ちょうど去年の今ごろ、所用で韓国は釜山にはじめて行って、コーヒーショップを巡った。そこで感じたのが「韓国のコーヒーカルチャーって、おもしろそうだぞ」ということ。
日本と違ってドリップの歴史が浅いためか、エスプレッソ系のコーヒーカルチャーが浸透していて、どんな小さな店でも立派なエスプレッソマシンを構えていることが多い。つまりカフェラテ好きなぼくにとっては、とても興味深いわけですよ。で、もう一度行ってみようかな、行ってみたいな、という家族会議をして開催決定した韓国ツアー。
題して「韓国・コーヒーTRIP 2017」。まぁ、コーヒーだけじゃないけれど、飲んで食べて、食べて飲むぞ、と。
そんな具合で、何回かにわたって旅行記的なポストを残していきます。
↑福岡から飛行機で30分! 金海(キメ)空港に到着。金海は釜山の隣町。ここからリムジンバスで釜山の西面(ソミョン)へと向かう。乗り場は2番。
↑この川を渡ると釜山。ソミョンまではバスで30分くらい? 意外と近い。ちなみに、なぜソミョンに行くかというと、ホテルにチェックインしたいから。
↑ちょっと端折ってホテル到着。「イビスアンバサダー釜山シティセンター」という外資系ホテル。安いうえにキレイでアクセスが良いという、ナイスなホテル。オススメ。
↑お部屋。ダブルだけれど、大人ふたりと子供ひとりなら全然大丈夫。このとおり清潔感もたっぷりだし、写真には撮っていないけれど、スマートフォンの充電器が備えてあったりと設備面でも満足できた。
飛行機が昼過ぎの便だったこともあり、チェックインを終えたところで、すでに夕方5時。夕飯には少しだけ時間が早いので、リクエストしていたカフェに向かうことに。
目指すは「TERAROSA COFFEE」。テラロッサコーヒー。
タクシーも検討したけれど、ホテルを出てすぐのところに釜田(プジョン)駅があるので、地下鉄で向かおう、ということに。 しかし、この決断が良くも悪くもとある体験に繋がってしまう……。
↑このA地点がホテルがあるプジョン。B地点が目的地であるTERAROSA COFFEE。見てのとおり、じつにビミョーな場所にあるのがネック。でも、ここはどうしても行きたかった。
↑プジョン駅で地下鉄へ。券売機はこんな感じ。メニューは韓国語だけれど、じつはうちの奥様は韓国語ができる。なんて心強いんだ。ちなみに、ぼくはまったくわからないので、このへんはすべて奥様にお任せ。
↑地下鉄路線図。釜山には地下鉄が6路線あって、だいたいの場所に行けるようになっている。日本のように路線によって鉄道会社が違う、ということもないのでわかりやすい。
↑プジョン駅ホーム。釜山の地下鉄ホームは基本的にこんな感じで、ホームドアも例外なく設置されている。
↑「TERAROSA COFFEE」最寄りと思われる駅から歩く。が、iPhoneをローミングしていないため、あらかじめ表示させておいたGoogleMapを見ながら、ある程度の“勘”を頼りに歩く。
肉眼だと上の写真よりも薄暗い。しかも狭い道でクルマの往来も激しく、子連れだとわりと大変。けっこう歩くも、なかなか目的地らしきものが見当たらない。困った。
車道を避けて路地に入ったところで、パトカー発見。奥様に道を訊いてもらう。
奥様曰く「右へ行ってさらに右へ曲がって、丘を越えたらあるらしいよ」ということなので、とりあえず言われた方向へ歩き始めた。このあたりで素直にタクシーにしておけばよかったと後悔。
少し歩いたところで、さっきのパトカーがスッとぼくらの横に止まり、何か言っている。
「少し遠いから、良かったら乗っていきますか、だって!」と奥様。マジですか。全員で「ゴマスムニダ〜」と言いながらパトカーに乗り込み、パトカータクシーで目的地へ。韓国警察、なんて優しいんだ。というか、日本ではあり得ないよね、こんなこと。
目的地に到着してドアを開けようとしたら、アレ? 開かない。なるほど、パトカーだから内側から開けられないようになっているんだ、ということも体験。警察官の人にわざわざ外から開けてもらって、降ろしていただきました。
もう一度お礼を言ってこう。その節はありがとうございました。
↑そして、ついに目的地へ到着! タクシーでくるときは、ここ「F1963」でも良いけれど、隣のコストコが目印になるかも。
↑TERAROSA COFFEE以外にもいろいろ入っているので、F1963=TERAROSAというわけではないので注意。
↑美術系の展示会等をやっている総合文化空間とされている。
……というわけで、ようやく本当の目的地に到着〜。
■TERAROSA COFFEE
「TERAROSA COFFEE」は、江陵(カンヌン)に本店があるコーヒーショップ。韓国内に12店舗あり、今回訪れた水営店は、2016年にオープンしたばかりの比較的新しい店舗。
1963年から45年間続いたワイヤー工場をリノベーションした店舗設計が最大の特徴で、店内には実際に使われていた道具や機械などが効果的に残してあり、なんともいえないノスタルジックな雰囲気が漂っている。
↑ワイヤーが張り巡らされているのは、かつてここでワイヤーがつくられていたから。もともと工場だったということもあり、店内はとても広い。
↑ここは豆売り専用のカウンター。豆を買おうと思っていたら、「今日は豆が届いていないので、これしかないんです……」と、ふたつの豆を教えてくれるも、それぞれ500gという容量だったので買わずじまい。つまりココで焙煎していないのね。この写真にも映っているように、店内には多くの焙煎機が設置してあるけれど、ただのインテリアだったとは。
↑前情報だといつも混んでいるという声が多かったけれど、拍子抜けするほどに空いていた。平日夜だったから?
