思い浮かぶままに15
August 17, 2022
豪雨のあと
ゲリラ豪雨と雷が昨日からすごかったですね。
ワンワン達は雷を怖がる子が多いから心配。大丈夫でしたか?
連日湿度が高いから食器キャビネットをさっぱり拭き上げました。中も模様替え。
前よりスッキリしたような・・・
キャビネットの縁が薄茶色にアンティーク加工してあってね、汚れかと思えば加工の色だったりでややこしい。
本はヴァレリーに夢中です。
ヴァレリーって何故だか興奮するの。語りかけてくれる以上の知性が文字の奥に見え、熟考後の結論を明快に放ってくるところが大好き。
自身も詩人である彼は詩人を指して
《多くの詩人は、世界じゅうを歩きまわって熱心にしかも難儀しながら、人間に似た形の岩が偶然見つからないものかと捜している男に似ている。》
と言い、
詩に関しては
《ポエジー以外のものをなんら含まない詩篇 (ポエーム) を築き上げようとしてもそれは不可能だ。
ある一篇が 'ポエジー' だけしか含んでいないとしたら、それは築かれていないわけだ、つまりそれは '詩篇 (ポエーム) ' ではない。》
(上下とも堀口大學訳)
と定義づける。
内容以上に筆者が興味深くて大好きになる。
さて8月になって絶不調な体調なのでもうじきある検査日が早く来ないかなと待ってしまってる。
大丈夫そうな時は検査が面倒に思えるけれど今回は早く受けたい感じ。
夏は苦手なほうだから気候と運動不足のせいくらいなら良いな。
自分はどうでも良いけれどブルゴーニュ君に迷惑をかけずに済ませたいなと思うのです。
lasalledeconcert at 15:22|Permalink│
August 13, 2022
良い夏と写真整理
未整理写真をちょっとだけ整理しつつ・・・
今日は午後ピアノを弾く予定でした。でも待ちきれなくなって午前にはじめた。
シューベルトで開始して、バッハを弾いて、ラヴェルを弾いて、
休憩にモーツアルトの譜面を張り合わせる間にアリス・ドナのアルバムを聴いてた。
貼り終わってクララを弾いた。楽しかった。
グルックで着てたドレスは、色や模様は可愛いのだけど
脱ぎ着がしづらいのと、ボリュームすごくて歩きづらい・・・
すっごく捲り上げないと歩けないという...
それでもこれを購入した時は、ギャザーやゆったりしたドレープを可愛いと思っちゃったのでした。
それが重さとボリューム出過ぎの原因になったのよね。
でもこんな感じの布の重なりは、やっぱり好き。
見てる分には重くないからね・・・
ムービー撮り終わって髪解いちゃったところ。なんだかぐしゃぐしゃ。
譜面棚の中身を半分以下に減らしたのがよくわかる写真。
お部屋ではポール・ヴァレリーの文学論をとても面白く読んでます。すごくお勧めです。
本も読みたいし、お友達とのおしゃべりも沢山で、Lineもレスが追いついてない。zoomも1人待たせちゃってる。
することを少なくしたいけど... ちょっとあふれそうになってるのも良い夏の証拠かも。
lasalledeconcert at 16:01|Permalink│
August 03, 2022
通販商品の開梱
今日はクチュリエをお掃除した。
作業テーブルに掛けてるクロスをはたいたり、使わないお裁縫小物を処分したりの何でもない作業。
終わると注文してた荷物が届いてた。
箱を開ける。中のパッケージを開く。
箱の蓋を止めてるテープに刃をすべらせるのも、パッケージの包みに切れ目を入れるのも普通に鋏だ。
内容物についてるタグを切る。
さて鋏を使う作業が終わった。
とりあえず鋏を引出しに仕舞う。
鋏でなくても、開梱作業でなくても似た癖がある。
お料理中のキッチンツールも同じく使ったらすぐ片付けたがる。
出しっ放しの作業は気にかかってしまう。
余分な物が出ているのが好きじゃないのかな? って自問した。其ういうことでもないみたい。単に物が定位置にあってほしいらしい。
片付け癖じゃなく、定位置に戻したがる癖なのだ。少しだけ違うね。
商品の入ってた箱に紙や緩衝材を仕分けながら入れる。
空箱ごとRCのゴミ置き場に運ぶ準備だ。
まだ商品は全部の梱包を解いてないけれど、この段階で大きな包み紙を先に畳んで入れてしまってから、あとで内側の紙を隙間に入れたいのだ。
新しい商品よりも、梱包材を 'ゴミ置き場という彼らの定位置' にコンパクトに運び、速やかに戻ってくるほうを重要視してる自分が居る。
内側の包みを外す。
あ〜、まだ1個タグがあった。
鋏を出す、タグを切る、仕舞う。
仕舞うのを慌てなければ二度手間にならないと分かってるのに、毎回のようにこうなる。
この時点でまだ届いた商品は見てない。鋏が出てる時間を短くすることと、梱包材を綺麗に廃棄することに集中してる自分を省みた。
包み紙を床に散らかしたまま、何より新商品を早く開けて手にすることを喜ぶ図に憧れるが、自分はそうはならないのだ。
商品が届いて最もテンションの上がる瞬間は、
梱包材を然るべき置き場に出し終え、開封で出た小さな屑を綺麗に拭き上げた時かもしれない。
購入した新商品は天然素材でできた蓋付き収納ケースだ。またもや定位置のための容れ物だ。
予め決めていた小物が収まった。
蓋を閉める。2番目にテンションが上がる瞬間だった。
■じぢ会問題
*感じ悪い人
*自治会ついて
*回覧板について
*ジーサンのやらかし
*アノ話のその後
*万歳! 我が町
*電話と紙
*ジーサンからキター
*好きな悪キャラ
*再犯かよ
*ジーサンの脳味噌
*じぢ話、続き
■ナニガシについて関連リンク
*正直に言えばいいのに
*質問コミュニケーションについて
*イメージと違うについて
*ねえ聞いて、って何なん?
*口が重い話
*高齢ドライバーと新生
*なんて呼んだらいい?
*何故行なったか
*薄める人について
*回答と胡麻菓子について
*自分を縮小するのは他者なのか
*髪型をディスられた嫁
*何を探し選んでるのか?
*飽きのこない物について
*好きな物に囲まれるについて
*コロナ禍のつぶやき
*いいねリクエストのこと
*リップサービスについて
*ついでの頼みについて
*風邪のお見舞いについて
*新機能について
*スーパーでの苦手について
*お年賀と誕生日
*お母様族について
*共有
*お花屋さんについて
*扇子について
*二酸化炭素の話
*アンティーク祭の記録
*スマイル
*誤り
*笑顔について
*うなずきについて
*一人相槌について
*新しいスカートの話
*今日のコーデ?
*黒タイツについて
*CMと女の子について
*劣化地獄の体験談
*セーターを買った話
*美人。どうでもいいお話
*マツエクについて
*後悔と楽しみ
*色の秋
*お菓子の表と裏について
*クナイプ問題
*タオル選びについて
*テレビのお話
*好きな女優さん
*過去作業について
*過去のほんとう
*時間のために
*お初のブログ考
*スマホの拙ブログ考
*顔が壊れる件について
*西太后2つの勘違い
*ソース論
*ソースから実地
*過去のほんとう
*ホームコンサートとか
*タルトタタンの陰に
*ドライフラワーの嘘について
*音楽の本を読んでないお話
*使えない音楽
*本と想像の隙間
*モーツアルト神話
lasalledeconcert at 15:49|Permalink│
July 26, 2022
Mちゃん教えて〜
何年か前のこと。
気がつくと美人なフルーティストといつの間にかFacebookフレンズになってた。
美人だしそれ以上に、心のバランスの良さが表情に現れてる感じを素敵だと思った。
FBフレンズでつながるのに差し支えないばかりか大変光栄だ。
光栄であることは間違いないが、どんな成り行きだったのか全く憶えてない。
プロフィールを見ると関西在住だから何かの演奏会で繋がったのか? 桐朋出身者だから大昔に東京で繋がってたのか?
ミスタップで知らないうちに私の方から友達リクエストを送ってしまったとか? すごい酔っ払って仲良くしゃべってその後スコーンと忘れてるとか? とにかく記憶喪失だ。
普段なら分からなくても支障ない。
何故だか繋がったんだね、で済むことだ。
しかし会話はそうもいかない。
かなり前にFB書込み上でやりとりする機会があった。
はて困った。
タメか? 敬語か?
