【詳報】ウクライナ侵攻104、2月8日~2月17日(日本時間)

[PR]

 ウクライナ軍は17日、同国東部ドネツク州の激戦地アウジーイウカからの撤退を明らかにしました。2014年に州都ドネツクが親ロシア派武装勢力に占拠されて以降も、ウクライナ軍が陣地を維持してきた地域でしたが、昨年10月からロシア軍が集中的に攻撃を仕掛けていました。

 ゼレンスキー大統領は同日、各国の首脳が外交や安全保障などについて話し合うミュンヘン安全保障会議に登壇し、アウジーイウカからの撤退について「兵士の命を守るために必要だった」と強調。米欧からの武器や弾薬の供給が追いついていないことにも触れ、さらなる支援を訴えました。

(タイムスタンプは日本時間、括弧内は現地時間)

■■■2月17日(日本時間)■■■

23:40(ミュンヘン15:40)

G7外相、ナワリヌイ氏の死亡状況の解明要求

 主要7カ国(G7)の外相は17日、ドイツ南部ミュンヘンで会合を開いた。会合終了後、議長国イタリアのタヤーニ副首相兼外相が発表した声明によると、G7各国の外相はロシアの当局に対し、ロシアの反政権派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏(47)が死亡した状況を完全に解明するよう要求した。

 G7各国の外相は、北極圏の刑務所に収監されていたナワリヌイ氏の死去への憤りを表明。ロシアに対して「政治的な反対者に対する受け入れがたい迫害」「表現の自由に対する組織的な弾圧」「市民の権利への不当な制限」をやめるように求めた。

17:35(ミュンヘン09:35)

ゼレンスキー氏、武器提供を訴え

 ウクライナのゼレンスキー大統領は17日、各国の首脳が外交や安全保障などについて話し合うミュンヘン安全保障会議に登壇した。ウクライナ軍が同日、東部ドネツク州アウジーイウカから撤退したことに触れ、「正しい決断が下された。兵士の命を守るために必要だった」と強調した。

 ウクライナへの支援をめぐっては、先導してきた米国や欧州連合(EU)からの武器や弾薬の供給が追いついていない。ゼレンスキー氏は「残念ながら武器の人為的な不足によって、(ロシアの)プーチン大統領は現在の激しい戦争に適応できてしまっている」と述べ、さらなる武器の提供を訴えた。

08:58(キーウ01:58)

ウクライナ軍トップ、アウジーイウカ撤退を表明

 ウクライナ軍トップのシルスキー司令官は17日、同国東部の激戦地アウジーイウカからの撤退を決定したとSNSに投稿した。

 シルスキー氏は撤退の理由について、「(ロシア軍による)包囲を回避し、兵士の命と健康を守るため、部隊を撤退させ、より有利な位置での防衛に移ることを決定した」と述べた。

 東部ドネツク州のアウジーイウカは、2014年に州都ドネツクが親ロシア派武装勢力に占拠されて以降も、ウクライナ軍が周囲で唯一陣地を維持してきた。ロシアの進軍を阻む役割を果たす強固なとりでとされたが、昨年10月からロシア軍が集中的に攻撃を仕掛けていた。

 シルスキー氏の投稿に先立ち、ウクライナ軍で南東部の前線の部隊を指揮するタルナウスキー司令官がアウジーイウカの一部の陣地から撤退したことをSNSで明らかにしていた。

04:33(パリ16日20:43)

フランスとウクライナ、二国間の安保協定を締結

 フランスのマクロン大統領は16日、パリでウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、二国間の安全保障協定に署名した。フランスがウクライナに新たに最大30億ユーロ(約4800億円)の軍事支援を提供することを発表した。

 ウクライナとの二国間の安保協定は、昨年7月にリトアニアの首都ビリニュスで主要7カ国(G7)が発表した共同宣言に基づくもので、それぞれの国が長期的な支援を保障することを目的としている。英国が1月にG7で最初に署名していた。

 マクロン氏は署名後の共同記者会見で、「ウクライナの防衛を支援することで、我々は自らの安全保障に投資していることになる。それがウクライナを守るだけでなく、我々を結びつける価値観を守ることになる」と述べた。

 ゼレンスキー氏は16日、パリの前にベルリンを訪問してドイツのショルツ首相と会談し、同国との二国間協定にも署名していた。

 ゼレンスキー氏は英独仏の3カ国と協定を結んだことについて「三つの合意は自信を与えてくれた。私は一人ではないと確信した」と話した。

02:05(キーウ16日19:05)

ゼレンシカ夫人「広島、悲劇後も復興可能だと思わせてくれる」

 ウクライナのゼレンスキー大…

この記事は有料記事です。残り19194文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【秋トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

ウクライナ情勢 最新ニュース

ウクライナ情勢 最新ニュース

ロシアのウクライナ侵攻に関する最新のニュース、国際社会の動向、経済への影響などを、わかりやすくお伝えします。[もっと見る]