10年前に外して保管していた予備のキャブレター。
 
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メインキャブレターのオーバーホールの練習と勉強を兼ねて、分解と点検をしたいと思います。
 
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サービスマニュアルの図解を見ながらダイヤフラムを外します。

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①エアベント②パイロットエアジェットNo1③メインエアジェット
④ジェットニードル⑤パイロットエアジェットNo2⑥ピストンバルブ
⑦ダイヤフラム⑧パージジェットNo2⑨パージジェットNo1
⑩パイロットスクリュー⑪バイパスホール⑫パイロットアウトレット
⑬パージホール⑭スロットルバルブ⑮パイロットジェット
⑯メインジェット⑰メインブリードパイプ⑱ニードルジェット
 
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ダイヤフラムを外し、パイロットエアジェットをチェックします。
 
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パイロットエアジェットを外すと、黒いガソリンの汚れがあります。
 
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パイロットエアジェットは170番。
 
以前、RIGHTARMのベイカーズさんこと矢田さんにアドバイスもらったことを引用します。
 
前述のコメントで、3000~4000回転のパーシャル時に、混合気が濃い場合に音がすると書いてしまいましたが、訂正します。混合気が薄い場合です。3000~4000回転で、アクセルちょっと開けのパーシャル状態だと、スロー系統が主に担当しています。このときに、マフラーからポンポンと音がすることがありますが、混合気希薄による状態なので、少しだけ混合気を濃くすると音が出なくなる事が多いです。方法ですが、キャブレターのダイヤフラム奥のパイロットエアジェットの#170がありますが、これを#160もしくは、#150に交換するとパイロットエアを少し絞るので、相対的にスロー系統の混合気が少しだけ濃くなり、改善する事が多いです。ちなみにキャブレターのファンネル側のパイロットエア1とパイロットスクリューは、担当する領域が少し違い、他に影響が出る場合がありますので、調整する場合は、注意が必要です。

ユーザーマニュアルを参考に、連結を外していきます。

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4つのキャブレターを連結しているステーを外し、続いてスタータープランジャー(チョーク)の連結を外します。燃料ホースは、硬化していて外すのに苦労しました。

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連結を外し、それぞれのキャブレターを独立させます。

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一つずつ分解、点検していきます。

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次は、コースティングエンリッチャーをチェックします。

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①コースティング エンリッチャー ②カバー
①のダイヤフラムの(a)をボディーの(b)の部分に合わせます。

  
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白い樹脂のカバーを外します。ここにも小さなダイヤフラムとスプリングが入っています。樹脂製はこのボディだけで、他のボディは金属製カバーとなっています。
 
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ダイヤフラムにべっとりと汚れ、スプリングも錆と汚れで動きが渋くなっていました。

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他のボディも点検しましたが、全て同様にサビとガソリンの変質したもので固くなっていました。

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続いてフロートチャンバーを開けて、点検していきます。

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ネジは固着していることが多いので、ラスペネを浸透させ、ドライバーで軽く衝撃を与えると緩みやすかったです。

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フロートチャンバーの中は、想像していたより綺麗でした。

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パッキンは、硬化していました。

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フロートとニードルバルブ(①)を点検します。

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フロートの動きはスムーズでした。静かに持ち上げて取り出します。

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ニードルバルブです。繊細な部品です。損傷していたり、摩耗していたら交換する必要があります。目視ではわかりませんでした。これが摩耗したり、ゴミを噛むとオーバーフローの原因となります。

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①ガスケット②Oリング③ニードルジェット④ジェットブロック

ジェットブロックを点検していきます。上下2本のネジを外すとジェットブロックを持ち上げることができます。

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ジェットブロックの下についているのが、メインジェット(①)です。②のニードルジェットは上から押して取り出します。

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①メインジェットは、輸出仕様は、#152.5、国内仕様は#150が多いです。

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拡大して、見やすいようにしてあります。

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ニードルジェットの場所にはOリングがあります。硬化していました。

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ジェットブロックのラバーキャップを外すと、①にパイロットジェット、②にブリードパイプがあります。

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メインブリードパイプは固着している場合があるので、注意深く緩めます。

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ブリードパイプにツマリはありませんでした。

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①ジェットニードル②ニードルジェット③メインジェット④パイロットジェット⑤パイロットスクリュー⑥パイロットエアジェットNo1⑦パイロットエアジェットNo2⑧スタータープランジャーアッセンブリ

各ジェット類を点検し、損傷、摩耗していたら交換します。

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逆の手順でジェットブロックを組んでいきます。

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特にニードルジェットの取り扱いは慎重に行います。

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フロートとニードルジェットがきちんと機能するように組み込みます。

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すべての分解・点検が終わったので連結します。

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ステーを仮止めし、燃料ホースを繋ぎます。

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スターターレバーシャフトを連結します。

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キャブレターの水平を確認して、本締めします。

今回は、キャブレターの勉強として、分解と点検を行いました。

今後のメインキャブレターのオーバーホールに向けた練習になりました。

分解・点検・組み立てを通して、キャブレターの構造が少しだけ理解できました。

monster11
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