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北多摩郊外に昔ながらの東京ラーメン 【メルシー】

2019.02.18

 多摩湖自転車道を小平駅前から武蔵境方面に向かっていたはずが、気がつけばここは江戸街道柴崎町三丁目交差点。目的(たべもの屋)を決めずに自転車に乗って次々行き先が変わるから、こういう迷走状態になるのが常。今年に入って自転車の遠出ができていないストレスからか、今日の展開はいちだんとダイナミックで自分でもワケわからん …( ̄  ̄;) ゥーム


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ただし国立のあたりで目的は明確に定まっている。
ラーメン「メルシー」。
江戸街道を昭島市内へ。


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昭島市内といっても横の道は市境で、手前の「うなぎ・天ぷら 梓家」は立川市富士見町


地域情報サイト「まいぷれ」立川市版(ややこしい…)によれば、「メルシー」は“地元で30年以上、愛されてきたラーメン専門店”。
ラーメンで「メルシー」といえば早稲田の人気店を思い浮かべる方も多いと思うが、ネット情報によればこちらはその姉妹店らしい。
“らしい”以上の確からしい情報は見つけられず、せっかくおばちゃんたちと仲よく? なったんだから(後述)、そのへん聞いとけばよかったと後悔。


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常連風の先客を避けてL字カウンターの曲がった先へ。そのいちばん奥の席にはお店のおばちゃん。見ればモヤシのひげ根を一本一本ていねいに取り除いている。
注文はラーメン半チャン850円。


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厨房には若めの男性ともう1人のおばちゃん。こっちのほうが相対的に若そうだが、おばちゃん2人は親子というほど年が離れていそうには見えず、関係は不明。

男性がチャーハン担当、おばちゃんがラーメン。
麺を大鍋のテボに投入後、ふたをかぶせ、その上にひっくり返しにラーメンどんぶりを載せて温める。さらに麺上げの間どんぶりにお湯を張っておくという徹底ぶりだ。
モヤシのひげ根といい、ラーメン1杯にたいへん手間をかけている。食べる前にもう満足です ヾ( ̄ω ̄〃)ノ ゥィゥィ♪


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ラーメンは早稲田同様、煮干しが香るスープが特徴というウワサだが、どちらかというと鶏ガラ・豚骨という動物系のだしが強く感じられる。スープ自体は澄んでいるが、油多め、しょうゆ濃いめのカエシで味のしっかりしたスープになる。昔のある種の東京ラーメンを思い出させる懐かしい味だ。
麺は中太のストレート麺。コーンがのるところは早稲田と一緒。

チャーハンは一見少なそうだが、実は小さい器いっぱいに詰まっていてそこそこのボリューム。チャーシュー、卵、ネギというオーソドックスな仕様。


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ひげ根のおばちゃんが窓の外を見ながら「ハトとスズメの間くらいの鳥がいるよ」と。
どれどれ… と、ラーメンのおばちゃんと一緒にのぞき込むワタクシ。見れば何のことはない、ヒヨドリである。外の植え込みにスズメの餌場がつくってあり、そこにやって来たらしい。


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「ヒヨドリですね…」
「へえー、ヒヨドリ? 大きめのスズメ? みたいな(笑)」とおばちゃん。「でも青っぽいきれいな色してるね」
このお年でヒヨドリを初めて見るような話しぶりに、僕は驚いている。
「じゃあさ、白黒の地面歩いてる鳥いるでしょう?」とラーメンのおばちゃん。
「ああ、セキレイですね。ハクセキレイっていうんです」
「あ、白いから。速く走るよね。飛んでるの見たことないけど(笑)」
セキレイも知らんかぁ…。


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子どものころ田舎で近所のばあさんたちとこういうやりとりを交わしていたことを思い出し、時計の針をガッツリ巻き戻されたようで、子どものように張り切って話していたように思う。年かさの人に“教えてあげられる”というのは、いくつになっても誇らしいものである。

僕は野鳥図鑑の制作に関わったことがあるので、野鳥には… もとい、アマツバメ~イワヒバリ(日本鳥類目録改訂第6版による分類)には、ちょっと詳しい。
ちょっとズルした感は否めない。


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[DATA]
メルシー
東京都昭島市東町3-4-4





[Today's recommendation]

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激変の街に残る老舗中華 【東大楼】

2017.11.19

 妻が今年、資格を取得した。
それも、ほとんど役に立たない民間の検定試験とかじゃなく、偏差値58の難関国家資格。ちなみにTOEICテスト(700点の場合)で偏差値57。
年齢を考えれば、これはすごいことなのである。
ぼくにはとてもできない

それに関する講習会が武蔵境の駅近くであり、自転車で行くという。
武蔵境は多摩湖自転車道を終点まで行って次の信号(自転車道からすでに見える)を右折してそのまま真っすぐだから、道を間違えようがないんだが、それでもちゃんと行けるか五分五分だな… というぐらい、妻は方向に不自由である。

最近は“ぐるぐるさん”(Google マップ)の扱いを覚えたらしく、強気に出発する。
要するに、間違えることはやっぱり間違えるが、間違えてもリカバリーするコツをつかんだということ。


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僕は午前中仕事をして、せっかくだからお昼ごはんは武蔵境で、と。
武蔵境通り田無方面にすごく気になっている店がポツリポツリとある。でも1時間の昼休憩に抜ける妻はあまり遠くには行けない。駅周辺で気になる店から3店をピックアップし、落ち合う前にひと通り見て回ると、2店は休み。
必然的に外装工事中の老舗中華屋「東大楼」に決まる。


