【復路詳報】駒大、首位譲らず 2年ぶりの総合V 史上5校目の3冠

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 第99回東京箱根間往復大学駅伝競走箱根駅伝)は3日、神奈川・芦ノ湖から東京・大手町までの復路(5区間、109・6キロ)があり、駒沢大が2年ぶり8度目の総合優勝を果たした。駒沢大は今年度の出雲、全日本と合わせた3冠を達成。3冠達成は史上5校目。

 【10区】1位駒沢大の青柿響が着実にラップを刻む。5・9キロの蒲田の地点で2位中央大との差は1分33秒。シード権争いは、2・5キロ付近で12位明大が11位東京国際大を捉え、2校で前を追いかける。

 13・3キロの新八ツ山橋の地点で、1位駒沢大と2位中央大の差は1分51秒まで広がった。11位争いは東京国際大が抜け出す。東洋大城西大の9位グループとは39秒差に迫る。

 駒沢大の青柿響が、トップのまま東京・大手町のゴールテープを切った。2位は1分42秒差で中央大、連覇を狙った青山学院大は3位に入った。

 シード権争いは城西大が9位で、東洋大が10位で獲得。11位の東京国際大は、10位と1分32秒差で届かなかった。

 【9区】トップ駒沢大の山野力がハイペースで飛ばす。7・7キロの権太坂の地点で2位中央大との差は、1分31秒まで広がる。後方では、8キロ過ぎで8位でたすきを受けた青山学院大の岸本大紀が、57秒差でスタートした国学院大ら5校による3位グループを一気にかわして3位に浮上した。

 1位駒沢大の山野力が順調にペースを刻む。14・5キロの横浜駅前地点で、2位中央大との差は1分33秒。後方では、13キロ過ぎに11位東洋大が10位を走っていた明大をかわしてシード圏内に浮上した。

 1位駒沢大が、2位中央大に1分32秒の差を付けてたすきリレー。戸塚中継所よりリードを27秒広げた。

 シード権争いは9位東洋大と10位城西大が1秒差でアンカーにつないだ。城西大と11位東京国際大の差は1分15秒。9区スタート時点では9位でたすきを受けた明大は12位に順位を落とした。55年ぶり出場の立大は繰り上げスタートを回避し、最終区まで1本のたすきをつないだ。

 【8区】1位駒沢大の赤星雄斗と2位中央大の中沢雄大の差は、6・7キロの茅ケ崎の地点で46秒。わずかに開く。茅ケ崎の地点で、この2人を含む8人が区間新記録のペースで入った。

 15・6キロの遊行寺坂の地点で駒沢大と中央大の差は40秒。わずかに詰まる。残り約5キロは上り基調の区間が続く。

 1位駒沢大の赤星雄斗が、残り3キロでペースアップ。2位中央大との差を1分5秒に広げてたすきをつないだ。3位国学院大から、早大、法大、創価大、順天堂大を挟んで8位青山学院大までが57秒以内にひしめく混戦になっている。シード権争いは、10位城西大と11位東洋大が33秒差。東洋大は18年連続のシード権獲得を目指している。

 【7区】トップ駒沢大の安原太陽が快調に飛ばし、2位中央大との差をじわじわ広げる。11・6キロの二宮の地点で1分3秒差に。後方では、4位でたすきを受けた国学院大の上原琉翔が9キロ過ぎで、中継地点で38秒差だった3位早大を捉えて集団を形成。さらに後方、早大と1分56秒差の6位でたすきを受けた創価大の葛西潤が、区間新記録ペースで3位集団に迫る。

 15キロ過ぎ、2位中央大の千守倫央がペースを切り替える。18・3キロの大磯の地点で、1位駒沢大との差を41秒に詰める。後方では、12位でたすきを受けた明大の杉彩文海が17・6キロ付近で、10位を走っていた東京国際大をかわし、シード権内に浮上する。

 残り3キロで、駒沢大の安原太陽が再びペースアップし、首位でたすきを渡した。2位中央大とは44秒差。両校の差は小田原中継所とほぼ変わらず。3位争いは、国学院大が早大を制してたすきをつないだ。9位城西大から、明大を挟んで11位東京国際大までは21秒差。シード権争いが激しくなっている。

 【6区】駒沢大の伊藤蒼唯(あおい)が、スタートから上り基調の5キロ付近までを全体トップのタイムで通過し、2位中央大との差を43秒、3位青山学院大との差を2分35秒に広げる。下りになってもさらに差を拡大し、9キロ付近の小涌園の地点で中央大と45秒差、青山学院大とは3分30秒差まで広がる。

 後続では、5位でスタートした早大の北村光が快走。2分20秒差でスタートした青山学院大を14キロ過ぎで捉え、3位に浮上する。

 本格的な下りが終わる17キロ付近の函嶺洞門の地点で、1位駒沢大と2位中央大の差は44秒。残り3キロの平らな区間では、両チームの差はほぼ変わらず。駒沢大の伊藤蒼唯が首位を守ってたすきをつないだ。47秒差の2位で中央大。3位は早大で4分59秒差。青山学院大は7分4秒差の7位まで転落。連覇に向けて苦しくなった。

     ◇

 2日に5時間23分10秒で往路優勝を果たした駒沢大が、午前8時に先頭でスタート。5校目となる学生駅伝3冠を狙う。その30秒後、2位中央大がスタートし、総合2連覇を狙う3位青山学院大は、2分3秒後にスタートした。

 当日朝のメンバー変更があり、駒沢大は6区に伊藤蒼唯、8区に赤星雄斗を起用。8区を走る予定だった花尾恭輔はオーダーから外れた。2位の中央大は7区に千守倫央(ちもりともひろ)を入れた。2連覇を狙う青山学院大は、8区に田中悠登、9区に主力の岸本大紀を起用した。

【総合成績】

①駒 大    10時間47分11秒

 (円、田沢、篠原、鈴木、山川、伊藤、安原、赤星、山野、青柿)

②中 大    10時間48分53秒

青学大    10時間54分25秒

④国学院大   10時間55分1秒

⑤順 大    10時間55分18秒

⑥早 大    10時間55分21秒

⑦法 大    10時間55分28秒

⑧創価大    10時間55分55秒

⑨城西大    10時間58分22秒

⑩東洋大    10時間58分26秒

⑪東京国際大  10時間59分58秒

⑫明 大    11時間1分37秒

帝京大    11時間3分29秒

⑭山梨学院大  11時間4分2秒

⑮東海大    11時間6分2秒

大東大    11時間6分8秒

日体大    11時間6分32秒

⑱立 大    11時間10分38秒

国士舘大   11時間13分56秒

⑳専 大    11時間19分28秒

※関東学生連合 11時間17分13秒

(※はオープン参加のため順位はなし)

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