紙幣一新、便乗の犯罪に要注意 20年前には偽造の摘発、発見相次ぐ

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板倉大地 福冨旅史 三井新
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 デザインが一新された1万円、5千円、1千円札が3日、発行される。20年ぶりの新紙幣とあって、警察は便乗した犯罪への注意を呼びかけている。

 「7月から新紙幣に変わります。交換のため自宅までお金を取りに行くので、預けてください」

 「国で新札の発行枚数を決める調査をしています。自宅に現金を保管していれば、いったん預けてください。1時間ぐらいで返します」

 警視庁によると、今年3月以降、そんな電話で旧紙幣をだまし取られる事件が相次いでいる。

 被害が確認されたのは東京都内の80~90代の男女4人。金融機関の職員を名乗る人物からの電話の後、自宅を訪れた人物に現金計約1500万円を渡したが返ってこないことを不審に思い、警察に相談して被害がわかったという。

「従来の紙幣が使えなくなる」は「あり得ない」

 SNS上では旧紙幣が使えなくなると誤解している人の投稿のほか、「旧紙幣は使えなくなるので半額で買い取ります」との書き込みもあった。

 警察庁の露木康浩長官は6月20日の定例会見で、「従来の紙幣が今後使えなくなるということはあり得ない」と強調。警察サイドでも被害防止や啓発を進めるとした。

 2004年の前回の刷新前後は紙幣の偽造が相次ぐ事態となった。

カラープリンターを使って偽造

 警察庁によると、通貨偽造の…

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    浅倉拓也
    (朝日新聞記者=移民問題)
    2024年7月2日14時44分 投稿
    【視点】

    最近は偽札の話を聞かなくなったと思ったら、やはり最近は一時期に比べて少ないようです。しかも自宅のカラープリンターで印刷したようなものならすぐばれるでしょう。鈴木財務大臣は「民間事業者の方々が偽造通貨を受け取ってしまった場合の経済的損失を未然

    …続きを読む