阪神村上頌樹投手(26)が、今季7敗目を喫した。セ・リーグMVPに輝いた昨季の6敗(10勝)を前半戦だけで超えてしまった。8回5安打1失点。広島打線を最少失点に封じるも、味方の援護に恵まれなかった。ここまで3勝にとどまり「借金4になっちゃったので、後半戦で巻き返していけるように、最終的にプラスで終われるようにしていきたいなと思います」。静かに前を向いた。

鬼門の「初回秋山」を封じた。今季は広島秋山が1番で先発した4試合全てで安打を浴びていた。しかも、そのうち3度、初球を捉えられていた。この日は、今季5度目となる1番秋山との対戦。5月21日の広島戦以来となる坂本とのバッテリーで、初回の初球に選択したのは74キロのスローカーブだった。「初球から来るのは、ほぼほぼ分かっていた。何でいくか、誠志郎さんと相談しながらいきました」。見事に二ゴロに抑え、波に乗った。

5回には安打と捕手坂本の失策で無死満塁。シャイナーを遊ゴロに仕留めたが、木浪が打球をファンブルし、ダブルプレーにできなかった。その間に先制点を献上。「粘っていれば、なんとかなっていたかもしれない。もうちょっと粘れるようにしたい」。岡田監督は「別にピッチャーそんなん何も悪ないやんか」とかばった。

129球を投げ抜き、これで球数120球以上は今季3度目。タフネス右腕に白星がつくような展開になれば、虎は強い。後半戦もチームのために腕を振る。【中野椋】

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