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以前、この並びに「九州GTラーメン」というのがあってかなり頻繁に通ったが、JR中央線の高架化事業の進ちょくに合わせるように人の流れがゆらぐなか、その店はフェイドアウトしていった。
それだけに、激動を生き抜いたという印象がこの東大楼にはある。


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店内は思ったよりもこぎれい。というか、僕が入るような店の中では、きっぱりきれいである。
4人掛けテーブル4脚とカウンター5席。
ホール係はパート風のおねえさんで、カウンター前の隙間から見える厨房に、予想外に若い男性調理人とその母親的な人。


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予想外はそれだけではなく、思ったより品数か少ない。予想外というか、予定外。
食べログを見て候補に挙げていた五目関係またはヤキソバ関係(五目ソバ、五目ヤキソバ、五目アゲヤキソバ、アゲヤキソバ、ヤワラカイヤキソバ)が見当たらない。
厨房の状況から推測して、代が替わってメニューを絞り込んだということ?
けっこう悩み、タンメン700円と鶏カラ定食700円。


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タンメンはキャベツ、モヤシ、ニンジン、タマネギといった野菜から出た優しい甘味を感じるあっさりスープに、もちっとした中太麺がよく合う。


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鶏カラ定食は、唐揚げが6個に盛りのよいライス。ザーサイの小皿と中華風スープが付く。
千切りキャベツの横にはマヨネーズがたっぷり。これはキャベツ・唐揚げ両方対応ということだと思う。
唐揚げの衣はスパイスが効いてカリッと仕上がり、中のモモ肉はほどよくジューシー。


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全体に街中華独特のクセのない素直な味という印象を受ける。やはり代替わりしている国分寺の「ホーライ」が、ちょうどこんな感じだったかも。上の世代の技を引き継ぎつつ、いまの時代なりに変化を加えるというような。
タンメンも鶏カラも、素直においしい。
昔ながらとはちょっと違う、ある意味、より正攻法なありようなんだと思う。


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[DATA]
東大楼
東京都武蔵野市境2-2-3





[Today's recommendation]


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◆ 猫写真はこちら


創業30年余の老舗タイ料理店 【サワディー】

2017.05.07

 お店のホームページに1986年創業とある。わが家がこの町に引っ越してくる10年前である。
たしかにこの店は最初からあった。
当時すでに年季が入っていた。


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そんな時代にタイ料理って、久米川あたりでは相当珍しかったと思う。そ
れがいまも続いているのだから不思議だ。


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タイ料理はいまでこそ日本の食文化において揺るぎない地位を確立しているようにみえるが、1980年代後半のエスニックブームから今日に至るまでいくつもの潮流の変化があったに違いない。
この「サワディー」では、そうした波に乗らず一定ペースで歩んできたことが幸いし、ブームが去るときの引き波にもさらわれることなく長期安定経営につながっているように思われる。


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都心や中央線沿線あたりの店と違ってオシャレなイメージは強くない。
とがってない。

食材も本場風というより入手可能な手近なもので代用しているような、家庭的というか日本的アレンジ色の濃いタイ料理と、われわれは位置づけていた。
たとえば、昔は入手困難だったパクチーの代わりに(と、わしらは考えている)セロリの葉をラーメンなどの薬味に使っていた。


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それっぽいけどそれほど強く主張してこない感じが、普段使いにちょうどよかったのかもしれない。
どの時代にも幅広い層の客が常に一定数入っていた。


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この店も久々だが、タイ料理自体1年半ぶり。
僕はランチセットの五目やきそば(パッタイ)800円、妻はマイルドカレー(ゲーンマッサマン)750円。このところずっとパッタイを食べたいと思っていたところだ。


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まず小鉢が出される。何という料理か知らないが、パンにミンチのようなものを乗せて揚げたもの。
「デザート?」と思うほど甘いが、レタスが敷いてあるから前菜なんだろう。
料理そのものの味というより、甘い蜜をたっぷりかけてある。
スープはセロリとダイコン、鶏肉。


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続いてパッタイ。
以前のこの店のものに比べて洗練されているようにみえる。パッタイパッタイしてる。


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具は鶏肉、むきエビ、干しエビ、厚揚げ、卵、ニラ、チャイポー(タイ風たくあん)で、生もやしと砕いたピーナツ、レモンが添えてある。
タマリンドの酸味はそれほど感じないが、干しエビとチャイポーがいい感じに効いている。むきエビはたっぷりでプリプリ。


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途中で妻のマッサマンカレーと交換する。
具は鶏肉とジャガイモがメインで、多めのピーナツが一緒に煮込んである。けっこう甘めのカレー。


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「うちからパクチーもってくればよかった」とパッタイを食べつつかーちゃん。
実は前日いいパクチーが手に入ったので生春巻きにしていた。


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デザートのタピオカココナツミルクは、ココナツの果肉入り。
このステンレスのレンゲは朝日新聞のエッセイで伊藤理佐が書いていたヤツじゃないかな?


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ビルの階段の上り口から店の入り口まで続くさまざまなディスプレイは、もはや街の主要な構成要素だ。階段を上った正面にはトゥクトゥク(三輪タクシー)まで飾ってある。
昭和な雑居ビルに異国情緒が漂いカオスを深めるのであった。


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[DATA]
サワディー 久米川店
東京都東村山市栄町2-21-8





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hobohobo

Author:hobohobo
昭和二桁生まれ。
4人家族に猫♂♀2匹。
東京多摩地区在住。

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