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09月05日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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小説 火の鳥 大地編

 漫画家の手塚治虫(1928~89)が残した「火の鳥」続編の構想原稿を元に直木賞作家の桜庭一樹さんが「小説 火の鳥 大地編」を書くことになりました。挿絵は、手塚作品をモチーフにしたイラストを多く手がける黒田征太郎さんです。 日中戦争期の大陸を舞台に歴史とSFが盛り込まれ、“神様”手塚のロマンがうかがえる原稿から、桜庭さんが長編を紡ぎ、週一回連載します。

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    NEW(小説 火の鳥 大地編)52 桜庭一樹 もはや自分自身だけが国家だ(5/2)有料会員記事

     「――“満州国”が生まれたぞ! アーハハハ!」 と、地下室に転がりこんできた石原莞爾は、遠くを見るような潤んだ目をし、忙(せわ)しなく歩き回りながら、「おい! とつぜん時が巻き戻り、ぼくは驚いたぞ。何があったんだ、“鳳凰(ほうおう)機関”? 阿片(アヘン)窟で微睡(まどろ)んでいたはずが、気づけば…

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    51 妻こそが人間そのものだった(4/25)有料会員記事

     ぼくの記憶が、とつぜん、戻った。 目の前のカウンターには、すっかりお爺(じい)ちゃんになったタモっ…

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    50 ぼくら日本人とは、何者なのか(4/18)有料会員記事

     一九三一年の夏、記憶のないぼくにとっては見知らぬ女性であるところの、三田村夕顔が、死んだ。ぼくは長…

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    49 殺気立つ満州で(4/11)有料会員記事

     兄の緑郎くんに「強くならなきゃだめだ!」とハッパをかけられた正人少年は、小声で、「でも、強い者だけ…

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    48 「悪魔に魂をくれたっていいぜ」(4/4)有料会員記事

     ぼくと雪崩ははっと顔を見合わせた。ついで、上野公園の高台から目を凝らした。西の方角にある本郷はよく…

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    47 一体誰です? 思いだせない!(3/28)有料会員記事

     間久部緑郎はそっぽをむき、正人は黙ってうつむいている。猿田博士たちが「む?」と顔を見合わせる。 三…

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    46 命というのは何だろうか?(3/21)有料会員記事

     山本くんは「そんなおかしな話があるか! いやしかし、日本海海戦の折、貴様は確かに未来を知っていたな…

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    45 なんと、犬山少尉が……(3/14)有料会員記事

     確かこの日ぼくは、新婦の友人たちの若さと聡明(そうめい)そうな様子に気後れし、そっと廊下に出たのだ…

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    44 やがて思いだすことも減って(3/7)有料会員記事

     「――取舵(とりかじ)いっぱーいぃ!」 二十七日午後一時五十五分。東郷平八郎司令長官の声で、旗艦“…

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    43 必ず、負ける。必ずだ!(2/29)有料会員記事

     「お、お夕ちゃん……。よぅく聞いておくれ……」「うんわかった」ぼくは七回目の世界につき、またもや妻…

プロフィール

  • 著者・桜庭一樹さん

    1971年生まれ。2007年、鳥取の旧家に生きる女3代とその一族を描いた長編『赤朽葉家の伝説』で日本推理作家協会賞、08年、父と娘の切ない関係を描いた『私の男』で直木賞を受賞。

  • 挿絵・黒田征太郎さん

    1939年生まれ。69年、グラフィックデザイナーの長友啓典氏とデザイン事務所「K2」設立。同年、ワルシャワ国際ポスタービエンナーレ受賞。野坂昭如さん著「戦争童話集」の絵本化や映像化を手がける。

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