米国大使が長崎の平和式典を欠席へ イスラエル招待されず英も欠席
長崎市で9日に開かれる平和祈念式典に、エマニュエル駐日米大使が出席を見合わせることが7日、明らかになった。パレスチナ自治区ガザへの攻撃を続けるイスラエルの駐日大使を長崎市が招待しなかったことから、英国のロングボトム駐日大使も欠席の意向を示していた。
関係者によると、エマニュエル大使はもともと長崎市の式典に出席する予定だったが、英国大使が欠席するのと同じ理由で、出席見合わせを決めたという。
米大使館の説明では、エマニュエル大使は長崎の式典を政治問題化させたくないため、出席を見合わせることにしたという。代わりに、9日に増上寺(東京都)で開かれる長崎原爆殉難者追悼会に出席することで調整中という。「亡くなられた方々を追悼したい気持ちに変わりはないため」(米大使館)としている。
エマニュエル大使は、6日に行われた広島市の平和記念式典には出席していた。昨年の長崎市の式典は、台風の影響により式典が縮小され、出席を予定していたエマニュエル大使は現地入りできなかった。
在福岡米領事館は7日午前、今年の長崎市の式典にはアシーケ在福岡米領事館首席領事が米政府代表として出席すると、明らかにした。
長崎市は今年、ロシアやベラルーシに加え、イスラエルを招待していない。英国のロングボトム大使は記者団に対し、「ウクライナという独立国に侵略したロシアやベラルーシと違い、イスラエルは自衛権を行使している。同様の扱いをしては誤解を招く」との考えを示していた。(編集委員・奥寺淳)
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