【詳報】ウクライナ侵攻97、11月23日~12月3日(日本時間)

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 ウクライナへの侵攻を続けるロシアの同盟国ベラルーシのルカシェンコ大統領が近く中国を訪問すると、ベラルーシ国営通信が3日、報じました。3日から4日にかけて訪中し、習近平(シーチンピン)国家主席と北京で首脳会談を行う予定で、両国の協力関係の強化について話し合うとみられます。

 ロシアをめぐっては米シンクタンクが2日、ロシア軍が兵力補充の手段として、貧困層などに好条件を約束して契約兵を増やす「隠れ動員」を続ける可能性が高いとする分析を出しました。

(タイムスタンプは日本時間、括弧内は現地時間)

■■■12月3日(日本時間)■■■

14:47(ミンスク8:47)

ルカシェンコ大統領、北京を訪問へ

 ベラルーシ国営ベルタ通信は3日、ルカシェンコ大統領が3日から4日にかけて中国を訪問し、習近平(シーチンピン)国家主席と北京で首脳会談を行うと報じた。貿易や投資などを含め、ベラルーシと中国との協力関係の強化について話し合うという。

 ルカシェンコ氏は3月にも中国を国賓待遇で訪問し、習氏と会談した。ロシアによるウクライナ侵攻の政治解決を目指すとする中国の方針に対し、支持を表明していた。

9:30(ワシントン2日19:30)

ロシア、「隠れ動員」に兵力依存か

 米シンクタンク戦争研究所(ISW)は2日、ウクライナに侵攻するロシア軍が、兵力補充の手段として、昨秋に実施したような強制動員ではなく、地方の貧困層などに好条件を約束して契約兵を増やす「隠れ動員」を活用し続ける可能性が高いとする分析を発表した。

 ロシアのプーチン大統領は1日、ロシア軍の兵士の数を約17万人増員する大統領令に署名した。これによって、軍の規模は兵士132万人を含む220万人へと膨らむという。ロシア国防省は同日、SNSに「軍の要員拡大は、市民の契約によって段階的に実施されている。大規模な兵役の拡大や動員の予定はない」と投稿した。

 ISWは国防省の投稿について、「長期的に戦力をつくり出すため、契約兵を利用する可能性を示唆している」と指摘。「国防省は隠れ動員の枠組みに依存し続ける可能性が高い」と分析した。

 プーチン氏は来年3月に控えた大統領選で圧勝を目指しており、国民に不人気な動員は避けているとの見方が強い。

■■■12月2日(日本時間)■■■

21:38(キーウ14:38)

ポーランド経由のトラック貨物輸出4割減 運転手らの国境封鎖で

 ウクライナのウニアン通信によると、同国のユリヤ・スビリデンコ第1副首相兼経済相は2日、ポーランドのトラック運転手らによる国境封鎖で、ポーランドを経由したウクライナの輸出貨物が40%減ったと述べた。

 ウクライナからの11月の貨物輸送による輸出は計78万3千トンで、このうちポーランド経由は28万2千トンにとどまった。国境検問所のうち3カ所では封鎖後、貨物の通過量がほぼゼロになったという。

 ポーランドのトラック運転手らは、ウクライナのトラックが欧州連合(EU)から入域許可の取得義務を免除されているため、同国の業者に仕事を奪われたと抗議。封鎖は11月6日から始まり、現在4カ所で続いている。

16:03(エネルホダル09:03)

ザポリージャ原発、一時停電「危険な状態」に

 ウクライナの国営原子力企業「エネルゴアトム」は2日、ロシア軍の占領下にあるウクライナ中南部のザポリージャ原発が1日夜から一時完全に停電し、原子力事故の危機に陥ったとの声明を出した。停電直後から原発内にある20台のディーゼル発電機が稼働し、原子炉の冷却装置に電力を供給。2日午前7時には職員らがウクライナ側の外部電源との接続を回復させ、事なきを得たという。

 ザポリージャ原発は現在、全原子炉が停止中。しかしエネルゴアトムは、ロシア側が4号基を再稼働が可能な「温態停止」状態に置いていたため非常に危険な状況に置かれたと主張している。

4:00(ワシントン1日14:00)

米高官「年末にかけてウクライナ支援厳しくなる」

 米国家安全保障会議のカービ…

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