我々を刺す、鋭利な営利の論理 差異よりも共通項で「Z世代」理解を

有料記事メディア・公共

[PR]

経営学者・舟津昌平さん寄稿

 イマドキの大学では、授業中に突然スマホで自撮りを始める学生を目にする。聞くと、Be(ビー)Real(リアル)というSNSに載せるらしい。みんなやってますよ、とも言われてしまった。にしても授業中に写真撮るかね……。まったく、近頃の若者は。ちなみにBeRealは「今このとき」を撮ってアップするSNSらしい。ハプニング感が楽しいのだ。

 若者とのコミュニケーションに苦労している方は少なくないだろう。何を考えているかわからない。無気力で自分本位で、変わったやつらだ。そんな令和の若者を、巷(ちまた)ではZ世代と呼ぶらしい。そういう新しい概念を用いれば、我々とは違った人々がいるのだなと一種の安堵(あんど)感をもって「理解」ができる。

 そんなことを定年退職された方と話していると、懐かしそうに言うのである。「私ら、若い頃は『新人類』って呼ばれてて、なんだか似た話ですね」。新人類は約40年前の流行語だ。そして当時挙げられた新人類の特徴は、いまZ世代に指摘されるそれとほぼ同じである。

「特異な若者」影響力をもつのは…

 新人類だのZ世代だの定期的…

この記事は有料記事です。残り1186文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【秋トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

Re:Ron

Re:Ron

対話を通じて「論」を深め合う。論考やインタビューなど様々な言葉を通して世界を広げる。そんな場をRe:Ronはめざします。[もっと見る]