●10月27日(土曜日)14:00より、サントリーホールにて、新日本フィル定期演奏会●
①ブルックナー:交響曲第9番 ニ短調
②ブルックナー:『テ・デウム』
ソプラノ:山口清子、アルト:清水香澄、テノール:与儀巧、バス:原田圭
合唱:新国立劇場合唱団(合唱指揮:冨平恭平)
①と②を連続して演奏。第2楽章後に合唱団が、第3楽章後にソロの歌手が登場。
あまり聞く機会のない『テ・デウム』が聴き応え十分。
今月はブル9の実演が3回。12日もサントリーホールでしたが、座席の位置が15メートルほど異なるのが残念至極。
三者三様それぞれアプローチが異なるので聴き比べがいろいろと面白い。
オケの底力が、ハイドンやモーツァルトの交響曲などとは異なり明瞭に出てしまう。また、ホルンは8人ですので、どのオケでもエキストラが必要で、様々な事情もあるでしょう。
ブル9は、全体的には中庸テンポ(60分ほど)
第1楽章を除けば、上岡敏之としては、端正な正攻法で、多少「肩透かし」気味?・・・・・・
◆第1楽章:ソナタ形式(「アーチ型」という人もいる) 楽章567小節中、提示部226、展開部194、再現部98、コーダ49らしい。 第1楽章は重厚感もあり、テンポが遅いのでスケール感もあるとも言える。 冒頭はかなり弱音で遅い入り。第1主題もテンポが遅い。 第2主題は遅めのテンポでカンタービレ豊か。第2主題の終わりにホルンのゲシュトプフの音はなかなかにグロテスクな響きで印象的。 第3主題は中庸なテンポ。 展開部も遅いので聞き慣れない音もところどころ聴こえてくる。 コーダの頂点は迫力十分。
◆第2楽章:ABAの複合三部構成。 第1楽章が遅いので、第2楽章は中庸なテンポでも速く迫力あるように感じる。 その点では、12日インキネン指揮の演奏と似ている。 端正で切れ味良好。
◆第3楽章:ABABAの構成 中庸なテンポであまり「上岡節(かみおかぶし)」が感じられない。(少なくとも小生には)
この楽章は、どちらかと言えば、タンタンとした現代風で、ブロムシュテットに似ている。
★CDの聴き比べは、こちら
第3楽章終了後、ソロの歌手が登場すると、『テ・デウム』
『テ・デウム』は久しぶり(2016年以来、その前は2013年、その前は、2010年)
ソロの歌手も合唱団も上手で、素晴らしい。
第5曲「主よ、御身により頼みます」では第7交響曲第2楽章の旋律が明瞭で印象深い。
終わりよければ全て良し、かな?
●ブル9は12月2日にゲルギエフ指揮(ミュンヘン・フィル)の演奏も聴く予定。今年は5度実演で聴けるということになる。
①ブルックナー:交響曲第9番 ニ短調
②ブルックナー:『テ・デウム』
ソプラノ:山口清子、アルト:清水香澄、テノール:与儀巧、バス:原田圭
合唱:新国立劇場合唱団(合唱指揮:冨平恭平)
①と②を連続して演奏。第2楽章後に合唱団が、第3楽章後にソロの歌手が登場。
あまり聞く機会のない『テ・デウム』が聴き応え十分。
今月はブル9の実演が3回。12日もサントリーホールでしたが、座席の位置が15メートルほど異なるのが残念至極。
三者三様それぞれアプローチが異なるので聴き比べがいろいろと面白い。
オケの底力が、ハイドンやモーツァルトの交響曲などとは異なり明瞭に出てしまう。また、ホルンは8人ですので、どのオケでもエキストラが必要で、様々な事情もあるでしょう。
ブル9は、全体的には中庸テンポ(60分ほど)
第1楽章を除けば、上岡敏之としては、端正な正攻法で、多少「肩透かし」気味?・・・・・・
◆第1楽章:ソナタ形式(「アーチ型」という人もいる) 楽章567小節中、提示部226、展開部194、再現部98、コーダ49らしい。 第1楽章は重厚感もあり、テンポが遅いのでスケール感もあるとも言える。 冒頭はかなり弱音で遅い入り。第1主題もテンポが遅い。 第2主題は遅めのテンポでカンタービレ豊か。第2主題の終わりにホルンのゲシュトプフの音はなかなかにグロテスクな響きで印象的。 第3主題は中庸なテンポ。 展開部も遅いので聞き慣れない音もところどころ聴こえてくる。 コーダの頂点は迫力十分。
◆第2楽章:ABAの複合三部構成。 第1楽章が遅いので、第2楽章は中庸なテンポでも速く迫力あるように感じる。 その点では、12日インキネン指揮の演奏と似ている。 端正で切れ味良好。
◆第3楽章:ABABAの構成 中庸なテンポであまり「上岡節(かみおかぶし)」が感じられない。(少なくとも小生には)
この楽章は、どちらかと言えば、タンタンとした現代風で、ブロムシュテットに似ている。
★CDの聴き比べは、こちら
第3楽章終了後、ソロの歌手が登場すると、『テ・デウム』
『テ・デウム』は久しぶり(2016年以来、その前は2013年、その前は、2010年)
ソロの歌手も合唱団も上手で、素晴らしい。
第5曲「主よ、御身により頼みます」では第7交響曲第2楽章の旋律が明瞭で印象深い。
終わりよければ全て良し、かな?
●ブル9は12月2日にゲルギエフ指揮(ミュンヘン・フィル)の演奏も聴く予定。今年は5度実演で聴けるということになる。