第10回女児3人犠牲の水難事故、進む対策 親しんだ川の危険「問い続ける」

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西岡矩毅 鳥尾祐太
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 昨年7月、福岡県宮若市の犬鳴川で遊んでいた小学6年の女児3人(いずれも当時11)が犠牲になった水難事故から、21日で1年となる。地元で再発防止に向けた対策が進むなか、心の傷を抱えながら事故に向き合う人もいる。

一緒に川で遊んでいた同級生「最後に会いたい」

 事故は夏休み初日だった昨年7月21日昼、犬鳴川と支流の山口川との合流地点で起きた。地元小学校や消防によると、3人は同級生の男女5人と浅い場所で遊んでいたが、川の深みにはまってしまったという。水深約3メートルの川の中から救助されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。

 「もうあれから1年経つのか。それでも、つらい」。事故当時、亡くなった女児3人と一緒に川で遊んでいた同級生の40代の父親は、そう語る。子どもは、女児が溺れる様子を目の当たりにし、帰宅後はショックで食事もとれなかったという。「最後に会いたい」という子どもと一緒に葬儀に参列した父親は「あんな小さな棺を見ることになるなんて」と目頭を押さえた。亡くなった女児の笑顔を最後に見たのは、事故の1週間前。子どもたちが一緒に遊びに行くのを見送ったときだった。「あんなに元気な姿だったのに」

 事故から1年が経った今も…

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この記事を書いた人
鳥尾祐太
西部報道センター|福岡県警担当
専門・関心分野
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