うーんと迷った。
迷ってタメで返した。
相手との関係がまるで分からない時に「とりあえず敬語」はつまらない。
とりあえず敬語にすると、そこからタメになるまでに時間を要するし、会話を重ねない関係のままなら一生敬語だ。
ここは「とりあえずタメ」にしておいて、もし相手が怒ってきたら 'そっすか、どもサ〜セン' と敬語に変えればいいじゃないか。
んで、タメで書いた。
怒られなかった。
しかし関係は分からないままになった。
あれからまた数年経ったが未だ不明なままになってる。
Mちゃん教えて〜。
そもそも 'ちゃん' 呼ばわりは間違いなのかも。
これも、怒られたら変える方式で。
lasalledeconcert at 16:29|Permalink│
July 22, 2022
ルーティーンの味わい
ルーティーンはあまり多くないほう。
朝起きてきて、一緒に階段を降りてくるブルゴーニュ君がしーに行ったらば、コーヒーメーカーをセットして、ブルゴーニュ君とバスルームへ行くこと。
コーヒーを淹れてる間にシャワーを浴びて
戻ってきたら コーヒーが溢れててギャー・・・って失敗は今のところなくなってる。
コーヒーをピシェに移し、蝶番君と約束した通りサーバーをすぐ洗って戻したらばカップを選ぶ。
たくさんは無くても好きなのばかり。
朝の気分に大事な選択だから真剣に選びます。
普通に濃いコーヒーが飲めないから薄〜いソイのカフェオレです。
薄いのをたっぷり2杯飲むよ。
カップを持ちながら辺りを片手でお掃除したり、配置はこれでいい? って確かめたりも、朝時間によくやってる行動。
季節柄、爽やかなライトグリーンの枝が欲しくなって、お庭でちょっと切って戻ったり。
お庭で摘んだ枝やハーブをさっと洗うザルや籠類は床置きもしてる。
棚というものをあまり好まなくて、 床置きが結構好きだったりするので、ガサッと取り出したい物はこんな感じに置いてます。
コーヒーにソイミルクを注いだり、ドレッシングを少しだけ作ったりするのにはこれ。
我が家に来て15年くらい経つのかな。元々はバターメルターなので小さくて便利なの。
小ささが分かるように手を写したよ。これも左利きにはキビシイ造りではありますが。
*梅シロップと左利き問題
短い時間の数少ないルーティーン。
同じ行動でもまったく同じ景色ではなく
日毎に変わるものの味わいの時間なのかな。
lasalledeconcert at 13:54|Permalink│
July 15, 2022
自信のある朝顔
7月のはじめに蝶番君と朝顔売り場を覗いた。いくつかはお庭にあったが、もう少し買い足したかった。
葉の形がとても可愛い苗を見つけた。
私はどのお花も割と葉っぱで選ぶ。葉色や葉の形を愛せる苗が好きだ。
お花は大好きなのに葉の質感がどうしても好きになれない苗もある。
愛してる筈の異性のちょっとした体の部分が気に入らなくて別れてしまうのは男性より女性に多い。小さなことが気になって愛を失う程度にしか好きではなかったというバロメーターとも言えるじゃないか。
結局のところ、こだわりポイントに付合する相手か、こだわりポイントなんてどうでもいいと思える相手が、どちらかしかないのだろう。
朝顔のほうは全部を好きになった。茎は太く蔓の具合も良くて、見るからに健康そうな可愛らしい顔をしてた。
彼女たちは明るかった。
可愛く若い女の子特有の光を放ってた。
他の朝顔より自分たちは200円ほど高い値がつけられセンターコーナーに集められてるのは当然といった様子だった。
彼女たちは何も警戒してなかった。
愛されて当然って考えの自分自身も警戒してなかった。
たとえそれが浅はかだとしても、その浅はかさがある種の輝きになってると思った。
色を選ぼうとした。まず濃い青のフダが立った苗を手に取った。赤ピンクのお花がついてた。間違いもあるだろうと別のポットを引き寄せた。それもフダとは異なる花色だった。
間違ってるわけじゃなく朝夕で色が変化しやすいタイプかもしれない。
どのポットもフダと色が違ってた。消去法で私たちは花の咲いてない、だから間違いが確実とはいえない紫のフダのポット2つとアイアンの支柱を求めて帰った。
蝶番君と一緒に植え付けた。
植えるとすぐ元気に支柱に巻きついた。
蔓の産毛が濃く、葉は肉厚でふくよかで緑の香がした。
植え傷みもしなかった。翌朝にはもう咲いた。
青とピンクを咲かせた。
やはりフダが違ってたようだが、朝顔たちは「色なんか違っても私たちは十二分に可愛い!」とハキハキ主張して、誇らしそうな笑い声を上げた。
半月近く経ってから紫色も咲かせるようになり、今は3色だ。
何のためのフダだったのかさっぱりわからないが彼女たちは主張通り本当に可愛く、毎日眺めては嬉しくなる。
我が家では彼女たちを「自信のある朝顔」と呼んでる。
lasalledeconcert at 15:01|Permalink│
July 09, 2022
MRIのお掃除って?
今日はお水回りのお掃除を重点的に。
明日お友達が来るのでいつもより力を入れます。
鏡も洗面台も私の年齢と変わらなくて50年以上の選手なんです。
木製の枠部分は重曹で、左下あたりのクスミはセスキで拭き取ります。
どうかな? まだすこし曇りが残ってるな。
仕上げはアルコールのお仕事です。
クスミが残ったらどうしてる? って、毎日鏡ケアをする美容師さんに尋ねてみたの。そうしたらアルコールなんですって。
メザニンの洗面から1枚ドアーを入ったご不浄も念入りに。
最後にポトスのお水を変えました。
あと半月もしたらもっと育ってるかなー?
ついでにバニューもちょこっとお掃除。
こうやって記録をつけようって思わないとやる気がしない日。
でもね自分ちならいいけれど、他人が汚した痕は誰だって気持ちがよくないよね。だから訪ねてくれる人が気分良く使える空間にはしておきたい。
私はよく歯医者さんが気になるの。
うがい薬入りの液体が入った紙コップを取ると、その向こう側のカーブした面に跳ね汚れがある時ってない?
うがいする時は紙コップが無い状態だから、うがい薬を口から吐き出した時の跳ねだよね・・・うーん。
流し口に顔を近づけると頬の真横に汚れた面が来ることになるから気持ち良くない。
お掃除してないんじゃなくて、歯科衛生士さんが立ったまま紙コップを置かれる時には見えない位置なんだよね。
上面はうがい薬が出てくるところが屋根になってるから、上からだと汚れは見えない。そして紙コップを置いちゃうと完全に死角になる。
実際に吐き出し口に顔を向けてこそ至近距離の汚れの気持ち悪さが分かるものだわね...
物理的な目線を患者と同じにしないと見えない盲点は多々あるね。
個人的に汚れがものすごく辛いのはMRI。
MRIの内天井って咳などの飛沫汚れがたまにある。お掃除してくださるかたは実際に横になって奥まで入ってご覧にはならないでしょうから見えないところだけど、こちらは動いてはいけない条件下で数十分間汚れに顔を突き合わせなきゃならない。
具合悪い時はちょっとしたことで気持ち悪くなってしまうから辛くって、お掃除求む! と思った場所でした。
lasalledeconcert at 16:08|Permalink│
July 08, 2022
穴の卵の騒動
今朝トナカイが羽を置いてってくれた。
つい一昨日は金魚が大きな黒い羽をくれたばかりだった。
2つの羽を一緒にピューターの古物に挿して眺めた。
マルシェオピュスで一目惚れして4つ一度に求めたくらい大好きな器。
このところ騒動続きだったから、古い物を愛でる静かな朝が有り難い。
象やトナカイがよく覗きにくる窓辺のテーブルを拭き
テーブル小物も一つ一つ埃取りをしながら散々な今週を振り返った。
あんまり騒動が多かったから何だかおかしみを感じた。
4月に地震で会所が割れて 補修工事をしたばかりだったが、近い所がもう1つ傷んでしまった。
皹や割れが入ると会所の周囲の土が減るのが目印になることを4月に体験してた。水と一緒に土も少しずつ流れ出るためだった。
蟻の巣の道を拡大したように土の中から穴ができる。最初はごく僅か。「穴の卵」なのである。小さい地震だったり年月だったり地盤沈下だったりと犯人は様々だが、何かが「穴の卵」を生みつけてゆく。
見つかって穴の卵を駆除されないように、見つけにくい所に卵を生む。
会所2基目 (会所を一基二基と数えるかどうか知らないが多分...) の今回は、蓋を開けても見えないくらい穴が小さかった。しかし漏れは間違いなくあって修理してもらった。この日曜のことだった。
連続して大枚が飛んでいってしまったなあとガッカリして
ティールームのエアコンをONにしようとすると風が冷たくない。
まだ2年くらいしか経ってないのに何故かガスが抜けてる風だった。また卵だろうか? ガスが漏れる極小の「穴の卵」なのか?
翌日の月曜に2人の作業員さんが、点検含めて5時間近くかけて直してくれた。
使いながらエアコンの様子を見てほしいと言われてるのに、今日金曜までティールームはまだエアコンを入れる機会がなくて確認できてない。
作業終わりに送り出してアンコウを覗くと
お腹に何やら葉書が入ってた。
リコールの文字が見えた。
5月末に買い替えたばかりのロバ はとても快適だが、部品の一部にリコールが出たらしくお知らせの葉書だった。
蝶番君が持ち込んでロバは無事戻った。
これに関しては我が家ではびこった「穴の卵」じゃないけどどこにでも棲息してるんだナ。
ともかく暑いからアイスコーヒーを飲もうと、かまくらを開けた。氷専用引き出しだ。
うちは氷をたくさん使うから氷専用引き出しがほしくて6ドアを選んだ。昨年10月のこと。
以前のかまくらは冷凍室の一部に氷が落ちてくるようになっていて、引き出しが仕切られてるほうが我が家向きだわって常々感じつつ古いかまくらを使ってた。
だから専用引き出しが未だに嬉しくて上機嫌で開ける。
氷がなかった。
引き出しを開けたまま固まってしまった。
あんぐり口をあけたくなった。
自動製氷皿には氷ができてた。氷が完成すると製氷皿をひっくり返すモーターにトラブルが出たようだった。
これも穴の卵のせいか、別のものなのか。
修理とお人の出入りで忙殺された週だった。
日曜から昨日までの5日間に起きたことだった。
穴の卵は見つけた分は駆除したが、まだ他にあるかもしれない。
■夢のお話関連リンク
*夢のお話(25)クッキングマット
*夢のお話(24)デュティユ
*夢のお話(23)バッタ
*夢のお話(22)パイプオルガン
*夢のお話(21)門下生
*夢のお話(20)ハッポウの修正
*夢のお話(19)備え付け
*鼻の穴行動
*夢のお話(18)レシート
*夢のお話(17)いいと思います
*夢のお話(16)雷雨と厩舎
*夢のお話(15)ゲシュタポ
*夢のお話(14)いいじゃない
*追記ミーソプラノ
*夢のお話(13)整理
*夢のお話(12-2)尻
*夢のお話(12-1)伴奏者
*夢のお話(11)天空橋とムービー
*夢のお話(10)初夢2020疑い
*夢のお話(9)ウミガメ
*夢のお話(8)豚, と座・カウント7,8
*夢のお話(7)パンジーのタトゥ
*夢のお話(6)トイレの前後
*夢のお話(5)海老とアンコウ
*夢のお話(4)アジフライ
*夢のお話(3)シトデ
*夢のお話(2)キャンディプールと後悔
*夢のお話(1)ハミルとミンネ
*水の再生
*デュプレの空
*犬
*浜辺の幻の犬
*幻の白い猫
?僕と、変身する蛾
?僕が見たタニシと蛾
*むしアルファ
*二匹の犬
*朽ちた百合
*クロモと百合の抜け殻
*散るモッコウ薔薇
?僕が知ったタマゴ島
*漁港へ
*電気イカ
*吸盤
*2世ちゃんの中の記憶
?僕らの世界は伸び縮みする
*地球と散歩
?僕が聞いた '匂いがする' の歌
?僕が見た増殖
*カップの欠け
*バオバブのこと
*カオスになってるお話
*僕のホームセンター記録
*脚の形
*がるー属と音楽
lasalledeconcert at 16:01|Permalink│
June 07, 2022
写真の断捨離
午前にする家事が好き。
日用の事にひとつ特別なお掃除や整頓を加える。
すると今日生きた分、住まいがひとつ綺麗になり
今日生きたから、自分のこれまでをひとつ整理できる。
今朝は半端なまま残してしまってたプリント写真の整理を済ませると決めてた。
2001年から2006年の日本帰国での写真が幾らか残ってた。
減らす作業をすっとばして全部棄ててしまって良いものばかり。
それなのに一応ザッと見て、そのイベント内の1,2枚を一応取り置いたりした物もあった。
「一応」って何? と自問した。
置いてたからといって将来見返すことはないのに。
見返すとすれば、そのファイルを完全に棄て去る日に中身の確認がてら覗くだけだろう。
そして、そうしようと決める数年後に私は「2022年頃に整理した筈なのに、こんなものをわざわざとっておいたのか」と思うだろう。
とっておくのは「そう思うため」だと言える。
今はゴミにすることに躊躇があるから、未来に 'こんなもの' と思うのを待ってるんだろう。
惜しみながら手放すより、不要だと邪魔に思って棄てたいのかもしれない。そうすれば痛みを伴わずに棄てられるからか。
私たちは無痛で破棄するためにいちいち時間をかけて段階を踏むんだろうか? 痛まないことはそんなに大事なのか? わからない。
特に好きでもなかったピリオドの写真達は整理がてら目にしても心躍るものはなく、機械的に拾い出していった。
写真には失われたものばかり写ってた。
何かに笑ってる写真を見た。ああ楽しかったんだな、と思うことはできなかった。今それと同じ出来事に出会っても面白いと思うことはないだろう、といつもの如くの感想を持った。
笑顔の写真なんて残っても笑顔の事由に共感できなければ笑顔の意味はなくなる。チッ! って感じでゴミ袋に放り込む。そんな繰り返しで楽しい作業でもなかった。
数枚紛れてたブルゴーニュ君1世の写真には心和み、別のファイルに大事に仕舞った。
■断捨離関連リンク
*屋根裏の心の整理
*物のお別れと未来
*ゆっくり物を減らす途中
*コートとボタン
*くたっとした布たち
*眠る物たち
*なきもの
*古い本にさよなら
*ビロードのワンピース
*お野菜の呟き
*古い鍵たち
*寂しくない断捨離
*時間のために
*室温とカナッペ
*今日の断捨離とお掃除記録
*お掃除とかお洗濯とか
*ラックとスカスカの収納
*2つのゴミ
*新入りと断捨離
*ムービーと本箱
*クチュリエ改造計画
*ガラケーと思い出整理
紙もの
*断捨離と中也のデッサン
*落書きとメモ
*バッハ然り
*変な癖の断捨離
*キッチン施工中
*タルトを焼きながら
楽譜
*青春と楽譜の棚
*紙の運命
lasalledeconcert at 16:04|Permalink│
June 06, 2022
シャボン玉とボタンつけ
お陰様で気胸は快復しました。
でも気象病は益々酷く、昨日から続いた雨で気圧負けしてる。
ゆっくり目に起きて、ブルゴーニュ君のお薬をもらいに行き
朝ごはんに昨日焼いたタルトを食べる暴挙に出て満足してからクチュリエをお掃除した。
ずきずきする頭を抱えながらクチュリエへ行くと
ボタンつけをしてないブラウスがあるのを思い出し、針と糸を手に取った。
いつもの着心地の良い白いコットンで軽いつくりのブラウス。
お洋服を取っ替え引っ換えするのが好きじゃなくて
毎日おんなじようなデザインでおんなじような格好をしてるのが落ち着くのだ。
欲しいとすれば、クロード・モネの "木馬に乗るジャン・モネ" のような、やさしいベージュのサロペットかジャンパースカート。
1枚あると白ブラウスに合うでしょうねと思うが、わざわざ探しに出かけるほどの気力はない。
フランス絵画といえば昨夜大好きなジャン・シメオン・シャルダンの項目を図録で読んでた。
図録は重いからソファに横向きに座る寛いだポジションを取り、すこし膝を立てたところに乗せて見るのが常だ。立てた膝下の隙間にブルゴーニュ君が入り込んで、得意そうに見上げてくる。
図録ページは昨年11月に大阪市立美術館で観たメトロポリタン展に展示のあった "シャボン玉" のところ。
17世紀オランダ絵画ではシャボン玉は人が必ず死ぬ運命と暗示するモチーフとして描かれることが多かったと文が添えてあった。虚栄画ほか、様々な性格が含まれるこの絵はおいておき
なんらかの象徴的モチーフを暮らしに取り入れてみたら楽しそうじゃないか? と思い始めた。
クチュリエにメルスリー用品のミニチュアを飾り、うさぎ小屋にうさぎモチーフを置き、ってだけに留まっていたけれど暮らしの彩をもうすこし発展させてみたらどうだろう...
考えてみよう。
低気圧が去ったら。
■シェフェール関連リンク
*音楽美術授業つまらない
*光と美術と電車車両
*美術のガクシュー
*癒しチャレンジ動画2
*ドビュッシーと動画と物体のテクスチュア
■美術館訪問記録関連リンク
*病中病後の美術館
*音楽に絵はマスト
*フランス絵画観てきたヨ
*恋人と変わる女と思い出
*器と天婦羅
*7月に観た美術館
*国立国際美術館へ
*知能指数問題
*バンクシー
*リヒテンシュタイン展
*限界とアンチとイサク
*蛮風もいいね
*メトロポリタン美術館展
*橋を渡って美術展
*マジョレルの影
*ベルエポックはいいなぁ
■好きな絵の呟き
*リード楽器とバニュー
*リード楽器追記
*イラスト2種
*好きなものがたくさん
*ナビ派とバッハの日
*牛ぎの話
*ロゼワインとパテル
■ちいさな見誤り関連リンク
*見逃してください
*2つのブルー
*田んぼの側の岸
*夕日の田んぼ
*風景の中の絵
lasalledeconcert at 15:29|Permalink│
May 11, 2022
お休みの日は白紙
冴えない1日の始まりだった。
朝方から降り始めた雨で、気圧負けしていたばかりか気胸の痛みもすこし増してた。
夫がお休みの日にブルゴーニュ君とドッグランへ行こうねと言ってたらばその日も雨になりそうと分かった。
雨が上がれば開けるランもあれば、運動場が濡れていたら休業にする施設もある。お電話で予め問い合わせておこうとかけてみた。
その曜日はそもそも定休日に当たると知った。
それでは時々お邪魔する近場のランのほうへ同様のお尋ねをしておこうとかけた。するとそのランも同じ曜日が定休になってると知らされた。
何となくぼんやりしてしまった。
大した事じゃあないのに途方にくれてお庭に出た。
ブルゴーニュ君と家族で1日遊ぶ予定の候補2つが消されてしまい、次を考えるエネルギーにも満ちてもいなかった。
息苦しいのが続いてるせいもあり、疲れ気味なんだと思う。
考えるのをやめてブルゴーニュ君と小さなお庭を巡った。
私の頭は、直近の計画なんていう現実的でカッチリとした事を考えつくのにまるで向いてない。なにならば向いてるのかと問われたら無いですと答えるしかあるまいが、たとえば
このグリーンの琺瑯容器は鶏と仲良くなりたいと心から思ってる割に、鶏のほうは容器を意識にも入れてないという事やら、
気の毒な琺瑯容器はこの事実をどのように受け止めてるだろう? って事ならば、長い時間考えていられる。
そんな言い訳のようなことを思いながら、ピッチャーに草花を活けてガーデンテーブルに飾った。
すこしの間アルフレッド・ドミュッセ "Les Nuits" 4編 --- "五月の夜" (1835) "十二月の夜" (1835) "八月の夜"(1836) "十月の夜" (1837) --- の連続した詩
(連詩と説明されたりもするけれど、日本詩歌の感覚では共同詩の意味合いが強くなってしまい、連詩が正しい表現かわからないの。敢えて「連続した詩」と記します。)
をお庭で読んだ。
舌の上で転がすように詩を味わい終えても、お休みの日の計画は白紙のままだった。
lasalledeconcert at 16:54|Permalink│
May 02, 2022
散るモッコウ薔薇
ミュゲの日。
毎年書いてるかな... 私にとって5月2日の今日がミュゲの日。
昨日お菓子が上手くできて、調子に乗ってマドレーヌをコートしてみた。
お初で分量が分からなくて、裏側から見るとシェルを巻き込むくらいコートがはみ出してるの。おもて面はそれなりで、初めてにしてはまぁまぁ満足。
うさぎ屋や、いちごイチジク (うさぎ屋お菓子部門) の作業をしてるコンロ周りは今此うなってます。
昨日お菓子型移動に連動して お鍋も収納場所を一部変えたの。
よく使う小鍋を1つだけレンジフードに吊るしてみた。
結構気に入った図。しばらくこうしておこう。
遅く咲いたモッコウ薔薇は、雨風を幾度か受けてだいぶ散ってしまった。
他より遅く花開いて他より早く散る。
タイミングで、偶然の条件で、人にも此んな事があるよね。
だけど草木は花咲く事が最も大きな役割なのじゃあない。
花弁を落とした後もこの木はモッコウ薔薇なのだ。
葉の1枚、根の1本、この木はモッコウ薔薇だ。
其れにこの小さな木が、いつ何どき幸せかなんて私たちには分からない。
花をつけてる時が木の幸せだなんて誰に言えるだろう。花を見せてもらえる私たちが幸せだから、木もそうに違いないと思いたいだけなのだ。
でも本当はちがう。
多分ね。
薔薇本人は散りかけの姿を愛してるかもしれない。
モッコウ薔薇の世界ではそれが美しさの基準で、それがモードで、それがお洒落なのかも?
私たちは何も知らないのだ。
lasalledeconcert at 15:50|Permalink│
April 17, 2022
心地よい疲れ
大好きなライスフラワーの蕾が淡いピンクに染まり始めた。
昨日と打って変わって良いお天気。
ブルゴーニュ君と私は疲れでダランとなってます。
この一週間は随分バタバタしたの。
月曜の病院に始まり、毎日次々に急な出来事が起きてました。
お風呂を流すと何故かカーポートで水音がする事件まで。
大至急ハヤブサ君の工務店にお願いして調べてもらったらば、排水会所が割れたせいと判った。おそらく今月の地震で。
そんな工事やら何やらで休まらないまま、この週さえ乗り切ればあとはゆっくりした時間が持てるのだと騙し騙し動いて
昨日のミニミニ女子会でゆったりおしゃべりして休む時間となりました。
作ると言ってたサラダ はこのように盛り盛りに。
レタス、ラディッシュの上に前夜に作っておいたポテサラをたっぷり乗せたの。
彼女が到着してから薄切りの茄子を焼いて熱々で上に乗せ、サラダケールもサッと火を通してこんもり盛り付け。
ハーブはセルフィーユをたっぷりに、三つ葉、イタリアンパセリ、パセリも一緒に。
サラダのあとはアップルケーキを食べてハーブティーを飲み、ホ〜っとする時間になりました。
そうしてオフモードになった途端に疲れがどっときたみたい。優しい春の光のせいか、心地よい疲れに感じます。
今夕は、近場をブルゴーニュ君とゆっくり冒険してピアノを弾くだけにするつもり。
lasalledeconcert at 15:50|Permalink│
April 02, 2022
人の呟き
須磨へお花を見に出かけた昨日よりもいいお天気。
心地よく怠いような疲れを僅かに残した午後、
拭き掃除をしてアイビーを活け替えた。
ワインクーラーに投げ入れ風に飾ってる本の埃を拭き、
ルソー "孤独な散歩者の夢想" を一旦本棚に仕舞うことにした。
傍にあるとこればかり読んでしまって他が読めなくなる。自分からこの本を取り上げてやらなきゃ、暇さえあればページを開いてしまうのだ。
私、人のつぶやきが好きだなあって思った。
最も愛する文学の上位2つはルソーのこれと、プルースト "失われた時を求めて" なのだ。どちらも長大な「つぶやき」だ。
ストーリーテーラーじゃない。ある意味、展開もしない。
言ってみればつぶやきなのだ。
語りたいことを定めるでもなく、語りたいまま書きつけたような記述に惹かれる。
つぶやきを読むうち、つぶやき主の人間像が定まった気になる。
現れた像と次の考えには辻褄が合ったり合わなかったりする。
しかしそれは書き手側の辻褄じゃあなくって、これまでを読んで理解した気になってる自分の頭脳との齟齬に過ぎない。
そうした自覚を促されるところも楽しい。
明日の神戸は雨ですって。あと1回ブルゴーニュ君をお花見に連れて行ってあげたいなあ。雨のあとお花は残っているかしら・・・
lasalledeconcert at 15:55|Permalink│
March 15, 2022
二匹の犬
ブルゴーニュ君2世ちゃんを見て、我が家には犬が二匹住んでるか問うた人が昨日で4人になった。
4人目はすぐ側の施設職員さんだった。
2世ちゃんが来てくれてから4年半。
二匹と思ってる人が4人というのは多い数字だと思う。
二匹目が先代ブルゴーニュ君の幽霊ちゃんならどんなに楽しいでしょう。でも残念ながら其ういったことではなさそうだ。
3人目は通りすがりの男性だった。
門にちょっこりと顎を乗せて見ているごく小さい犬が居た筈と仰った。
2世ちゃんは成犬になってから来た中型犬だから「ごく小さい犬」には当たらない。道から見えるアプローチやカーポートに2世ちゃんを一人で居させるような危険を冒した瞬間も無い。
男性が仰るその子は、漆黒の毛で大柄な1世君の特徴とも遠過ぎる。
どういうことかしら? と蝶番君に話した。
4人は何を見て二匹の犬と思ったのかしら。
2世ちゃんを慕ってるお友達ワンコが時々入り込んでお庭やカーポートで我が家の如く振る舞ってる説を蝶番君が想像力豊かに話したが、2世ちゃんに真っ白い小さなお友達は居ないのだ。
話し合ううち我が家には本当にもう一匹居るのかもしれないとなった。
例えばそれはパピー好きの2世ちゃんの空想が生み出した、彼女が育ててる仔。
野犬ちゃんだった頃に何度も出産した筈の仔犬たちは、ブルゴーニュ君が保健所に捕らえられた時には一匹も居なくなってた。
自分の食べる物も飲み水もなかったブルゴーニュ君だから、仔犬達も飢えたり襲われたりで亡くなってしまってるだろう。
昔お腹から出てきた小さな仔犬を懐かしんで
毎日のブラッシングでとれた自分の毛玉が
あの小さな仔のように動き出さないかと眺めるブルゴーニュ君の空想が、小さな犬の形となったなら可愛らしいな。
公園に来てるニャーも、お庭に降りてくるトナカイも
自分より小さな生き物が大好きなブルゴーニュ君。
彼女の頭の中には彼女の後を追う小さい犬が居るのかな?
5人目の目撃者は現れるでしょうか。
■夢のお話関連リンク
*夢のお話(25)クッキングマット
*夢のお話(24)デュティユ
*夢のお話(23)バッタ
*夢のお話(22)パイプオルガン
*夢のお話(21)門下生
*夢のお話(20)ハッポウの修正
*夢のお話(19)備え付け
*鼻の穴行動
*夢のお話(18)レシート
*夢のお話(17)いいと思います
*夢のお話(16)雷雨と厩舎
*夢のお話(15)ゲシュタポ
*夢のお話(14)いいじゃない
*追記ミーソプラノ
*夢のお話(13)整理
*夢のお話(12-2)尻
*夢のお話(12-1)伴奏者
*夢のお話(11)天空橋とムービー
*夢のお話(10)初夢2020疑い
*夢のお話(9)ウミガメ
*夢のお話(8)豚, と座・カウント7,8
*夢のお話(7)パンジーのタトゥ
*夢のお話(6)トイレの前後
*夢のお話(5)海老とアンコウ
*夢のお話(4)アジフライ
*夢のお話(3)シトデ
*夢のお話(2)キャンディプールと後悔
*夢のお話(1)ハミルとミンネ
*水の再生
*デュプレの空
*犬
*浜辺の幻の犬
*幻の白い猫
?僕と、変身する蛾
?僕が見たタニシと蛾
*むしアルファ
?僕が知ったタマゴ島
*漁港へ
*電気イカ
*吸盤
*2世ちゃんの中の記憶
?僕らの世界は伸び縮みする
*地球と散歩
?僕が聞いた '匂いがする' の歌
?僕が見た増殖
*カップの欠け
*バオバブのこと
*カオスになってるお話
*僕のホームセンター記録
*脚の形
*がるー属と音楽
lasalledeconcert at 16:16|Permalink│
March 08, 2022
幸福とスケジュール
スケジュールノートにお花の種を挟んでる。
これは3月に植えるものとして挟んでた。
何の種か分かる? ビーツの種なんです。赤いビーツの種が綺麗な青紫色をしてるなんて知らなかった。
番いのトナカイの日々のスケジュールは、午後に我が家の小さなテラスに仲良く何かつまみに来る事。
すぐ傍でブルゴーニュ君が見守ります。
レッドドラゴンよりさっぱりしたホワイトドラゴンを買い求め、ブルゴーニュ君と食べる。
届いた楽譜を眺めながら。
それから繰り返し繰り返し繰り返し読むルソー "孤独な散歩者の夢想" のページをまた捲った。
私は随分長い間、以下のような感覚を味ってた。
《過去を想起する必要もなく、未来に蚕食する必要もない状態、魂にとって時間が無に等しい状態、現在が永久に持続しつつ、しかもその持続を標示することなく、何らその持続の痕跡も止(とど)めることなく、
欠乏感も享有感もなく、苦楽の感覚、欲望危懼の感覚もなく、ただあるのは、われわれの存在しているという感覚だけ、そして、この感覚が全存在を満たしうるような状態がつづくかぎり、そこに見いだされるものこそ、幸福と呼ばれうるのである。
それは、人々が現世の快楽の中に見いだす幸福のような、不完全で、貧弱で、相対的な幸福ではなく、充実した、完璧の、満ちあふれた幸福である。
それは、魂がいっぱいにしてもらう必要を感ずるような空隙を、その中に一つだに残していない幸福である。
僕はサン・ピエール島で、孤独な夢想にふけりつつ、しばしばこのような状態にあったのである。波のまにまに流されながら、小舟の中に寝ころび、あるいは、潮騒の湖岸に坐り、またあるいは、美しい大河や、せせらぎの呟く渓流のほとりに坐って。》
(青柳瑞穂様訳)
'第五の散歩' のこの文のような感覚を。
実際にそれを幸福と断じるか否かは別にして、ルソーが述べるような心地・心持ちで過ごした。
明日も同じ心地・心持ちを味わうことを望んだ事実をもってして '幸福' と断じなければならないなら、そうしても良かろうと思う。積極的に賛成ではなくても幸福の一部には違いないと思ってる。
今ラモーのクラヴサン曲 "エンハーモニック" が流れてるが、この曲を好きは好きとして、しかしラモーの中で特別な位置において愛してるかというと分からない。
それでも明日も聴きたいし、きっと聴くだろうと知っている。
それを指して 'この曲を愛してる' と言うことはできるかもしれない。
... といった構造で、幾つかの季節の間味わってた淡い幸福感だった。
しかし変わってゆく季節のように、その幸福感もその味わい方も今変化しつつあるように思える。
変われば、心にこんな季節があったのを忘れてしまうだろうから書き留めました。気持ちがどんなスケジュールで動くか観察しています。
■幸せのお話関連リンク
*幸せな時間
*寒いです
*お出かけの足跡
?僕が見た2世の心
*映画DVD
*しあわせのクエッション
*ちいさな家庭
*幸福 -- 家庭
*幸福 -- 重なり
*四季
*幸福 -- 冬準備
*幸福 -- 一致
*ある一日
*雨ふりの日
*幸福 -- 時
*幸福 -- 交感
*幸福 -- お花
lasalledeconcert at 16:08|Permalink│
March 05, 2022
ブルゴーニュ君 心配
ブルゴーニュ君の体調が良くなくて、困ってる数日なの。
放浪生活をしてた頃に体を傷めてるせいも大きく
元々アレルギー体質でもあります。
うちに来てから随分改善されたし、お薬も状態に合わせて飲んでいて、それでもアレルギーコントロールって難しいものね。
写真をご覧になってお分かりのかたもいらっしゃると思いますが、時々目の縁が赤っぽくなってたりするのはアレルギーが出かかってる時。
粘膜が赤くなる状態が一週間も続く時もあって可哀想なの。
食事に注意して無添加の食材にし、
お野菜は減農薬や無農薬を選んで
なるべく体に優しいものをと心がけてます。
野良っこの頃はヒドイものしか食べられずに
今の体質になってしまったんだと思うから。
完治はできなくても本人が辛くないよう緩和してゆきながら
ちょっとでも楽しい時間を持ってくれますようにって
いつもいつも願ってて
だからブルゴーニュ君が調子良くないと何も手につかないほど心配です。
先日からはね脚を気にする仕草が多く、活発さを欠いてたの・・・
お散歩途中で帰りたがるようになっちゃって。
足を気にしてる風に見えるけど、触っても痛がったりしないし
定期的にお爪切りに行く病院でも異常なし。
原因不明で困ってた。
ここ数日のことなんです。
筋力低下なら頑張って歩いて鍛えたほうが将来的に吉だし
痛みがあるなら休んだほうが良いし。
それを相談するうち、やはり筋力低下から内臓への影響が怖いから少し頑張って普段に近いくらい歩いてみますかと先生のアドバイスもあり、試しました。
でも途中でどうしても歩きたくない様子を見せ始め、
その時はやはり足に痛みが出たかと思ったけれど
様子を見ると、手足の問題より体調自体が悪そうで。
すぐ引き返したけれど帰ってもご飯を食べずにおやすみばかりしてて...
不安で2度も病院に電話して、いつでも駆けつけられる状態を確保しながら、例の配線関連のややこしい話の応対でした。
今は落ち着いてます。自分では動こうとしないのでそっと休ませ見守ってるところ。
lasalledeconcert at 18:17|Permalink│
March 01, 2022
小さいモノ
ブログ写真を見てお友達が気に入ってくれたクマさん。
割と仲良くしてた男友達がパリのアンティークショップで買ってくれたんだったかな。
とはいえ下町で物価の高くないベルヴィル (ピアフが過ごした町ネ! ) のお店だったから、そう高くなかった筈。
クマさんに小さな石のステージを上げました。
この石は小学生の時にアメリカから連れて帰ったもの。
石なのに消しゴムみたいな質感が珍しくて大事にしてた。
キッチンの棚にも小さい子が。
こちらも小学生くらいから居る子です。
最近よくパンを焼いてて、うさぎ屋のパン部門パンダ屋を名乗ってるからパンダのお人形を持ってきた。
小さい物や細かな作業が前より好きになってきて
老眼は進んでるのに何故? と自分でも疑問に思いつつ
キッチンでチマチマやりました。
先週焼いた日 よりも若干硬さを変えました。
先日といい、この写真といい、オーブンシートの上の配置がぐちゃぐちゃ。
柔らかい生地のクッキーを焼かれるお方はお分かりですよね・・・ 場所を移すと生地がダレたり伸びたり形が崩れたりしちゃうから、もう落下した所で焼くしかない! みたいな状況なの。
それにしても大分暴れてるね。
ペーストを広げるのも生地を傷つけないよう一苦労でしたが、下手な割に達成感あり◎
体調整えるのが難しくって大きな疲労感が取れない数日でしたが、うさぎ小屋での楽しい作業で気分は元気になれました。
オーブンの余熱の間、ノルマンディー出身の詩人ルミー・ド・グールモンの詩を味わった。
詩中にある '鳩林檎' って何? と思いググったけれどヒットしなかった。堀口大學先生のことだから、当て嵌る物がなければ直訳かなと推測し 'pigeons pomme' と検索窓に入れてみたらば円錐形であると注のついた林檎が出てきた。
こちらのページ。イラストも可愛いネ。
今度林檎のお菓子を焼いたらば LES PIGEONNETS から派生した名をつけたくなった。
lasalledeconcert at 16:09|Permalink│
February 11, 2022
ある一日
桜餡の八橋らしい。
イカリさんで見つけてお初に食べた。
お皿は萬古焼の大好きな窯元で焼かれたもの。
ざらりとした手触りがする。
お茶は香りがいい枇杷の葉茶。
好みの感じに自分で焙煎しました。
葉の裏側の毛羽を刮げ落とす作業をお庭で済ませ、よく洗って干して焙煎。
聞けば面倒なようでいて、テラスで音楽をかけて作業すればあっという間です。
お茶飲みながらページを捲ったのは、愛するエリュアールとブルトン (後者が先に書くべき存在と認知してますが、好みでゆくとこの順序に...) の共書でした♪
今回は服部伸六様の訳です。今まで目を通した数少ない中では最も言葉が素直で、だからこそ詩の生命を壊さずにしっくり馴染む好きな訳でした。
出版にブルトンが関わった、ロートレアモンのマルドロールの
*マルドロールの味わい
*ハンバーガーと本
一種気のちがった風を味わったあとには緩やかな洒落気と明るみに安堵感を抱く。
タピオカちゃんとメールを交わし、クイニーアマンちゃんとzoomでしゃべる間、ブルゴーニュ君はこんな格好でゴ〜ロゴロ。
この愛しい子は
お昼寝から覚め寝ぼけた眼でzoom参加して
ルマレやローズ階段を滑らせる鯨と戯れ
おやつをねだり
クッションの上で食べ
お粉がついたお口を拭いてもらい
これからドビュッシーを聞こうとしてる。
lasalledeconcert at 17:59|Permalink│
February 10, 2022
特別は何?
動きたい気持ちでいっぱいなのに体調不良で残念な日。
目眩で多くの時間を寝込んでしまった。
唯一お外へ出たのは、うさぎ小屋作業のあとにジュラ機に野菜屑を出しに行ったのみ。
ルマレのソファで体を半分倒して
先日 珍しい色の貝殻 って書いたことを思った。
笠のついたドングリや、こんな風に葉を残したお蜜柑も
何でもないのに「他の個体にないものを持ってる」だけで
特別だと思い込む。
木に成ってる限り全てのドングリには殻斗と呼ばれる笠のようなものがあって
多くのお蜜柑には枝に付いたすぐ側まで葉が迫っているのに
実を落としたのちの僅かな期間、たまたま笠をまたは葉を保ってやってきた個体を特別視する。
まるで他の個体には、笠や葉が無かったかのような扱いで。
箱詰めされる直前まで葉がついてた個体も、
ブルゴーニュ君と拾いに行く前夜に野生動物に踏まれて笠が外れた個体も、
どちらも個として見ようとせず
今笠のあるもの、今葉を持ったものだけ大事に感じてるなんて。
そして特別視した葉だのに、皮を剥く時には邪魔にして
引っ張って外してしまう。
人間が思い込む「特別」ってくだらないなとか
それでも「特別に見える貝殻」を選んで拾おうとするのは何故だろうとか
些細な事を考えて寝ていました。
ブルゴーニュ君にも特別のお気に入りオモチャがあるみたい。
でも君が並べてるハンドタオルはオモチャじゃないよ・・・
lasalledeconcert at 18:13|Permalink│
February 07, 2022
小さな感動
前のティータイム写真です。
今年はヒヤシンスを植えるのを忘れてて
気づいた時にはとっくに時期を過ぎてた...
もうダメかなと諦め半分でネット記事を見たらば
遅くなってもギリ咲かせることができそうで。
昨年掘り起こした球根はパスタが入ってた袋で休ませてたの。
写真の白い袋。
袋の窓から中が見えるから植え忘れないわねって甘く考えてた。
ブルゴーニュ君とお庭に出て、花壇をハンディサイズの小さい備中鍬 (フォークみたいなやつネ) で軽く耕して袋の口を開けました。
そうしたらね、艶々したグリーンの芽がしっかりと出てて
新しく生えた真っ白な根っこもよく伸びてたの。
もしかすると珍しいことじゃあないのかもしれないけれど
私には思いもかけないことで、驚き感動してしまった。
見えないところで芽と根を出して、土とお水と太陽を待ちながら育ってたなんて。袋に入れっぱで忘れ去ってたことを深く反省しました。
夜はモーツアルト周りの本をパラパラと。
彼の家族の肖像、仕事場の風景、上演の様子、舞台装置... 絵画として素晴らしいものは殆ど無いかもしれないけれど18世紀が切り取られててとても楽しく読み耽りました。
lasalledeconcert at 16:09|Permalink│
December 27, 2021
劣化地獄の体験談
つい先刻、地獄を体験した。
近くで用があって久々に簡単なメイクをしたが
1時間ばかりで帰宅するとすぐに顔を洗った。
元から得意じゃなかったメイクは、し慣れないと尚更違和感が増して早く素肌になりたくなる。
それからぶかっとした寝巻きのようなホームウエアに着替えた。我ながら鏡から目を逸らしたくなる出達だった。
帰宅時にカーポートの鉢が乾いてるのを見たから、陽のあるうちに手早くお水遣りをしようと思った。
一昨日から氷点下のような気温だから、もこもこと着込んだ酷い出達の上に、夫の厚手の上着も重ねた。
被ってたベレー帽を取った時に髪がざんばらになったが、自宅敷地内で水遣りするのに髪がどんな山賊状態でも別に構わなかった。
バケツにお水を入れてるとカーポートゲート辺りにお人の気配がした。自分があまりすごい格好なので見られたくなくてハンギングポールに隠れるようにして満水を待った。しかし外の人影は動かない。
ちらと見ると年配の女性だった。
何か見ておられるんだなと思い、目を合わせないまま軽い会釈だけしてお水遣りを続けた。
「よく此処を通って、お庭のアイディアを頂いてるんですよ。」と婦人は話しかけられた。
「へえ、こうして飾るといいのね...」「こうやって纏めるのね」などと呟かれたりして、うちなんかのいい加減なカーポートでも楽しんでいただけて何よりだった。
それから「ガーデニングのこういったお仕事ですか?」と尋ねられた。
ざんばら髪のものすごい格好を見られるのは恥ずかしく思いつつも、ここまでは一応まともに応対できた。しかし。
「この辺りに落合桜さんって方がお住まいだったの、ご存知?」と聞かれた。
なんとしたことか 'いいえ。' と答えてしまった。
何が 'いいえ' なのか分からない。分からないけど気がついたら 'いいえ' と言ってしまってた。
彼女の中の落合さん像に [地獄の劣化 + ノーメイク] に加えて [着膨れ + 夫の上着 + ざんばら髪 (x1.2帽子の静電気) ] で包んだ姿を刻むのは誰の得にもならないと思ったんだろうか?
それで話が終わればそそくさと家の中へ逃げれば良かったが「そうなんですか...。ご存知ないですか...。」とがっかりしたご様子になってしまわれた。
続けて「ピアノの演奏会をされててね、私何回も聞きに行ったことがあるんです。」と言ってこられた。「ご存知ないですか? 落合さんて方。」とまた聞かれた。
もう収拾がつかない。
2度目に聞かれて、あ、ほんとは知ってました、という答えもおかしかろう。
仕方ないので、2度目も同じ答えをするしかなくなった。'知らないです' と。
いくら地獄のような劣化をしてるとはいえ、目の前で聞かれたらなかなかショックだ。せめてご親戚ですか? くらいなら... と一瞬思ったが、そう聞かれたとて 'はい親戚です' ってな嘘も言いづらかったろう。
「そうですか・・・聞いたこともないです? 落合桜さんて。」なかなか食い下がって3回目だが、今更思い出しましたと言える可能性も残されてない。黙って首を横に振った。
がっかりされながら「こちらにお住まいなんですか?」と問われた。
[この辺りに住んでた落合さんが転居されたあとに来た人は、前に住んでた人のことは知らないだろうか? ] という疑問の元に問われた感じがした。
どうにもこうにも収拾がつかなくなってしまい
ここに住んでるのかとの質問に何故かまた 'いいえ' と言ってしまった。
雪だるま式の嘘ってこうやって膨れ上がるのねと思った。
[此処に住んでないのに水遣りをしてる + 前に近くに居た人の事は知らない] の辻褄だけは合わせようと咄嗟に 'あ、私は水遣りに来てるだけで' と口走った。
そして 'では' と失礼して情けない気分でバケツのほうに戻った。婦人は丁寧に「どうもお手を止めさせてしまって。」とにこやかに挨拶された。
ガーデニング好きで音楽好きのかただったのになあ。お友達になる機会を失ってしまったんだなあ。
劣化地獄の中でわけの分からない嘘を重ねてしまった日。
lasalledeconcert at 16:18|Permalink│
December 25, 2021
静かなクリスマス
オーブンが止まるまでの数分に、あとすこしで読了するサルトルをシンク前で開いた。
近頃 映画を流しながらのうさぎ小屋作業が多く 本を持ち込むことが減ってた。
ページを開いて立てかけて、目を通したり考えたりしながら
使ったお道具を洗い、間も無く読み終えた。
本を閉じてテーブルに置き
洗ったものを拭き上げて完全に蒸発するまでしばし休ませ
水撥ねやカラン周りを拭き取り
天板を出す準備にオーブンミトンを取り出して残り時間を確かめた。
あと9秒。
流れをもってスムーズに、取り決めた段取りで事が運んだのを心から好ましく感じながら慎重に取り出して
割と最近新入りしたケーキクーラーに乗せた。
ふっくらしたグリーンの大きな梅は数日前のおやつ。
今日は昨日の残りのクッキーと、新しくタルトを焼いた。
本番前の夫に写真を送ると嬉しそうな返信がきた。
手順動画も撮ってるからブルゴーニュ君のムービーにしたいな。
こんな静かな午後。これからブルゴーニュ君をお供にロベールを弾くのです。
lasalledeconcert at 15:10|Permalink│
December 18, 2021
散漫なとき
動いてもないのに身体が疲れて疲れて仕方ない。
散漫な思索しかできないと自分を大嫌いになる。
それからバアAの顔を思い出す。
あのバアA は電車の向かい側の人間の憎しみを掻き立てるほど 'あれ' で騒いでいながら、バアA自身はそんな自分を嫌いにはならないだろうことに更なる嫌悪を重ねた。
散漫なものを見せられるのが嫌いなのだと自覚する。
不可抗力で散漫な図を見なければならなくなることが苦手の一つだ。
だから緻密なジャンケレヴィチが誰より好きなんだと思う。
バアAの可笑しくもないのに笑う大きな声が追いかけてくるようで、苦手と感じないものの中に逃げたくなりエリュアールを手に取った。
ページを捲りながら、バアAが可笑しくもないのにガヒガヒ笑うのも厭だがミセス・ハッポウが楽しくもないのにニッコリして見せるほうがゾッとするなと無意識に考えた。厭な人物のイメージを膨らませ過ぎて疲れてきた。
エリュアールを開いたのは、せんに サティに詩がほしくなる と感じた例えを探してみたかったからだが簡単には見つからない。
読んでるうちに今日の興味はエリュアール詩とコラボレーションになっているマックス・エルンストの挿絵のほうへ移ってそちらも熱心に見始めた。
詩はやはり今日も翻訳が合わなくて没頭できなくなってきたので、紅茶を入れに行った。
いくら何でもこの訳は一体... 大丈夫なのか?! と訳者さんの心配をしてしまうほどだ。気になり過ぎて折角入れた熱い紅茶を脇へやり人物を検索してみたがよく分からなかった。
散漫な行動で1時間近くも費やし
奇妙な翻訳に惑わされて詩を探す意欲を欠いてしまう弱い自分を発見しただけだった。
諦めて本を戻しに行った。仕舞おうとして、別の訳も持っていたのを思い出して開いた。夢中になり、自分の家の本棚の前で30分も立ち読みしてしまった。
そうする間にルマレのソファ前の紅茶は冷めてしまった。
散漫だ。
私ももれなくバアAになるのだ。
その時には今もっている自己嫌悪を捨て去るのだろう。
lasalledeconcert at 17:06|Permalink│
December 15, 2021
眩しい冬の午後
種芋の芽出しをしてるところ。あと2週間弱したら植えてみます。
秋植え春植えそれぞれやり方があるのでしょうね。私はあまり知らなくて。
今のように気候気温の変化が激しいと従来の方法を守るばかりが良しとも思えず、ナンチャッテな植え方。
体調が悪くなって3日目。気分の悪さを忘れようと先日美術館で求めた図録を楽しみました。
サンサイドから象が行き来する姿が見えた。
窓に近いところに置いたガーデンテーブルに、ちょっとしたお粉を置くのを食べにくるの。
トルションについたパンの粉を払ったり、お皿に落ちたビスケットの欠片を置いたりすると、どこからか監視していて急降下してくる。
病気して以降は特に彼らの存在が癒しになった。
ブルゴーニュ君も象たちを見守り、象もブルゴーニュ君には襲われないと知ってる。
明るいお庭で眩しげに目を細めて、飛び交う小さな子たちを眺める様子が愛しい。
陽を浴びて、毛先が光に溶けそうなほど輝いて見えた。
lasalledeconcert at 18:00|Permalink│
December 01, 2021
紙の運命
寒さが増してきたね。
調子を崩しがちなので元気になりたくて果物いろいろ。
南の果物の鮮やかな色が好き。
太陽の味がしそうな外観。でもひょっとして暑いところでできる植物は体を冷やす効能があったりするのかな? だったら食べ過ぎないように・・・
パパイヤのたくさんの種は皮と一緒にジュラ機に入れた。せっかくの種も日本の寒地じゃ生えてこないよね。
実や種や自然の丸いものが好きで仕方がない私は
あまり良くない体調を押して今日もブルゴーニュ君と木の実拾いに。
帰ると熱っぽくなり、夕刻今頃の時刻におさまるのが日課のようになってる。
拾った木の実をブルゴーニュ君と盛付け、おやすみに本を読み、力が回復してくるとピアノを弾く。
サルトルは難しいところを戻って読み返したりしてて、まだ半分くらい。
ピアノはドビュッシーを録音したのにサティのムービー作りが終わってない。
断捨離も断行してる。ピアノ室の譜面棚 から撤去した楽譜や資料の類は主に2分してる。
思い入れある紙の切れ端はパリ時代から大事なものをコラージュして遊んでる思い出ノートに貼り付けてコンパクトサイズにし、
伴奏で一度触れただけって感じの要らないコピー譜面は、コラージュのため糊敷紙になる。
クチュリエに運び重ねられた束の中で
一旦は糊の道具と仕分けたものの、心が変わることもある。
運命を案じて震える紙の顔を見てるうちにコラージュ下地に採用したくなることもあれば
取り置くつもりが、さしてこの先の自分に必要じゃないと途中で解ることもある。
作業は一見私が采配を振って紙の運命を決めてるようにも見えるが其うではない。
過去の自分に不要だった物/不要なのに必要と誤認してた物を今という時間が裁き、また
未来の自分が同様に振り落とすだろう物を、今持たないようにしてるだけだ。
■断捨離関連リンク
*屋根裏の心の整理
*物のお別れと未来
*ゆっくり物を減らす途中
*コートとボタン
*くたっとした布たち
*眠る物たち
*なきもの
*古い本にさよなら
*ビロードのワンピース
*お野菜の呟き
*古い鍵たち
*時間のために
*室温とカナッペ
*今日の断捨離とお掃除記録
*お掃除とかお洗濯とか
*ラックとスカスカの収納
*2つのゴミ
*新入りと断捨離
*ムービーと本箱
*クチュリエ改造計画
*ガラケーと思い出整理
紙もの
*断捨離と中也のデッサン
*落書きとメモ
*バッハ然り
*変な癖の断捨離
*キッチン施工中
*タルトを焼きながら
lasalledeconcert at 18:22|Permalink│
November 24, 2021
いい一日
昨日は行く行くまいを迷いつつ、石鹸が少なくなったからラッシュへ寄るついでに出ましょうかと外出したの。
ブルゴーニュ君との冒険で遠くまで行ってみた時はいつもとても満たされて、また行きたいと次を楽しみにするのに、電車に乗ってする外出はどうもいけない。
元から外出嫌いなほうであり、それでも否応なく習慣化させてれば何とかなってたところもある。
習慣を外すと益々苦手意識が増してきた気がするな。
だから今日は昨日と違う「いい一日」にしたいと望んだ。
希望は誰にも会わず話さず、好きな実を部屋内に飾って廻ることだった。
自分にとっての「いい一日」の定義が人に会わず黙してることだという事実の是非はおいといて、兎も角それを実行した。
南天やピラカンサの実をうさぎ小屋に飾ってると
外出疲れが癒されていった。
実をどこに下げようかしらと考える間も発酵が進みます。
パンを焼いたの。
ビストロ君のスチーム用お水皿を念入りに洗ったり
一次発酵の間はベッドルームのファブリックを交換したり。
ブルゴーニュ君との静かな時間に、'続き' のお皿におつまみ入れておやつにして・・・
焼き上がったようだから取り出して、ドビュッシーを弾きに行きます。
とてもとても「いい一日」です。
lasalledeconcert at 16:27|Permalink│
November 06, 2021
日々の移り変わり
リンパの流れがとても悪くなってしんどいね〜って日が続いたから、はじめての先生にリンパマッサージを受けてみた。
お医者様以外は、身体メンテナンスは女性の施術師さんが好き。
前からいいなと思ってた女の先生でリラックスできました。
ブルゴーニュ君のリードとカラーのセットが新しく届いたり
古い小物を幾つか手放したり、
代わりにローズマリーの枝を切り、古い物の代わりに爽やかな香をプラスしたり。
小さなところが日々変わってゆく。
ずいぶんと前にいただいた此んなアイクリームなども捨てた。
容器が可愛いなって貧乏臭く取ってあったけれど、動物実験のないメーカーを選んでなかった時代の物は手元に置きたくなくて。
大切なことに気付けない馬鹿な時代を過ごしてしまったナって反省した。
月日は流れてるんだナ。
リンパももっと流れてくれたら良いのにね。
lasalledeconcert at 19:29|Permalink│
November 01, 2021
なにもかもうまくいかない
なにもかもうまくいかない。
今に始まったわけじゃない。
最近特別な不備があったわけでもない。
全般的なことだ。
なにもかもうまくいかない。
人生において何かが上手くいったことなんてあっただろうか。
普通はそんなものは無いものだと思ってる。
ただ改めて、なにもかもうまくいかないよねと思ったので検索してみた。
【なにもかもうまくいかない】とググった。
何かを知りたかったわけじゃなく
独り言を呟くように文字を入れた。
にも関わらずひとつ知ることができた。
なにもかもうまくいかない時にどうすればいいかの対処法がたくさん出てきた。
驚いた。驚いたけどそんなものよね。
中身は読んでも仕方ないと思われたので見てないが、見出しは
気持ちの持ち方
心の整理
原因と対策
などあった。
なにもかもうまくいかないと思って生きてる人は果たして対処法が知りたいだろうか? と不思議だった。
私は別に知りたいとも、対処法があるとも思えないのだ。ましてやそれを顔の見えない他人に教えてほしいと考えることができない。
でも、
ここから抜け出したいとか
軌道修正したいとか
辛いところから逃れたいとか
そういった気持ちは前向きなものなんだなあと感じた。
自分には無い種類の気持ちだ。
こんな記事がたくさんあるのは、うまくいかなくても前向きになろうとする人が多いんだなと感慨深くさえあった。ググったことでそれを知った。
解決したいとか、良い方向に向けたいとか、苦痛を軽減したいとか、今を変えたいとか、
もしかしたらそういうのは人間に必要な、備えておくべき気持ちかもしれない、と今更解った。
私にはそれがなかったなと振り返った。
ここまで書き、更新ボタンを押そうとして手を止めた。
待てよ・・・
エフの音楽が肌に合わないのは、「解決への道を探す人」だからではないのか?
ロベールは「解決に繋がらないと分かっての心情吐露であり、解決の形を導き出すことを求めてはいない」ところに自分は心を寄せ易いのではないか?
ひとつを知っただけでなく、別のひとつもクリアになった。
こんな風に作品と繋がれる瞬間は「なにもかもうまくいかない」と感じるのをやめられる。
lasalledeconcert at 14:43|Permalink│
October 30, 2021
本を読んで。憎悪の事由
書物をぐっと減らした我が家は今では夫と本棚を共有してる。
以前分けてた頃も私がよく夫の本を勝手にかっぱらって読んでたので、共有になっても特別変わらない。
'モーツァルトとフランス革命' という副題が気になって手に取った本も元々は夫の持ち物だった。
イヴァン・ナーゲルと仰る著者で、彼は演劇学者であるためオペラの戯曲について語るのだが、大変パーソナルな感覚でもって全体に割合感情が見える書き方で面白い。
たとえば
《ニーチェはエウリピデスの悲劇を欺瞞、喜劇の偽装にすぎないという。それからはもうあからさまに、偽装と欺瞞が俗物のハッピーエンドへと殺到する、というのだ。解放という商人的狡猾への憎悪によってものがみえるようになると同時に目をくらまされてもいたニーチェは、作家が欲し、主役が得た神々の恩寵に、汗水たらして前進する人間の姿をしかすでにみなかった。》
中略
《ニーチェの憎悪は商人にたいするスノッブ的嫌悪の一部である。牧師の子で学者になったニーチェは商人に、自分で身代金を払って自由の身になった奴隷のにおいをかぎつける。》
(野村美紀子様訳)
なんて風に。
個人的な好みではニーチェから溢れる憎悪は好きで共感するところも大きいけれど、この著者の、客観的に広い視野で述べる隙間から噴出してくるような憎悪もかなり面白い。
そして思った。
私は人の憎悪を見て、憎悪の理屈を聞くのが割と好きだなって。
何故って憎悪の理由にはその人が何を正義と考えるかが見えるものだから。憎悪といっても作品が対象の場合に限るが。
独りよがりでなく、意味不明な点なく、公正に、大きな知性をもって事由が語られると興味深いなぁと思う。
lasalledeconcert at 17:49|Permalink│