銃撃契機に「ソフト路線」転換のトランプ氏　狙いの効果は不透明

　11月の米大統領選に向けて中西部ウィスコンシン州ミルウォーキーで開かれていた共和党全国大会は18日、4日間の日程を終えて閉幕した。返り咲きを目指すドナルド・トランプ前大統領（78）は大会直前に銃撃を受けたが、締めくくりの演説で健在ぶりをアピール。暗殺未遂をくぐり抜けたことで党内の求心力はさらに増している。

訴えた「分断」の解消

　トランプ氏の登場直前、党大会の会場はロック歌手のキッド・ロックさんと総合格闘技団体「UFC」を率いるダナ・ホワイト氏が盛り上げ、熱狂は最高潮に達していた。壇上が暗転し、光が何度か点滅した後、幕が上がると、「TRUMP」の文字をかたどった電飾を背景にトランプ氏が登場した。

　しかし、穏やかな口調で「今夜は信頼、強さ、そして希望のメッセージを携えてきた」と切り出すと、聴衆も静かに聴き入った。「動」と「静」を対比させる演出の中、トランプ氏が訴えたのは…