側から「外耳」「中耳」「内耳」に分かれている。音の振動があった場合、どう伝わっていくかの流れはこうだ。
①音の振動は外耳道を通って、鼓膜に伝わる。
②振動は鼓膜から中耳にある耳小骨という小さな骨を通して、さらに奥の内耳にある「蝸牛(かぎゅう)」と呼ばれるカタツムリの殻のような渦巻き状の器官へ伝わる。
③蝸牛の中はリンパ液で満たされ、細かい毛がついた内有毛細胞と外有毛細胞が計約1万5千個ある。この有毛細胞が振動を捉え、電気信号に変換。聴神経を通して脳へ伝わり、脳が「音」と感じる――という仕組みだ。
では、難聴はなぜ起こるのか。難聴は音が聞こえにくくなる状態だが、「伝音難聴」と「感音難聴」に大別される。
「感音性難聴」 内耳の音を感じる神経細胞に障害
「伝音難聴」は、外耳と中耳の音を伝える伝音系の器官の異常によるもの。「感音難聴」は、内耳にある有毛細胞から脳までの音を感知する神経の障害によるものだ。
佐野さんによると、感音難聴…
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