【詳報】ウクライナ侵攻61、2月11日~2月17日(日本時間)の動き

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 およそ1年前、ロシアの侵攻開始とともにミサイルが打ち込まれたウクライナのキーウではいま、連日のように警報が鳴り響いています。節目の日にロシア軍の大規模な攻勢があるのか。世界が注視しています。

(タイムスタンプは日本時間、括弧内は現地時間)

■■■2月17日(日本時間)■■■

23:09(ミュンヘン17日15:09)

マクロン仏大統領「対立の長期化に準備はできている」

 フランスのマクロン大統領は17日、各国の首脳らが外交・安全保障の課題を話し合うミュンヘン安全保障会議で、ロシアによるウクライナ侵攻について「対立が長引くことへの準備はできている」と述べた。仏紙パリジャンなどが伝えた。

 マクロン氏は「ウクライナによる反撃を可能にするための支援と努力を絶対的に強化しなければならない」と発言。一方で、「和平への用意も進めていくべきだ」と述べた。

 今後の欧州の安全保障について「欧州が欧州を守れるようになりたいのであれば、兵器の生産能力を向上させなければならない」とし、欧州各国が協調して兵器の生産計画をつくるよう呼びかけた。

22:34(ローマ17日14:34)

イタリア大統領「侵攻終結に向け働きかけを」

 イタリアのマッタレッラ大統領は17日、ローマで中国外交部門トップの王毅(ワンイー)・共産党政治局員と会談し、ウクライナ侵攻の終結に向けてロシアへの働きかけを強めるよう求めた。ANSA通信などが伝えた。

 また、16日に王氏と会談したイタリアのタヤーニ外相は、王氏から、中国の習近平(シーチンピン)国家主席がロシアのウクライナ侵攻開始1年に合わせて平和演説をすると伝え聞いたという。17日にイタリアの公共放送RAIで明らかにした。

22:30(ミュンヘン17日14:30)

「プーチン氏の帝国主義は勝てない」独首相

 ドイツのショルツ首相は17日、ミュンヘン安全保障会議で演説した。ロシアのプーチン大統領による「修正主義は勝てない」とし、プーチン氏が「帝国主義的な目標を達成できないことに早く気づけば、戦争を早期に終わらせ、ロシアの征服軍を撤退させる可能性が高くなる」と述べた。

 ショルツ氏はこうした目的のために欧米各国は結束しているとし、主力戦車をはじめとする武器供給などでウクライナを支援し続けると繰り返した。

 一方で、「北大西洋条約機構(NATO)とロシアの間で戦争が起きないように配慮している」とも語った。武器支援など重要な決断に当たっては、同盟国が緊密に調整することが大事だと強調した。

19:08(キーウ12:08)

一時は戦死発表のロシア将校、新司令官に

 ウクライナ側が戦死していたとしているロシア将校が、ロシア中央軍管区の新司令官に任命された。「ウクライナ・プラウダ」が17日伝えた。

 新司令官になったのは、アンドレイ・モルドビチェフ中将。ウクライナ側は昨年3月、モルドビチェフ氏は戦死したと発表していたが、ロシア側は否定していた。

 ウクライナ保安庁は昨年、ウクライナ東部マリウポリの製鉄所「アゾフスターリ」への攻撃を命じたのはモルドビチェフ氏だったとの見方を明らかにしている。

16:20(モスクワ17日10:20)

プーチン氏支持率は76%

 ロシア政府系の全ロシア世論調査センターが17日に発表した世論調査によると、プーチン氏の支持率は76%と前週から1ポイント上昇した。ウクライナ侵攻直後の昨年3月発表の世論調査では74・6%だった。

 政治家への信頼度では、プーチン氏は79・1%と、前週から1・1ポイント上がったという。ミシュスチン首相が61・7%で続いた。調査は6~12日に行われ、18歳以上の1600人が回答した。

15:47(ロンドン17日06:47)

ロシア軍とワグネルの死者、「4万~6万人」の分析

 英国防省は17日、ロシア軍と民間軍事会社「ワグネル」がウクライナ侵攻以降、17万5千~20万人の死傷者を出しているとする分析を発表した。うち死者は4万~6万人に上るとしている。

 同省は、昨年9月にロシアが「部分的動員」を発令して以降、死傷者が大幅に増加したと分析。死傷者数に占める死者数の割合は、現代の基準では高いと指摘し、その理由について「部隊の多くできわめて限られた医療しか提供されていなかったため」としている。

16:03(ワシントン17日02:05)

バフムート占領「可能性低い」

 米シンクタンク「戦争研究所」(ISW)は16日の戦況分析で、ウクライナ侵攻から1年の節目となる24日を控え、ロシア軍がウクライナ東部ドネツク州バフムートの占領を目指しているものの、目標を達成する可能性は低いとの見方を示した。

 同シンクタンクは、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の創設者プリゴジン氏が3月か4月までに激戦地バフムートを包囲するだろうとしていることに触れつつ、ロシア軍はバフムート周辺での進軍を速めていないと分析している。

 一方で、侵攻1年の機会にウクライナの民間施設を標的にミサイル攻撃を仕掛ける可能性があると指摘した。

10:29(キーウ17日03:29)

激戦地バフムートで砲撃、5人死亡

 ウクライナ東部ドネツク州のバフムートの住宅街で16日、ロシア軍による砲撃があり5人が死亡した。ウクライナのメディア「キーウ・インディペンデント」が17日に報じた。

 報道によると、この攻撃で男性3人と女性2人が死亡したほか、9人が負傷した。

 バフムートでは両軍の激戦が続いているが、ベレシュチュク副首相はバフムートに今も約6千人の市民が住んでいるといい、避難を呼びかけている。

05:25(キーウ16日22:25)

「アゾフスターリ」兵士ら101人、捕虜交換でウクライナに

 ロシアに拘束されていたウクライナ兵ら101人が16日、捕虜交換でウクライナ側に戻ってきた。ゼレンスキー大統領が同日夜のビデオ演説で明らかにした。

 ゼレンスキー氏によると、海…

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