↑ハードウェアはシネッソとMAZZERの組み合わせ。
↑ところどころにコーヒーノキが植えられている。ここ屋内なのに、ずいぶんと発育が良いなぁ。
↑店の中央に鎮座していたのは工場時代に活躍していたと思われるエンジン。機械好きなぼくにとっては見ているだけでも楽しい。
↑容量は不明ながらも巨大なロースターも。でも使われていないんだよなぁ。もったいないなぁ。
↑そのロースターの正体は、GODHOT。ちょっと調べたところによると、あのPROBATの前身となるロースターだそう。
↑PROBATのサンプルロースターも。安く売ってくれないかな。
↑店内はただ広いだけでなく、目的別に空間がいくつかにわかれている。写真右手は会議等にも使えるスペース。もちろん、お一人様でも利用可能。
↑店内を散策しながら最終的にぼくらが座ったのがココ。長いテーブルに美術系の書物が置かれていて自由に閲覧できるようになっている。
↑書物の言語は様々。図書館というよりもインテリアとしての趣が強く、これを読んでいるお客さんはいなかった……。まぁそうだよね。
↑そして味わうのはもちろんこれ。雰囲気だけかと思いきや、ラテのクオリティもなかなかハイレベルで、バランスがとてもいい。奥様曰く、アイスラテはちょっと苦くて苦手だそう。
「TERAROSA COFFEE」を満喫したぼくたちは、夕食を食べにタクシーで広安里(クァンアルリ)に向かうことに。
広安里は、ビーチ沿いにたくさんの飲食店が軒を連ねる釜山屈指の観光地。夜になるとビーチから見える広安大橋(クァンアンデギョ)がライトアップされ、夜のデートスポットになる。
↑ライトアップされた広安大橋(クァンアンデギョ)。雰囲気的にはお台場を大規模にした感じ。
↑夕食は「オクダック」というチキン屋。韓国にはたくさんのチキン屋があるけれど、このお店はオーブンで焼くのが特徴なんだとか。チェーン店だからソウルにもあるらしい。
↑ノーマルタイプとレッドホットソースのハーフ&ハーフ。レッドホットが辛くて最高にウマい! 辛いものが好きな人はぜひ。しかもオーブンで焼いているから皮がパリパリで香ばしい〜。ぼくはビール飲まないけど、ビールが進みそう。
↑ふた皿目。骨なしが売り切れだったので、ノーマルタイプ。日本人の感覚だと、チキンばっかりで飽きないかと思うけれど、これが飽きないんだなぁ。そしてアルファベット3文字の某店がいかにアレかを思い知らされる。
↑通り沿いにあるからロケーションも最高〜。
↑おなかいっぱいになったのでビーチを散歩。ビールをテイクアウトできるお店も多いので、飲みながら歩くのも良いかもしれない(ぼくは飲まないけど)。
↑コーヒーが飲みたくなったので「CAFFE PASCUCCI」へ。
■CAFFE PASCUCCI
「カフェ・パスクッチ」と読むらしい。
「韓国でよく見るな〜。でもチェーン店っぽいな〜」と思って敬遠していたけれど、良い機会だから入店。
調べてみたらイタリアンチェーンで、最近は日本の関西圏にも数店舗あるらしい。知らなかったな。
↑店内はチェーン店らしい感じでいたって普通。まぁ、そうだよね。
↑お店のマグをはじめ、グッズも多数売られていた。
↑本日2ラテ目。可もなく不可もなく。
……というわけで初日DAY1が終了。
海外でパトカーに乗るという人生初の体験をしたり、念願だった「TERAROSA COFFEE」に行けたりと、初日から密度の濃い1日だったけれど、DAY2はさらに濃く。
いよいよ、あそこに繰り出します。
つづく。
↑オマケ。釜山の地下鉄駅にはこんな感じで無料のケータイ充電スペースが用意されている。こういうのって、いざってときに便利そう。