「記憶ない」で逃走、首相の前例を踏襲? 過去にフタで続く教団問題

有料記事

大久保貴裕 笹川翔平
[PR]

 盛山正仁文部科学相に続き、林芳正官房長官にも世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との接点が明らかになった。だが、写真があったり、自身のサインが確認されたりしているにもかかわらず、「記憶にない」との言い逃れを繰り返すばかり。過去に向き合わない岸田政権の姿勢が問われている。

官房長官も文科相も 連日の常套句連発

 教団関係者と面会した際、2021年衆院選に向けた事実上の「政策協定」にあたる推薦確認書を提示されたと報じられた林氏。9日の記者会見では、事務所スタッフや面会の調整にあたった地元政界関係者に確認したとして、こう強調した。

 「記憶がある者はいなかった」

 「記憶にない」は、盛山氏も8日の衆院予算委員会で10回以上連発。9日の閣議後会見でも、確認書に署名したとされる問題などでさらに3回重ねた。それにもかかわらず、教団の解散命令を請求したことを引き合いに「しっかり対応している。私の行動をご覧いただいて、ご信頼いただければ」と求めた。

 教団との接点をめぐる追及をかわす手法として、この常套句(じょうとうく)を多用したのは、岸田文雄首相も同じだ。

 昨年12月、自民党政調会長時代に教団の友好団体トップらと面会していたと報じられた際、「名刺交換したか記憶していない」「内容は記憶していない」と繰り返し、取り合わなかった。

 立憲民主党泉健太代表は9日の会見で、首相をはじめ、林、盛山両氏が自民党の点検でもきちんと確認した形跡がなく、過去に向き合わない姿勢を問題視。「記憶でなく、リストやデータを確認するのが当たり前だ」と批判した。

 9日の予算委では、立憲民主…

この記事は有料記事です。残り992文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

旧統一教会問題

旧統一教会問題

2022年7月8日に起きた安倍晋三元首相銃撃事件をきっかけに、旧統一教会の問題に注目が集まっています。特集ページはこちら。[もっと見る]