【利休忌】に鯛茶漬け?
→掛け軸は長谷川等伯画(百科事典より)
近年では新暦で、表千家では3月27日、裏千家では3月28日に《利休忌》を行っている。
千利休(1522~1591)は、安土桃山時代の茶人で、とことん無駄を省くことで緊張感を作るという“わび茶”(草庵の茶)を完成させたといわれる。
ただ、利休を名乗ったのは彼の人生の終焉の頃からで、茶人としての人生のほとんどは宗易として送っている。
和泉の国・堺の商家「魚屋(ととや)」(倉庫業)に生まれ、若くから茶の湯に親しみ、茶の湯の改革にも取り組んだ。
堺の南宗寺に参禅、本山の京都・外紫野の大徳寺とも親交を深めた。
織田信長に茶頭として仕え、その後は豊臣秀吉に仕え信任された。が、70歳の時に秀吉の勘気に触れ切腹させられた。
人生七十 力囲希咄 吾這寶剣 祖佛共殺
堤る我得具足の一太刀 今此時ぞ天に抛
辞世の句だ。
自然と真実こそが茶道の平凡な真理であると説いた利休には、学ぶべき逸話が多々ある。
① 露地の掃除は、招客の来る時間より早めにし、それから後は落ち葉も自然のままにしておく。それが風趣・・・掃かぬが巧者。
② ある田舎茶人が、苦労して貯えた金一両。利休にいい茶道具の購入を依頼したが、応えは「本当の侘び茶人というのは、いい道具が無くても、綺麗な茶巾さえあればお茶は飲める」と、全額分の白布購入を奨めた。
③ 「小座敷の茶の湯は仏法の実現である」と、茶道は宗教芸術であり、日常的に生活に取り入れるものと。
理屈より実行、口先より心、虚偽より真実を繰り返し説いた。
《利休忌》の頃の茶席には、“利休饅頭”が使われることがあるが、この菓子は各地にあり、それぞれに違っている。
←これは【とらや】の“利休饅頭”。
庶民的なものから、高級銘菓というものまでいろいろあるのが不思議。
茶道・茶の湯に深い造詣が無い私でも、美味しいお茶漬けなら出来る。
用意するのは右の写真のようなもの。
お茶は熱々がいい。
- 鯛は削ぎ切りにして、山葵を溶いた醤油に漬けて味を馴染ませておく。
- 器にご飯をよそって、白胡麻を指先で捻りながらたっぷり乗せる。
- 1を並べて乗せ、細切りの海苔を乗せ、熱いお茶をかけて食べる。
※これだけで美味しい。1・2のパッで食べられる。
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