東京・多摩住民のPFAS血中濃度、国調査の2.4倍 市民団体調査

有料記事

藤田大道 小野太郎
[PR]

 健康への影響が懸念されている有機フッ素化合物(総称PFAS〈ピーファス〉)について、東京・多摩地域の住民の血中濃度を独自に調べていた市民団体が8日、最終結果を公表した。代表的な物質PFOS(ピーフォス)とPFOA(ピーフォア)の合計値では、27区市町村650人の平均値が国が調べた全国平均の約2・4倍にあたる、と明らかにした。

 多摩では東京都の調査で2019年、国分寺市の浄水所から、後に国が定めた水道水の暫定目標値の2倍以上にあたるPFOSとPFOAを検出。浄化した地下水を一部、水道に使っている地域であり、都は高濃度のPFASが検出された7市の井戸40カ所で取水を停止している。

 こうした状況を受け、団体は22年、多摩広域で血液調査の希望者を募り、19~92歳の男女650人が採血に応じた。京都大大学院の原田浩二准教授(環境衛生学)に調査を委託し、血液中のPFAS濃度を測定した。

 団体によると、血液1ミリリ…

この記事は有料記事です。残り873文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません