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さすが腐っても宇野理論というか、マルクス『資本論』の根本的欠陥を自ら指摘しつつ科学的に論述が進められている。 本書(「世界経済の読み方」降旗節雄編著)によると、『資本論』の根本的欠陥は、その内在する論理のゆえに国家の生成を理論的に解明できないという点にある。『資本論』の...
本書(宇野弘蔵著)のタイトルは『恐慌論』であるが、著者は現実の恐慌現象を理論的に解明しているのではない。序論で米国の1929年恐慌のデータが掲げられているので誤解しやすいのだが、著者が問題としているのは、そうした具体的データではなく、そのデータが向かっている先に想定される...