阪神才木の母校、須磨翔風(兵庫)には強力な2年生右腕がいる。プロ注目の143キロ右腕、槙野遥斗投手(3年)を温存した4回戦の姫路戦。神戸球友ボーイズ時代から同じチームの1学年後輩、橋本昊樹(こうき)投手が先発で6回を4安打6奪三振無失点の好投。5回1死一、三塁のピンチを背負ったが、背番号11は動じない。最後は槙野から習得したスライダーで見逃し三振を奪い0を並べた。7回は背番号20の2年生右腕、広田主直(すなお)投手が無失点でコールド大勝を締めた。

2年生では背番号10の常見悠冴(つねみ・ゆうが)投手もベンチ入り。今夏はメンバー入りならずも、春の近畿大会で好投した左腕で、父が神戸国際大付のコーチを務める上里田憲伸(あがりた・けんしん)投手らも経験を重ねている。橋本は「スタンドにいる投手も遜色ない実力があるけど、自分は一番になりたい」とライバルとの切磋琢磨(せっさたくま)を原動力にしている。

中尾修監督(58)は橋本のほか「春の準決、決勝でも投げた」と常見にも目をかける。2年生投手陣へ「この夏も信じています」と大一番でも頼りになる存在と明かした。22日の5回戦は強豪滝川二と激突。阪神才木を送り出した右腕の系譜を受け継ぎ、初の甲子園を目指して進撃する。【中島麗】

各地区開催日程、組み合わせなど【高校野球 夏の地方大会2024】特設ページはこちら>>