ぷよぷよ、プロの技を徹底解剖 連鎖・速攻…強さの秘密はどこにある

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篠健一郎
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 野球で言えば打率や防御率、サッカーで言えばボール支配率やパス成功率といったスポーツ界でのデータの活用が、対戦型ゲームで競う「eスポーツ」の世界でも本格化してきた。データ分析によって選手を評価したり、戦術を解析したりしようとする試みだ。1月には人気パズルゲーム「ぷよぷよ」のデータ解析を競うイベントが開かれた。

 イベントは、1月8、9日にオンラインで開かれた「スポーツデータ解析コンペティション」。統計科学などの研究者や大学院生が年1回、スポーツのデータ分析手法を競う。日本統計学会スポーツデータサイエンス分科会などが主催し、今回で11回目だ。

 対象は野球、サッカー、卓球、ゲートボールの4部門に、今年度から柔道、ソフトテニス、eスポーツの3部門が加わった。eスポーツ部門の対象ゲームとなったのが「ぷよぷよ」だ。

 「ぷよぷよ」は72マスのフィールド上から落ちてくる2個1組の「ぷよ」を組み合わせ、同じ色を4つ以上並べて消すアクションパズルゲームだ。業界団体の日本eスポーツ連合の公認タイトルの一つで、プロ選手は30人を超える。

 自分のフィールド内の「ぷよ」を消すと、相手のフィールドに「おじゃまぷよ」が送られる。連続して「ぷよ」を消すことを「連鎖」と呼び、連鎖の回数が多ければ多いほど、より多くの「おじゃまぷよ」を送ることができる。フィールドが「ぷよ」でいっぱいになり、落下口まで積み上がると負けだ。プロの試合では、相手が連鎖を打ってくるタイミングを見定めながら、連鎖の回数を増やすために効率良く「ぷよ」を積み上げる戦術が求められる。

野球で言う「3割打者」、ぷよぷよでは?

 「ぷよぷよ」のプロ同士の対戦は、1試合平均約50秒で決着がつくため、見ている人が素早い展開についていきながら応援するのは難しい面があった。

 そこでゲームを提供するセガは、選手の技術を数値で表そうと試みた。

 野球では好打者を表す「3割…

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篠健一郎
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